戦術講座

NBAでよく見るセットオフェンスの形 【バスケ戦術講座 第11回】

こんにちは、三原です。

前回、基本的なセットオフェンスの形をご紹介しました。

そして今回は、NBAでよく見るセットオフェンスを紹介します。

NBAだと、ちょっとした変形セットが多いんです。

あなたがミニや中学生の指導者だったとしても、女子を教えているとしても、知っていて損はないと思います。

YouTubeでも解説しています。

音声だけでも学べるようにできているので、聞き流しでもぜひどうぞ。

NBAでよく見るセット6つ

今回紹介するのは、6つです。

  1. ホーン
  2. 5アウトディレイ
  3. ホーク
  4. コーナー
  5. エルボー
  6. ランダム

もちろん、他にもいろいろあるんですが、最近はこのあたりが主流かな、と。

ミスを減らしてシュートを増やすことが勝ちにつながるという考え方のもと、とてもシンプルなものが多いです。

パスを多く回したり、カットやスクリーンを多用したりというよりは、得意な人に得意な場所から1対1させるという感じですね。

具体的に紹介します

それでは、1つずつ見ていきますね。

まずはホーンから

ホーン

ホーンセットは、

  • トップにガード
  • エルボーに2人
  • コーナーにシューター

というセットです。

5人を結ぶと、「牛の角」みたいなので、ホーンと呼びます。

ゴール下に広くスペースが取れるのがメリットです。

アクションはいろいろありますが、よく見るのは

  • ハイポストにパス
  • ウィークサイドにカット
  • ゴール下がノーマーク

という動きです。

ここからフレックスアクションに入ることが多いです。

また別のアクションとしては、パスではなくてドリブルから入ることもできます。

1と5のピックですね。

これに合わせて、4はフリースローラインの後ろあたりでスクリーンをセットします。

こうすると、スクリーンした5に、4がスクリーンすることになって、すごく守りにくいプレイになります。

これ、スペインピックっていいます。

ホーンの代表的なプレイは、以上です。

5アウトディレイ

これが最近は一番多いですかね。

5人全員が3ポイントラインの外に立ちます。

しかもセンターの5がトップにいるのがミソです。

ふつうセンターって、リングの近くに立つじゃないですか?

