戦術講座

オフボールスクリーンの守り方 【バスケ戦術講座 第23回】

こんにちは、三原です。

先日はオフボールスクリーンについて、わかりやすく解説しました。

オフボールスクリーン わかりやすく【バスケ戦術講座 第21回】バスケットボールの戦術で「オフボールのスクリーン」、つまりボールのないところのスクリーンは、大切です。 というのも、うまくかかればかんたんにシュートチャンスが作れますからね。 最近はボールにスクリーンに行くプレイが多いですが、オフボールスクリーンが必要ないわけじゃありません。 むしろ中高生には、ボールスクリーンよりも、かんたんかも。 ということで、オフボールスクリーンの基本について、わかりやすく解説します。...
複雑なオフボールスクリーン 【バスケ戦術講座 第22回】前回はバスケットボールの基本的なオフボールスクリーンをお話ししました。 そして今回は、ちょっと複雑なオフボールスクリーンです。 「複雑な」というのは、そのプレイが難しいというより、「トップレベルのチームがやっているプレイ」って感じで捉えてください。 NBAとかをみると、こういったスクリーンが数多くあり、その考え方を知るだけでもおもしろいはずです。...

そしてこの記事では、その止め方。ディフェンス方法です。

オフボールスクリーンは試合でたくさん起こりますから、止め方をチームで決めておいた方がいいですよね。

また練習でも、ディフェンスの質が高ければ、オフェンスもうまくなります。

なので、ここはすごく大事です。

YouTubeでも解説をしていて、この文章は動画のレジュメです。

「もうちょっと詳しく聞きたいな」と思ったら動画もぜひどうぞ!

ディフェンスの3原則

まず、スクリーンの守り方の前に、すごく大事な話があります。

それが「ディフェンスの3原則」です。

  1. ポジション
  2. ビジョン
  3. トーク

という3つがディフェンスの原則です。

まずはこれをしっかりとおさえておきましょう。

ポジション

自分が「立つ位置」のことです。

ディフェンスするときに大事なものは2つあって

  1. ボール
  2. マークマン

ですね。

  • ボールがどこにあるのか
  • 誰がボールを持っているのか
  • マークマンがどこにいるのか

によって、自分の立ち位置は変わってきます。

ボールが遠くにあれば、マークマンを離す必要があるでしょう。

ボールを持っている人がシューターなら、密着しないといけませんね。

こんなふうに、ポジションは絶えず変わるのです。

ビジョン

ビジョンとは視野のこと。

具体的には「ボールとマークマンを両方見ろ」ってことです。

ボールだけ見てても、マークマンだけ見ててもダメ。

両方を視野に入れ続けることが大事です。

トーク

最後はトーク。声によって連絡することです。

たとえば「カバーいいよ!」という大きな声だけで、オフェンスが攻めるのをやめてくれたりします。

三原さん
三原さん
声は技術であり、武器です

ということで、3原則をおさえた上で、オフボールスクリーンの守り方にいきましょう。

【バスケ指導】なぜ声を出すのか?【声は技術です】こんにちは、三原です。 バスケをしていてもっと声を出せ!と言ったり、言われたりしたこと、ありますよね? でも、声を出す意味を...

ユーザーの守り方

まずはユーザーの守り方です。スクリーンを使う人に、使わせないための動きです。

ロック&トレール

ロックとは、オフェンスにくっついていくことです。

ガチッとくっついて、ついていきます(トレール)。

ユーザーがシュートがうまいときは、ロックしましょう。

ギャップ

ディフェンスとスクリーンの間を通ることです。

近道をするので、安全に守ることができます。

ユーザーがあんまりシュートがうまくなければ、これがいいでしょう。

 

スクリーナーの守り方

次はスクリーナーの守り方です。

スクリーンがセットされたら、どこに立つかということが大事になります。

サギング

下がっちゃうことです。

スクリーナーはほっといて、ゴール下に下がることで、かんたんなレイアップだけはさせないように守ります。

サギングすると、x2はギャップを通りやすくなります。

アットザレベル

スクリーナーと同じ高さまで上がることです。

肩と肩が並ぶくらいにします。

こうすると、x2はトレールしやすくなります。

もし振り切られても、x3がチェックできるからです。

ショウ

ユーザーの動くコースに、体を見せるくらい飛び出します。

一番積極的な守り方です。

ちょっと変わった守り方

以上がノーマルな守り方です。

あともう少しあります。特殊な守り方です。

ベリーアップ

スクリーナーにとにかくべったりくっつく守りです。

ユーザーのことはほっといて、スクリーナーだけを考えます。

ベリーとは「おへそ」のこと。おへそべったりってことです。

スクリーナー(3)にシュート力があるときは、スクリーン後に3が動いてボールをもらおうとするはずです。

それをさせないように、ベリーアップします。

トラップ

ユーザーにボールを持たせて、ダブルチームしちゃう方法です。

2がよっぽどうまいシューターか、またはあんまりうまくないか、どちらかの時にはトラップするといいでしょう。

トップロック

x2がオーバーにディフェンスして、あえてバックカットさせる方法です。

裏を行かれると、ふつうは嫌ですよね。

でも「予定通りにプレイさせない」ということを第一に考えて、バックカットさせるのです。

バックカットにはそんなにうまくパスが通らないはずです。

何を選ぶのかが戦術です

いろいろな方法を紹介しましたが、実際の試合ではこれらすべてを使うわけではありません。

  • うちのチームでは何を選ぶか?
  • 今日の試合では何を選ぶか?

それが戦術です。

理想は、一通り練習しておいて、試合ごとに「今日はこれをやろう」と選ぶことです。

そういった考えで、1つ1つを理解し、取捨選択してください。

ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
バスケの大学メルマガ

記事を最後までお読みくださり、感謝しています!

このブログをお読みのあなたは、きっとバスケの悩み、特にチームづくりのことでいろいろと悩んでいることでしょう。

そんなあなたはぜひ「バスケの大学メルマガ」をのぞいてみてください。

同じように指導に悩み、解決してきたわたしが、チームづくりのノウハウをお伝えします。

最初の1通目で「練習メニューの作り方」という特典動画もプレゼントしてます。

無料でメルマガ講座を購読する!

 

チームづくりのコツを無料で学べる!
詳細はコチラ
チームづくりのコツを無料で学べる!
詳細はコチラ