コラム

赤羽雄二さん「ゼロ秒思考」でバスケの指導をした実体験

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

わたしは現在、東京の安田学園で高校生の男子バスケ部を教えています。

指導者として大事にしているのは、生徒主体の「ボトムアップ理論」です。

  • みんなが主役
  • みんなで成長
  • いきいきした組織

をモットーに、令和時代の部活動モデル校を目指しています。

さて、2023年1月に大会がありました。そしてそれはわたしにとって一生の学びになる試合でした。

あの有名な赤羽雄二さんの「ゼロ秒思考」を直接教わり、実際のバスケットボール指導に生かすことができたからです。

この記事では、その時の実体験をそのまま記します。

ゼロ秒思考との出会い

ゼロ秒思考は、38万部も売れているビジネス書です。

あなたも読んだことがあるかもしれませんね。

ブログやYouTubeで三原を知り、わたしとコミュニケーションをとっている方には、全員におすすめしている本です。

わたしがゼロ秒思考を知ったきっかけは、次の動画でした。2年くらい前ですね。

(下をクリックすると、ゼロ秒思考のところから話がスタートします)

また、中田敦彦さんの動画も有名ですね。

 

ゼロ秒思考とは、「頭の中のもやもやを紙に書き、思考を整理する習慣」のことで、やり方はとてもかんたんです

  1. A4用紙を横におく
  2. 上にタイトルを書く
  3. その下に4~6行を書く
  4. 1行は20~30文字で書く
  5. 1分で書く

という方法です。

 

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バスケットボールの指導法で頭を悩ませることが多かったわたしは「これだ!」と思い、さっそくメモ書きをやってみました。

最初は1日3~5枚くらい書くのがやっとでしたが、それを続けるうちに、習慣になっていきました。

赤羽さんの本には、巻末にメールアドレスがあり「本を読んだ発見、感想、質問などをメールください。すぐに返事しますので」と書いてあります。

わたしはメモ書きを数日続けてみて、その感想をメールしてみました。

すると、まさにゼロ秒で返信が来ました。これには感動でした。

普通こういうのって、なかなか返事来ないじゃないですか。でも赤羽さんは即答でした。

それ以来、2年間以上、わたしはA4メモ書きを続けています。

  • バスケの指導法
  • どうしたら生徒主体のチームになるのか
  • この選手はいまどんな気持ちか
  • ブログ・YouTubeのタイトル
  • 5年後のなりたい自分

こんなものはすべてA4メモ書きにして書き、今の自分があるのはメモ書きのおかげです。

わたしの実際のA4用紙です。

ブレークスルー講座に申し込む

2022年の年末、下の記事を見ました

わたしは今まで、赤羽さんの本しか読んだことがなく、セミナーやオンラインサロンなどには参加したことがありませんでした。

でも「本気で成長したい人、集まってください」の一言にビビっときて、この講座(第3期)に申し込みました。

ここから、わたしのバスケ指導者としてのブレークスルーが始まります。

 

ビジョンこそ最も大事

ブレークスルー講座は2022年11月末から始まりました。

まずは今までのA4メモ書きなど、基本をおさらい。

そして、今後のなりたい自分について、目標設定をするところから始めます。

↓の各項目、レベル10を目指します。

そして、赤羽さんとの個別ミーティングで、このような話になりました。

今のチームの目標はありますか?

それに対してわたしはこう答えました。

はい。1月8日に試合があります。それに勝ちたいです

1月8日は東京都の新人戦本大会です。

330校のうち、40校しか出られない上位大会です。

その組み合わせで、国学院久我山という超名門と対戦が決まっていました。

右上のブロックです

久我山は全国区の強豪で、とくに長身者の多いことで有名です。

全国大会のウインターカップ2022も出場しています。

東京都内では、勝って当たり前のチーム。

そんな久我山との試合、過去の自分なら「まあ、負けてもしょうがないか」と心のどこかで考えてしまい、本気の準備をしなかったかもしれません。

しかし、赤羽さんはこう言います。

なるほど。いいビジョンですね。絶対に勝ちましょう

 

達成方針で「これならいける」と思わせろ

しかし、赤羽さんはさらにこうつけ加えました。

三原さんの話は、具体的なものがありません。

ビジョンを掲げたら、「これならいける」という達成方針も必要です

A4用紙にそれを書いてください

「具体的なものがない」という言葉は、とても突き刺さりました。

なるほど。今までの自分はそうだったんだ。

目指す方向だけ伝えて、「これならいける」という具体的なものがなかったんだ。

そう痛感しました。

たとえば「エベレストにのぼろう」と言われたら、「そんなの無理でしょ?」と思いますよね。

でも達成方針として

  1. プロのシェルパがあなたを完全にサポート
  2. 世界最先端の酸素ボンベ
  3. そのために10億円の資金調達に成功した
  4. スケジュールは最も安全なこの日に設定

と言われたら「これならいけるかも」と思うでしょ?

それをつくるのがリーダーです。

組織は、リーダーのビジョン以上に成長しませんよ。

このわかりやすい例え話に、わたしこそが「これならいけるかも」と思いました。

さらにスポーツの事例として

2015年のラグビーW杯、エディジョーンズが最高の例です。

「世界一の南アフリカに勝つ」というビジョンを掲げる。

それだけなら「そんなの無理でしょ」となる。

そこに

  1. 南アフリカは姿勢が高い。徹底した低いタックルで倒せる
  2. 南アフリカはラインアウトがうまくない。獲得率を上げれば勝てる

という達成方針を打ち出すと、選手は「これならいけるかも」と思う。

納得したらあとは地獄の特訓。

そしたら勝った。これが日本スポーツ史上、最も感動を与えた試合になりました。

三原さんも、これをやるんですよ!

