こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。
わたしは現在、東京の安田学園で高校生の男子バスケ部を教えています。
指導者として大事にしているのは、生徒主体の「ボトムアップ理論」です。
- みんなが主役
- みんなで成長
- いきいきした組織
をモットーに、令和時代の部活動モデル校を目指しています。
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さて、この記事は「ボールを持たない選手の動き」をわかりやすく解決します。
この記事の参考文献はこちらです。
日本代表の恩塚亨さんの影響を強く受けております。
さて、わたしは今まで、中学高校、大学といろんな選手を指導してきました。
そして本当に多くの選手が持つ悩みがこの2つです。
- ボールをもって、自分が攻めていいの?
- ボールを持ってないとき、どう動けばいいの?
1つめの解決策としては、チャンスを理解することです。
それについては、この記事をご覧ください。
そして今回は、2つめの悩み。
ボールを持ってないとき、どう動けばいいの?
おそらくすべてのコーチ、選手が持つ悩みを、この記事で解決します。
動画でも解説しています。
音声だけでもそれなりにわかるように作ってあります。聞き流しでもぜひどうぞ。
悩み解決は、チャンスとブレイクの理解
まず、あらためてこちらのツイートをどうぞ。
多くの選手が持つ悩み
①いつ攻めていいかわからない
②ボールを持たないとき、何をしたらいいかわからない。
まさにわたしもそうでした。それが教えられませんでした。でも恩塚さんのセミナーを見てそれがすっきりしました。効果的な方法を知ることが、これを解決します。https://t.co/An3taMr6uM pic.twitter.com/WnJ2n3KyTg— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
そうなんです。ほとんどの人が持つ悩みが、
- いつ攻めたらいいのか?
- どう動けばいいのか?
の2つです。
そしてこれを整理するには
- チャンス局面「ディフェンスのずれを攻める」
- ブレイク局面「ヘルプさせにくくする」
という2つを理解すれば、解決するんです。
1つずつ見ていくと、まずはチャンス
チャンス局面はこの3つ
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
そして今日の本題はこのブレイク局面。
ボールマンが攻めるのに対して、ヘルプをしにくいポジションを取る。
またはヘルプをされたら、逆に「ヘルプしたからやられちゃった」という代償を払わせる。
これが原則です。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
わたしのチームで、実際の映像はこちらです。
【ブレイク局面】
ドライブのカバーに対するサポート pic.twitter.com/KUQViCPWhd— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) March 25, 2023
【ブレイク局面】
ポストアップへのカバーに対するサポート pic.twitter.com/N1KD6qnVFd— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) March 25, 2023
1ギャップと2ギャップ
ここで大事になるのは、1ギャップと2ギャップの理解です。
ふつう、味方同士の距離は4~5mくらいになります。
これを1ギャップと呼びます。
1ギャップはパスやスクリーンなどがしやすいですが、ボールマンが1対1をするには隣が近くて、抜きにくいです。
一方で、倍の距離である8mを取るのが2ギャップ。
パスをするには遠いですが、隣までの距離があるので、1対1がしやすくなります。
つまり、下のツイートでまとめた通り、
- ボールマンにチャンスなし→1ギャップ
- ボールマンにチャンスあり→2ギャップ
にしてあげるのが、サポートの基本です。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
ブレイク局面はとても大事な原則
ここから詳しくブレイク局面をみていきますが、これはフォーメーションではなく、世界共通の原則です。
いろんなチームによって、作戦はあるでしょう。
- ポストプレイ中心
- スクリーン中心
- スクリーンを使わない
どんな作戦でもいいんです。
それはゲームモデルでいう「クリエイト局面」であって、そのチャンスをつくる切り口でしかない。
チャンスをつくれば、そのあとはすべて同じになります。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
つまり、U12だろうが、高校生だろうが、オリンピックだろうが、チャンスを獲ったらその後はすべて同じ。
国や性別、年代など一切関係ない、原理原則なのです。
あなたの教え子が何年たっても役に立つ知識。
それがブレイク局面の整理です。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
また、強いチームと弱いチームの分かれ目も、ブレイク局面の整理ができるかどうかにかかっています。
どれほど重要か、おわかりいただけましたでしょうか。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
ブレイク局面の整理
ブレイク局面は、
- ブレイク1
- ブレイク2
- ブレイク3
- ブレイク4
と名前をつけて整理します。
ドライブした先に、何人の味方がいるかによって、整理するのです。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
ブレイク1
ドライブ先に1人です。
【ブレイク局面】
ドライブの先に味方が1人の「ブレイク1」 コーナーがステイして、直接フィニッシュした例 pic.twitter.com/JDZ9pL3jSW— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) March 25, 2023
2ギャップになります。
- ボールマンが攻められたらステイ
- パスが来たらコーナーから3ポイント
- ドリブルが止められたら、セカンドダイブ
です。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
2つのダイブ
ダイブができるかどうかで、攻撃の厚みが決まります。
理解したのは2つのダイブ。
- ドリブルと同時がファースト
- ドリブルが終わるときがセカンド
です。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
そして、ダイブの意味も言語化しましょう。
ドリブルが行けない場所に「代わりに行ってあげる」です。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
ブレイク2 ミドルドライブ
続いて、ドライブ先に2人のブレイク2。
【ブレイク局面】
ドライブの先に味方が2人の「ブレイク2」 コーナーがバックカットした例 pic.twitter.com/GcFa6L7MUJ— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) March 25, 2023
