戦術講座

複雑なオフボールスクリーン 【バスケ戦術講座 第22回】

こんにちは、三原です。

前回は、基本的なオフボールスクリーンをお話ししました。

そして今回は、ちょっと複雑なオフボールスクリーンです。

「複雑な」というのは、そのプレイが難しいというより、「トップレベルのチームがやっているプレイ」って感じで捉えてください。

NBAとかをみると、こういったスクリーンが数多くあり、その考え方を知るだけでもおもしろいはずです。

この話はYouTubeでもしています。

そっちの方がわかりやすいかもしれません。音声だけでも学べるのでぜひどうぞ。

ちなみにこの文章は、YouTubeのレジュメです。

複雑なスクリーンはこの6つ

今回の記事でお伝えするのは、この6つです。

  1. アイバーソンカット
  2. コーバー
  3. ハンマー
  4. エレベーター
  5. ウェッジ
  6. ジッパー

ではでは、1つずつ見ていきましょう!

アイバーソンカット

往年の名選手、アレンアイバーソンがよく使っていたカットプレイです。

2がアイバーソン(のようなエース選手)で、4と5がスタガードスクリーンをかけます。

こうすると、2のディフェンスは必ず遅れて2を追いかけることになります。

パスをウイングで受けたときはノーマーク。そのままシュートもできますし、目の前に大きくスペースがあるので、1対1もかんたんです。

点取り屋さんのガードがいるチームは、ぜひどうぞ!

コーバー

アトランタホークスで活躍したシューター、カイル・コーバーがよくやっていたプレイです。

シューターをコーナーに置き、そこにダウンスクリーン。

ディフェンスを振り切ってシュート。というプレイです。

コーバーがNBAで活躍するまでは、シューターがコーナーにいてそこにダウンスクリーンというプレイは、あまりなかったように思います。

ダウンスクリーンといえば、センター同士がハイポストからローポストにかける。そんなプレイが多かったです。

ですが、この「コーバー」のプレイによって、シューターに広いスペースを与えるため、コーナーにおいて置くという発想が定着しました。

また、ディフェンスがコーバーを止めようとフェイスガードしたときには、ぐるっとカールカットして、コーバーがスクリーナーになることもよくやってました。

2がコーバー(のようなシューター)で、ぐるっとカールして、4にスクリーンをかけてます。

これがかなり効きます。4にアウトサイドシュート力があれば「わかっていても止められない」というプレイになり、脅威です。

小さいけど、シュートはうまい。そんなチームはぜひどうぞ!

ハンマー

ジノビリやパーカーがガードを務めてた時代のサンアントニオスパーズがよくやってました。

  1. ベースラインドライブ
  2. 逆サイドでフレアースクリーン
  3. コーナーがノーマーク

というプレイです。

1を放っておけばレイアップされちゃうし、カバーに行けばコーナーにパスされる。

とても計画的なプレイです。

また、スクリーナーの4がスリップするのも、けっこう使えます。

タイミングが命のプレイで、ちょっと難しいですが、ぜひチャレンジしてください。

エレベーター

文字通り、エレベーターのドアが閉まるようなプレイです。

スローインでよく使われますが、3ポイントシューターをフリーにするために行われます。

 

4と5がエレベーターのドアなんですが、動きながらディフェンスにぶつかるとオフェンスファウルになります。それは気をつけましょう。

ウェッジ

これはセンターへのバックスクリーンです。

センター2をローポストアップさせるためのプレイですね。

ウェッジからそのままピックに行くのもアリです。

似たようなプレイにUCLAカットがありますが、それはガードが飛び込むもの。

ウェッジはセンターが飛び込みます。

ローポストでパワープレイが得意なチームは、使えますよ。

 

ジッパー

最後はジッパー。

ジッパーとは日本語でいう「チャック」です。

チャックの開け閉めみたいな、上下の動きのダウンスクリーンですね。

 


1がポイントガードで、安全に良い位置でパスを受けるのに最適です。

ガードに能力のあるチームは、ジッパーを使ってみてください。

「何のために」が大切

ということで、いろいろ紹介しましたが、ただやっても意味がありません。

大事なのは「何のために」という気持ちです。

チームの特徴に合わせて、プレイを選んでいくのは楽しいものです。

ぜひ選手の特徴が生きるようなスクリーンプレイをしてみてください!

ABOUT ME
三原学
三原学(みはらまなぶ)。1981年東京都生まれ。安田学園中学校高等学校教諭。同校高校男子バスケットボール部ヘッドコーチ。「ボトムアップ思考」による選手主体のチームづくりを目指す。また、YouTubeやブログでわかりやすく戦術を解説する「バスケの大学」を運営。日本バスケットボール協会公認B級コーチ、B級審判員。早稲田大学大学院修士課程(人間科学)修了。
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