こう後押ししてくれました。

わたしはすぐにエディジョーンズの本を買い、ビジョンと達成方針をパワーポイントで書き上げます。

 

「走り負けしては絶対にいけない、という意味が分かった」

ビジョンと達成方針については、赤羽さんのインスタに例があります。

 

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ちなみに、インスタの内容はVoicyでも聞くことができます。なんて便利なんでしょう。

A4用紙の左側にビジョンを、その右側に達成方針を書きます。

そして必ずパワーポイントで行うことです。

なぜなら、何度も見直して、書き直すからです。

赤羽さんに何度もメールして、5~6回の出し直しになりました。

「ここはもっと具体的に」

「この表現はわかりにくい」

そんなアドバイスをもらいながら、作り上げたのが次の1枚です。

いっけん、なんてことのない用紙ですが、かなり心を込めて作りました。

キーワードは「走り勝つ」です。

  • オフェンスもディフェンスも、とにかく相手より先にポジションを取る。
  • ディフェンスで相手を困らせる。
  • オフェンスではリングにドライブを仕掛ける。

そのためには走り負けたらダメなんです。

この達成方針をもとに、毎日の練習を生徒たちと作っていきました。

また、選手たちにA4メモ書きもやらせてみました。

わたしたちは生徒主体のチーム作りを目指していますが、このメモ書きを書いて、お互いに話をして、それから練習に入るというミーティングは、とても効果的でした。

年末の練習試合でも、効果はてきめんでした。

わたしのチームでは、練習の最初と終わりにミーティングをするのですが、その時に「走り負けしない」というキーワードが多く出てきます。

赤羽さんにメールで報告し、わたしも成長を実感できました。

 

努力の方法がわかった

むかえた試合当日。2023年1月8日です。

結果からいえば試合に勝つことはできませんでした。

国学院久我山に65-82で負けました。

でも、グッドゲームでした。

こちらの変則ディフェンスとスクリーンを多用したオフェンスで善戦し、1Qは同点。

相手の主軸にファウルを重ねることにも成功します。

2Qは少し高さの差があって10点のビハインド。おもしろい展開になりました。

後半の5分が勝負と思っていましたが、さすが全国区の久我山。

ディフェンスが良くてディナイを振り切れずミスが出ました。

苦しいシュートが続き20点差に。

最後の4Qは「ボトムアップミーティング」で、タイムアウトの度に良いプレイが増え、点差をつめることができました。

負けたので悔しいですし、満足してはいけませんが、試合を通して成長できたことは確かです。

また、試合の組み合わせが決まってからの1か月半、控えのメンバーも本気で毎日の練習に取り組み、レギュラー陣とともに成長しました。

ビジョンを掲げたからこそがんばれました。

達成方針どおりの時間帯は、安田のバスケができました。

もうすこし詳しい内容は、下のインスタをご覧ください。

本当は勝たないと、成果が出たとは言えません。

でも、そこに向かっての努力の方法がわかった

それがわたしにとっての成果でした。

さらなるブレークスルーを起こす

  • ビジョンを掲げて、達成方針を示す
  • それを具体的なプランに落とし込む
  • 現場の声を聴きながら進めていく
  • タスクの進捗状況を確認する
  • 成果が出るまでやり続ける

こういった企業経営で行われていることは、学生スポーツの指導にそっくりそのまま当てはまります。

そして、1つ1つの積み上げが圧倒的な成長(ブレークスルー)につながるのだと実感しました。

生徒たちは高校を卒業し、やがて社会に出ます。そしてバスケも引退します。

そのときにバスケの技術は役に立ちません。

バスケを引退した後も役に立つのは、ブレークスルーを起こす成功マインドです。

今回はわたし自身も大いに学びましたし、生徒たちにとってもすばらしい体験になりました。

赤羽雄二さんにお礼の気持ちを込めて、今日もA4用紙にメモ書きするところから始めていきます。

わたしのブレークスルーは、まだまだこれからです!

ありがとうございました。三原学でした。それでは、また。

追記

なぜあえてこのことをブログ記事にしたかというと、昨日赤羽さんにお会いしたからです。

赤羽さんは東京の竹橋で月に1回、ワークショップを行っています。

昨日のテーマは「ビジネスパーソンの超速文章術」でした。おもしろかった!

この講座で「体験をブログにするすばらしさ」を改めて感じたので、即行動したのです。

ぜひあなたも、赤羽さんの本やワークショップに参加してみてください。

「バスケの大学」を日頃見ている方で、ゼロ秒思考に興味がある方は、わたしに直接メールください。ご紹介しますので!

メールアドレス ysdbbc@gmail.com

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わたしたちは東京都墨田区にある私立の進学校です。

  • 平日は月・水・木の16時から
  • 土曜日は午後
  • 日曜日は午前か午後のどちらか

週5日間活動しています。

活動内容はこちらのページもご覧ください。

https://coach-mm.com/yasuda/

「高校で勉強もバスケもがんばりたい」、「ボトムアップ理論で成長したい」という中学生とその保護者の方。

また「ボトムアップ理論を学びたい」という指導者の方が、おかげさまで日本中から見学にいらしています。

あなたもぜひ、お気軽に安田学園バスケ部に遊びに来てください。

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最後までお読みくださり、感謝しています。

ありがとうございました。三原学でした。それでは、また。

ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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