まずは内側へのミドルドライブにサポートする方法です。
ドリブルが高い位置で抜けなければ、45度のセカンドダイブ。
深い位置まで行ってシュートできなければ、コーナーのセカンドダイブです。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
ダイブ&リフト
ブレイク2に限らず、「ダイブしたら、リフト」という原則を覚えておきましょう。
「パンにはバター」みたいなものです。
この場合、リフトした3がクローズアウトのチャンスになることがとても多いです。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
ダンカーダイブ
ダイブの場所として、ドライブにかぶらないような微調整も必要です。
リングに直線的なドライブであれば、リングに向かうふつうのダイブでOKです。
しかし、下の図の赤線のように、ふらんだドライブだと重なっちゃいます。
こんなときはダンカースポット(フリースローレーンの角)にダイブすると、ちょうどいいです。
覚えておきましょう。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
ブレイク2 ベースラインドライブ
今度はベースラインドライブです。
これはカバーダウン(X2の動き)を見るのが重要です。
カバーダウンがあれば、45度からダイブ。
カバーダウンなければ、そのままステイです。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
このように、見るべきところを教えておけば、横断歩道を渡るように、選手が自分で判断できます。この感覚が大事です。
【ブレイク局面】
1人で2人を守らないといけない「ゲッツー(Get 2)」をつくり出す pic.twitter.com/UKUpvXbxXk— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) March 25, 2023
ブレイク3
続いて、ブレイク3。
【ブレイク局面】
ドライブの先に味方が3人の「ブレイク3」 45度がバックカットした例 pic.twitter.com/6ZXS6OcNcY— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) March 25, 2023
ブレイク2までは、スペースが広いので、必ずしもダイブしなくてもクローズアウトがつくれます。
しかし、ブレイク3はお互いの距離が近い。
だから誰かが必ずダイブしないと、せまくてクローズアウトが発生しません。
イメージは下の図の「トライアングル」を埋めることです。
そしてこのダイブは、ファーストダイブになります。
早めのダイブです。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
誰がダイブするのかは、「リバウドに一番強い人がダイブ」というルールをおすすめします。
ただし、混乱しそうならば、教える最初の段階は「真ん中がダイブ」とかにしてもいいでしょう。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
なお、ブレイク3ではミドルドライブ、ベースラインドライブともに、同じ動きになります。
ブレイク3イン
「ブレイク2+ポスト」という形です。
これを「ブレイク3イン」と呼びます。
いわゆるサークルムーブで、ポストがドライブをサポートします。
よくある動きですね。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
ブレイク4
ブレイク3+ポスト、という考えで、今までの応用です。
5はサークルカット、それ以外の3人はブレイク3のファーストダイブです。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
練習方法① クローズアウト1対1
練習方法の紹介です。
シンプルですが、クローズアウトのチャンスをとる1対1です。
これができないと、ブレイク局面は発生しません。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
練習方法② ドリブルドライブ1対1
これもシンプルな1対1です。
- スピードで抜くのか
- サイズの差でゴリゴリやるのか
これを判断する練習です。
チャンスを生かします。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
練習方法③ サポート4対4
これがブレイク局面で最高のドリルです。
恩塚さんが考案したドリルになります。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
ゴール下のコーチが早いパスを投げたら、クローズアウトのチャンスありです。
転がした遅いパスを投げたら、チャンスなし。
チャンスがあれば、2ギャップにする。
チャンスがなければ、1ギャップにする。
その後はドライブによって、ブレイク1・2・3の動きになります。
チャンスなしのときは、パスを展開します。
オンボールスクリーンをするときは
「パス・スクリーン」より「パス・パス・スクリーン」がいいです。
その方がディフェンスが守りにくくなります。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
人とボールが動くのは本当にいいのか?
よく「動け」とか「パスを回せ」とかコーチは言います。
それは本当でしょうか。
わたしの考えはこちらです。
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 11, 2023
やり方よりも、あり方。
チャンスを生かし、サポートした結果として、人とボールが動いている。
この感覚が大事だと思います。
参考文献
わたしの尊敬する、日本代表の恩塚さん、鈴木さんの教材を参考にさせてもらいました。
恩塚亨さんの記事は、ぜひともお読みください。以下のリンクをどうぞ。
そして、鈴木良和さんはこちらの動画で指導風景が見られます。
もうこれ以外何もいらないんじゃないかな?ってくらいわかりやすいです。
安田学園の練習に来てください
わたしたちは東京都墨田区にある私立の進学校です。
- 平日は月・水・木の16時から
- 土曜日は午後
- 日曜日は午前か午後のどちらか
週5日間活動しています。
活動内容はこちらのページもご覧ください。
https://coach-mm.com/yasuda/
「高校で勉強もバスケもがんばりたい」、「ボトムアップ理論で成長したい」という中学生とその保護者の方。
また「ボトムアップ理論を学びたい」という指導者の方が、おかげさまで日本中から見学にいらしています。
あなたもぜひ、お気軽に安田学園バスケ部に遊びに来てください。
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最後までお読みくださり、感謝しています。
ありがとうございました。三原学でした。それでは、また。
記事を最後までお読みくださり、感謝しています!
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