それをあえて一番遠くにおく。

するとディフェンスも外に出るので、相手のビッグマンを苦手な外に引っ張り出すことができます。

狙いはもちろん、ゴール下にドライブすることです。

このように、センターがわざと遅れて走り、ゴール下に入らないで始めるセットを「ディレイ(遅れ)」と呼びます。

よくあるアクションは、ドリブルハンドオフですね。

  • 1が2にダウンスクリーン
  • 同時に5がドリブル
  • 2がスクリーンを使って上がる

「シカゴ」とか「ズーム」とか呼ばれるアクションですが、今のNBAでとっても多いです。

ドリブルハンドオフがガチッとかかれば、2はドライブできます。

ディフェンスがスイッチしたら、5がダイブすればいい。

どちらにしても、ペイントアタックがかんたんにできますね。

さらに動きをつけ加えたければ、ウィークサイドでピンダウンスクリーンを入れましょう。

ただし、動きを増やせば増やすほど、スペースがごちゃごちゃすることにもなります。そこは注意してプレイを作りましょう。

ホーク

アトランタホークスで長年ヘッドコーチをつとめたヒュービーブラウンという方がいます。

とても熱血な、すばらしい殿堂入りコーチです。

そのブラウンさんが好んで使っていたので、今でもホークスの名前が残っているセットです。

ハイポストとローポストに2つのスタック(かたまり)を作るセットです。

入り方はこんな感じ。

  1. 1がドリブル
  2. 4と3でUCLAカット
  3. 3に入らなくても、4にはかんたんにパスできる

という流れから、

  1. 3はスペーシング
  2. 2がポップアウト
  3. 「4→2→5」とローポストまでパスをつなぐ

という流れです。

ホークセットのすばらしいのは、ふつうならディフェンスが固く守るはずのハイポスト、ローポストにかんたんにパスが通ることです。

ハイ、ローをスタックにしておいて、パスが通しやすくなるという、魔法のセットと言えますね。

コーナー

コーナーセットは、1−4の変形です。

ふつうは3がウイングに立つんですが、あえてコーナーに立って偏ったスペースにします。

こうすることで、逆サイドのヘルプを完全になくすことができるデザインです。

プレイの1例としては

  • 2が4にパス
  • 3がフレアスクリーン
  • 2がコーナーでパスをもらう

とします。

こうすると、ベースラインドライブに対してまったくヘルプがいません。ガラガラですね。

このように、ヘルプできないアイソレーションにしてしまうことが、コーナーセットの目的です

 

エルボー

エルボーセットは、ホーンセットの変形です。

4、5番が、ドリブルがつけるような器用な選手であるとき、有効なセットです。

レブロンジェームスがキャブスにいるときに、よくやってた印象がありますね。

4と5でピック&ロールすると、コーナーからカバーに行けません。

がんばってコーナーからカバーに出れば、シューターをノーマークにしてしまうという寸法です。

エルボーセットほどのスペースはないですが、ペイント内で2対2をするなら、おすすめのセットになります。

ランダム

ランダムはセットプレイというより、考え方です。

  • 1がボールを持つ
  • コーナー、逆のウイングに広がる
  • センターはボールの逆

というように、最大限にドライブするスペースを取ります。

そして、1対1でやっつけて、レイアップに行く。

それをカバーが出たら、他の人にアシスト。

とってもシンプルですが、必ずシュートに行ける。理論上は完璧です。

最初のドライブを、ピックから入ることもできます。

もちろん、ドリブラーやシューターにスキルがあることが前提ですが、NBAではその選手がそろっていますので、このランダムバスケットボールをやるチームは多いです。

有名なのはジェームスハーデンがいたロケッツとか、ちょっと前のスティーブナッシュがいたサンズとかがそうですね。

このランダムが流行ってから、世界のバスケットボールが変わりました。

原型はドリブルドライブモーションです。

NBAは真似が多い??

この記事を書いているのは2021年です。

その時点での話を書いているので、5年後や10年後は、今とはまったく違ったセットがNBAで流行っているかもしれません。

というのは、NBAは真似がとても多いリーグだからです。

どこかのチームが成功したら、みんなそれを真似します。

  • レイカーズのトライアングルオフェンス
  • スパーズのモーションオフェンス
  • ヒートのドリブルドライブモーション
  • サンズの7秒オフェンス

他にもいろいろありますが、歴史的に、NBAは成功例をどんどん真似して、発展していったんです。

コーチたちの自分のプライドより「良いものは良い」と謙虚に学び、勝ちにこだわる。すばらしい文化だとわたしは思っています。

わたしたちも、このような積極性は真似したいですね。

「いいな」と思ったものを、どんどん真似するところから始めてみましょう!

 

ABOUT ME
三原学
1981年東京生まれ。小5からバスケを始める。早稲田大学では主務としてインカレ第3位に貢献。卒業後は、母校である安田学園高校の男子バスケットボール部を指導している。常に攻撃的なバスケットボールがモットーで「やって、見て、教えて日本一楽しいバスケ」を日々追及している。特にパス&ランのオフェンス指導には定評があり、選抜チームなどのコーチも歴任。ライセンスはJBA公認B級コーチ、B級審判。「5アウトのモーションオフェンス」「ドリブルドライブモーションオフェンス」など著書多数。運営ブログ「バスケの大学」はYouTube版も好評。
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バスケの指導は不思議なもので、やればやるほど何が正解か、わからなくなります。

そういうわたしがそうでした。

最初は自信満々で指導を始めたものの、悩みが生まれ、やればやるほど難しく感じます。

でも、だからこそ学び続けることが大事なんです。

わたしは指導歴18年ですが、これだけやっていると、昔は悩んでいたけれど、今はもう解決していることが、けっこうあります。

「このことを10年前に知りたかったな」が、いろいろあるんです。

なので、それをあなたにお伝えしたいと思います。

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