オフェンス

話題のバスケ戦術「マッカビモーション」をわかりやすく解説(バスケの大学)

こんにちは、三原です。

耳で聞きたい方は、こちらをどうぞ!

マッカビモーションオフェンス。

最近話題のオフェンスです。名前を聞いたことがある人も多いはず。

もともとはマッカビ・テルアビブというチームが始めたモーションが元になったプレイです。

けっこういろんなチームがやってます。

これがそのひとつ。

このプレイの良さは

  1. 流れるようなパス
  2. 連続性のある動き
  3. 2対2のボールスクリーン

これらがバランスよく含まれていることです。

3アウト2インでの基本を紹介

マッカビは、3アウト2インのプレイです。

4と5がスクリーナーで、スクリーナーは2人必要です。

一番かんたんなエントリーは、

  1. ウイングにパスをして
  2. 逆サイドのコーナーにカット

という動きです。

「ボールサイド2」が基本

ここからが攻めが始まります。

基本は「ボールサイド2」。

ボールサイドを2人にするってことです。

  • 1がボール
  • 5がピック

という2対2をします。

  1. 1がドライブ
  2. 5がダイブ

どちらでもいいのですが、必ずペイントアタックしましょう。

ペイントアタックをすると、ディフェンスが収縮して、逆サイドの3人が誰かノーマークになります。

そうするとクローズアウトが発生するので、アドバンテージが取れますね。

アドバンテージの詳しくは、こちらもどうぞ。

アドバンテージを取る 【バスケ戦術講座 第12回】オフェンスをする上で、「アドバンテージ」という言葉を絶対に覚えておくべきです。アドバンテージは、オフェンスの方が有利な状況って意味で、具体的には「クローズアウト」を作るってことです。ただ攻めるのではなくて、「クローズアウトを発生させるぞ!」「アドバンテージを取るぞ!」という気持ちでオフェンスするかどうか。それだけでプレイがガラッと変わります。...

 

バックカットで中抜け

1がペイントアタックをしても、アドバンテージが取れなければ、トップの4にパスを返しましょう。

ここはディフェンスがそんなについてないはずで、かんたんにパスができます。

で、ここがポイントです。

4がボールを持ったら、3がバックカットしましょう。

これには「中抜け」という効果があり、ボールサイドを広くする意味があります。

うまくいけば、バックカットにパスが通ります。

1試合に1回でも決まれば、バックカットはチームが盛り上がります。

いつでもがんばってダッシュしましょう。

 

再びボールサイド2

中抜けでスペースができたら

  1. 2がウイングにミート
  2. 4がパス
  3. ピックの2対2

とプレイを続けます。

 

中抜けで「ボールサイド2」にして、広くなってるのがわかりますね。

逆サイドのビッグマン、5はリフトして、スペースを保ちましょう。

 

止めるな、止まるな

基本の動きは以上です。

これをくり返します。

ずっとくり返せます。

実際は、2回目か3回目のピックで敗れることが多いです。

しつこくやるのがポイント。

合言葉は

三原さん
三原さん
ボールを止めるな。人も止まるな

 

「止めるな、止まるな」と声をかけて、流れるようなオフェンスをしてみてください。

必ずペイントアタックできるはずです。

 

エントリーのやり方

全日本の女子も、似たようなオフェンスをしてますね。

 

上のツイートは、すごくエントリーがスムーズですよね。

安田くん
安田くん
エントリーって?
三原さん
三原さん
オフェンス最初の動きのことだよ

 

どんなオフェンスでもそうですが、エントリーを準備しておかないと、相手のディフェンスが強くなったときにスムーズにボールが運べず、せっかくのセットオフェンスが使い物になりません。

この記事で紹介したプレイをぜひ参考にしてください。

  1. 3アウト2イン
  2. 1−4
  3. トランジションから

この3つを紹介いたします。

3アウト2イン

1が3にパスをします。

パスをしたらその逆のコーナーに1がカットします。

こうすると、ディフェンスは1のカットについて行くので、ピック&ロールの周りにスペースが広く作れます。

これと同時に、逆サイドのセンター4は「リフト」といって、高いハイポストの位置にフラッシュします。

高くリフトするのがポイントで、3ポイントラインの外まで出ましょう。

このように動くと、全員が3ポイントラインの外に広がるのがわかります。ディフェンスはこれについていけば、ペイントエリアが広く開くので、ドライブでペイントに侵入しやすくなるはずです。

  1. ウイングにパス
  2. コーナーにカット
  3. センターはリフト

というシンプルながら効果的なエントリーです。

1−4

ハイポストに2人とも立つセットです。

これはウイングにパスしたら、1のガードがUCLAカットを使ってカットしましょう。

こうすると、1がノーマークになるかもしれないので、チャンスがもう1つ増えます。

UCLAカットについて詳しく知りたい方はこちら

UCLAカットを完全解説 【バスケのセットオフェンス】UCLAカットは、ハイポストのスクリーンを使って、ガードがゴールに走り込むプレイのことです。パスとスクリーンで攻めるチームには欠かせない動きです。この記事で、完全に解説しています。...

パスがもらえなければ、そのまま1はカットして行って、先ほどと同じようにマッカビモーションに入ります。

名門のデューク大学も、これを使ってます。

トランジションから

速攻の流れからオフェンスに入る方法です。

トランジションの走るコースについては、こちらの記事で確認してください。

【バスケットボール】速攻 アーリーオフェンスの方法【バスケ戦術講座 第4回】試合のほとんどはハーフコートの攻防になるのがバスケなんですが、ときどき決まる「速攻」は、たんなる2点ではありません。 速攻の2点は勇気をくれます。チームが盛り上がり、試合の流れが大きく変わるのです。 戦術を考えるときは、ハーフコートばかりではなく、オールコートからまず考えていきましょう。 この記事を読めば、良い速攻のイメージがつかめるはず。...
  1. 1がボール運び
  2. 2、3がウイングを走る
  3. 5がリムランナー
  4. 4がトレーラー

というオーソドックスな形です。

この形から1がパスを飛ばしたら、逆サイドのコーナーにカットします。

トレーラーの4は、そのままハイポストにステイ。スペースを取ります。

こうして、ディフェンスがマッチアップしきれないうちに、マッカビモーションに入ることができます。

こうしたエントリーを2、3こ用意しておくだけで、オフェンスの入りがスムーズになるはずです。

エントリーをまったく用意しなければ、ディフェンスのプレッシャーに対応できずに、自信を失うことでしょう。そのくらいエントリーは大事です。

ぜひ、あなたのモーションオフェンスに、エントリーの大切さを考えるヒントになれば幸いです。

 

ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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