こんにちは、三原です。
今回は「リード&リアクトオフェンス 弱いチームが組織で勝つ」というお話です。
この記事を読むメリットは
- リード&リアクトの本質がわかる
- 自分のチームにリード&リアクトを取り入れられる
動画でご覧になりたい方はこちら
リード&リアクトオフェンス 弱いチームが組織で勝つ
これを読んでいるあなたは、おそらくバスケの指導者でしょう。
そして次のように考えていませんか?
- 選手個人の能力は高くない
- でも組織で勝てるチームプレイを知りたい
もしそうであれば、この記事は最後まで読むべきです。
タイトルに「弱いチームが組織で勝つ」と付けたのは理由があります。
このオフェンスを考案したのは「リック・トーベット」というコーチで、
この方は優勝チームのコーチではありません。
特に強くないチームのコーチで、現在は「バスケ塾」のようなことをしています。
そんなトーベットさんが
- 特に個人能力に優れていないチームが
- 組織で勝つために
- プレイを整理する方法
として考えたのがこの「リード&リアクト」なのです。
ふつうはNCAAで優勝したりして、そのオフェンスが有名になりますが、
まったくそうではない、育成年代のために作られた、というところが面白いですよね。
ちなみに、これを書いているわたしは、バスケ指導歴16年ほど。
高校生を指導している現役コーチで「バスケの大学」ではバスケの悩み解決になる情報発信をしています。
リード&リアクトの意味
このオフェンスは「読んで・反応」という直訳になります。
- 自分が動いて
- ディフェンスを見て
- 逆をつく
という「ジャンケンの後出し」みたいなことをするわけです。
ディフェンスを良く見ることがポイントで、
ディフェンスの状況に応じて動きを決めていく、ということを大切にします。
17のレイヤー(層)
「こうだったら、こう」というジャンケンの後出しオフェンス。
その選択肢は17のレイヤー(層)に分かれています。
一応すべて書きますね。
レベルA(基本)
- 1 サークルムーブ
- 2 ベースラインドライブ
- 3 パス&カット
- 4 ポストリアクト
- 5 スピードドリブル
レベルB(基本の完成)
- 6 パワードリブル
- 7 サークルリバース
- 8 バックスクリーン
- 9 スタッガードスクリーン
レベルC(ポスト)
- 10 アドバンスト・ポストリアクト
- 11 ポスト・ブロッキング
- 12 ポスト・パッシング
- 13 3アウト2イン
レベルD(付録)
- 14 ピン&スキップ
- 15 ゾーンオフェンス
- 16 トランジション
- 17 オフェンスの流れをつくる
多いですよね(笑)
これ全部チームに落とし込んでも、きっと選手は混乱します。
そこでわたしは「本当に必要なもの」だけ抜き出します。
ずばり、
- レベルAの1から5
- 8のバックスクリーン
- おまけに14のピン&スキップ
これだけで十分です。試合できます。
ちなみに、「センターがいない」というチームは
- 4 ポストリアクト
- 14 ピン&スキップ
これを除いてもかまいません。
ひとつひとつは簡単なので、順に解説しますね。
1 サークルムーブ
これはドライブの合わせです。
- 右ドライブは右回り
- 左ドライブは左回り
というように、「うずまき」に合わせなさいという約束です。

2 ベースラインドライブ
図のようにドライブをしたとします。
1のサークルムーブで合わせるとこうなりますよね。

ただし、この「2 ベースラインドライブ」という約束は
- ベースライン方向のドライブには
- 反対側のコーナーは止まっておきなさい
という約束です。

ベースラインドライブしたら、このコーナーにパスしやすいんですよ。
だから止まっておく、ということです。
サークルムーブの例外、という約束ですね。
3 パス&カット
これはリード&リアクトの中心になるルールです。
- 5アウトのスペースで
- トップからウイングにパスしたら、カット
- 周りはそのスペースを埋める
というプレイです。


パスして止まると、ディフェンスが止まりますから、
動くことでスペースを作ります。
- 動いたところに
- リターンパスを入れたり、
- ドライブしたりして
攻めやすくなるからです。


5アウトでどんどん動くことで、ディフェンスを動かす。
リード&リアクトの中心になるプレイです。
「ドリブルなしの5対5」とかやって、動くことを習慣化しましょう。
以下の図を見てもらえると、動くコースはわかると思います。



4 ポストリアクト
これはポストの選手がいる場合のルールです。
いなければ5アウトでポジション関係なしでプレイします。
図では#5は「センター固定」で、
この選手はポストだけプレイします。
ローポストにボールを入れたら「エルボースクリーン」というのが簡単なルールです。
エルボーとは「フリースローラインの角」ということです。
ここでスクリーンですね。

ハイポストに入れたら「フレア」です。
広がることでスペースを作ります。

ポストに入れた後も、動きを止めないようにルール化するわけです。
5 スピードドリブル
スピードドリブルとは「抜いて行くのドリブル」のことで、
得点するつもりでリングに直線的にドライブすることです。
この時は「サークルムーブ」で合わせなさい、というルールです。

逆にスロードリブルは「抜くつもりのないドリブル」です。
図のように#1が#2に向かってドリブルする状況ですね。
この時は「ハンドオフ」にしましょう。というルールです。

- スピードドリブル → サークルムーブ
- スロードリブル → ハンドオフ
こう決めておくのです。
はっきりしてて良いですよね。ミスが減ります。
ここまでが基本で、これだけでも十分です。
ミニバス、中学生なら、十分強いチームになります。
でも、付け加えとして「スクリーン」があります。
ここから紹介します。
8 バックスクリーン
バックスクリーンは有効なので、たくさん使いましょう。というルールです。
バックスクリーンは図のように「下から来る」スクリーンです。
これをやると「ゴール下でシュートできる」メリットがあります。

逆にダウンスクリーンは「上から来る」スクリーンです。
これもあって良いのですが、ノーマークができるのは「アウトサイド」ですよね。
初心者には難しいシュートになります。

だからやるならバックスクリーンが良いよ。ということです。
オフェンスの始まりのときに、
トップからウイングにパスができない(ディナイされた)ときは
バックスクリーンに行きましょう。
14 ピン&スキップ
これはポストの選手がいるときのプレイです。
- #1から#5にパスが入らないとき
- #2にスキップパスを飛ばした


このとき、ふつう#5は一休みします。
ボールが反対に行ったからです。
でも「ピン&スキップ」を教えてあげると、シールする習慣がつきます。
図で見るとわかりますが、#2にパスが行ったら、
#5はポジションを取り続ければノーマークです。

このように「スキップパスが飛んだらシールしろ」というルールです。
ピンは「がびょう」という意味で、ディフェンスをくぎ付けにする、ということです。
まとめ「リード&リアクトはアレンジが簡単です」
いかがでしたか?
- ディフェンスを見る
- 反応はルール化されている
というオフェンスでした。
ポストがいなければ、アウトサイドのルールだけでやれば良いし、
ポストがいれば、ポストのルールを付け加えれば良い。
レベルが上がったら、ルールを足すこともできる。
リード&リアクトはあなたのチーム状況に応じてアレンジができます。
そこがこのオフェンスの魅力です。
ぜひ、良いところだけでも、あなたのチームでやってみてください。
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