コーチング

プレーヤーズセンタードコーチング わかりやすく

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

動画で学びたい方はこちらです。

わたしは東京の安田学園で、高校バスケを指導しています。

ボトムアップ理論で、日本一主体的なチーム作りを目指しています。

さて、そんなわたしですが、先日JBAのA級コーチ養成講習会に参加してきました。

この学びがとにかくすばらしかった。

コーチライセンスって、いろいろなランクがあるんですが、A級になるとたんにバスケの技術や戦術、練習方法を学びましょうっていう内容じゃなくなります。

A級コーチの目的、それは

プレーヤーズセンタードコーチングを理解する

これを徹底的に学びました。

この記事をお読みのあなたは、きっとコーチングに対して勉強熱心なことでしょう。

同時に、次のような悩みを抱えているはずです。

自分の思いが選手に伝わらない

思うような良い結果が出ない

技術を教えても、なかなか試合で発揮されない

そんなあなたに、この記事が参考になれば嬉しいです。

ぜひ最後までお読みください。

コーチングの目的は「成長」

まず、コーチングの目的をはっきりしておきましょう。

コーチングの目的は

成長

これにつきます。

あなたの目の前にいるプレーヤーを成長させること。

これだけが唯一最大のコーチング目的です。

勝利だけではない

というところがポイントだと思います

もちろん、バスケが好きな子どもたち、プレーヤーにとって、勝利は何よりの成長につながるでしょう。

でも逆に言えば、負けることで成長につながることもある。

大事なことは、

コーチングの目的は、成長

というポイントをずらさないことです。

成長につながらない勝利もあるかもしれない。

成長につながる負けもあるかもしれない。

とにかく、成長につなげる

この気概が、コーチングには必要です。

プレーヤーズファーストとのちがい

たんなる勝利を目指すのではなく、プレーヤーを成長させる意味で、次の言葉が使われることがあります。

プレーヤーズファースト

これは「選手を第一に考えて、選手以外はみんな脇役」という意味が含まれます。

イメージにするとこんな感じですね。

選手が一番上のピラミッド。

これだと、わたしが思うに、プレーヤー以外の人が「犠牲になってもいい」みたいなニュアンスが含まれるんです。

それに対して、プレーヤー「センタード」は、プレーヤーが中心にいるだけで、みんな並列なイメージです。

そしてかかわる人が多い。

かかわる人(アントラージュ)すべてが、自分の役割を果たして、主役になる。

プレーヤーズセンタードは「全員主役」という意味が含まれます。

プレーヤーはもちろん

保護者も

コーチも

友人も

ドクターも

プレーヤーの成長にかかわる人、すべてが主役

こんなイメージです。

成長はストレッチゾーンにあり

そのなかでも、プレーヤーが真ん中にいるのは、学びの中心がプレーヤーだからです。

スポーツは「する」だけじゃなくて「見る」とか「支える」とかいろいろなかかわり方がありますが、やっぱり中心は「する」です。

スポーツをするプレーヤーが学びの中心

プレーヤーの成長のために、みんなが役割を果たす

というのがプレーヤーズセンタードコーチングです。

では、プレーヤーはどんなときに学び、成長するのでしょうか?

それは3つのゾーンを理解することが大事です。

以下の図を見てください。

ひとには3つの環境があって

  1. コンフォートゾーン(居心地がいい)
  2. ストレッチゾーン(居心地が悪い)
  3. パニックゾーン(何していいかわからない)

という3つです。

ひとは誰でも、コンフォートゾーンが好きです。

  • 自分の話の合う人と
  • 自分がやりやすいことをする
  • 特に困ることもなくて安心

そんなコンフォートゾーンが大好きです。

でもそれって、負荷がかからないので、成長につながらないんです。

一方で、ストレッチゾーンは、負荷がかかります。

  • 話にちょっとついていけない
  • やったことがないからミスする
  • うまくいくかわからず不安

という環境なので、居心地が悪いです。

でも、負荷がかかるので成長にはなる。

コーチングの目的は、成長

ということは言い換えると

プレーヤーをストレッチゾーンに飛び込ませる

これこそがコーチング

ということが言えます。

コーチはプレーヤーの成長のために

  1. 適切な環境
  2. 適切な課題
  3. 適切な支援

この3つを準備して、意図的にストレッチゾーンを作る。

そしてプレーヤーの主体的な学びを促す。

これこそがプレーヤーズセンタードコーチングなのです。

 

なお、一番外の「パニックゾーン」は、負荷を通り越して負担しかないので、これは成長しません。

筋トレでいうと無理な重さを持ち上げて怪我をする、みたいなものです。

コーチの暴言や体罰などで、選手を壊すことがパニックゾーンにあたると思います。

 

学びの3大原則

コーチングの目的は、成長

プレーヤーの成長のために、みんなが役割を果たす

プレーヤーにとってストレッチゾーンをつくる

これがプレーヤーズセンタードコーチングだと理解できましたね。

じゃあ具体的に、何をすればいいの?

という疑問に答えます。

次の3つを意識して、日頃の練習を指導してください。

学びの3大原則

  1. インプットよりアウトプット
  2. 成功体験より失敗体験
  3. 予習より復習

まずは「インプットよりアウトプット」

インプットは、コーチが説明して、話を聞かせる状態。

必要な説明はあるでしょう。

でも、プレーヤーに話をさせる場面を作りましょう。

プレーについて、考えを述べる。

問いかけてみる。

そんなことをして、プレーヤーのアウトプットを促します。

最高の勉強は、教わることではありません。

人に説明するのが、最高の勉強なのです。

 

次に成功体験より失敗体験。

練習はできることのくり返しではない

練習はできないことのくり返しだ

という有名な言葉があります。

コーチはとかく、うまくいくプレーを見たいものです。

ナイスプレーをたくさん見て「今日もいい練習だった」と思いたいものです。

でも、それはコンフォートゾーンそのもの。

あえて失敗するような練習設定こそ、よい練習です。

わたしの体感では、

6割うまくいき、4割失敗する

くらいの練習が、ストレッチゾーンです。

練習メニューを見直してみましょう。

 

最後は、予習より復習。

コーチとして新しいことをどんどん教えるのは楽しいことです。

でも、プレーヤーの成長になっているでしょうか?

頭がパンクして、パニックゾーンになってませんか?

大事なことはくり返し、振り返って「復習」しましょう。

何度もプレーヤーに問いかけてみましょう。

そうすることで、学びが定着するのです。

予習よりも復習、これが学習効果を高めます。

 

トップダウンとボトムアップの融合を

指示命令を「トップダウン」と言います。

一方で、現場の意見を取り入れることを「ボトムアップ」と言います。

トップダウンが100%は、強制になります。

ボトムアップが100%は、放任です。

どちらも良いコーチングではありません。

大事なのは「トップダウンとボトムアップの融合」です。

コーチングの目的は、成長

これを念頭に、トップダウンとボトムアップを使い分けるコーチになりたいものです。

それが、プレーヤーズセンタードコーチングにつながると思います。

最後までお読みくださり、感謝しています。ありがとうございました。

三原学でした。それでは、また。

ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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