こんにちは、三原です。
最近、NBAとかで「ディレイ」という戦術が流行っています。
ディレイは「遅れる」って意味で、センターがわざと遅れてオフェンスに参加し、インサイドに入らないセットのことです。
センターが中に入らないことで、ゴール下のスペースを広げる狙いがあります。
そんなディレイセットをわかりやすくお伝えします。
YouTubeでも解説をしています。この文章はそのレジュメです。
音声だけでも学べるので、聞き流しでもぜひどうぞ!
ディレイの目的はスペーシング
ふつう、センターはゴール下にポジションを取ります。
ポストアップして、ディフェンスを引きつけるためです。
もちろんこれは、今も昔も有効です。戦術の基礎です。
ただし、ディレイはこの戦術とは真逆の発想になります。
- センターが中に入らない
- 相手のセンターも中に入ってこない
- だからガードがカットインできる
という考え方です。
こんなふうに図で見ると、インサイドに誰もいないことがよくわかりますね。
そして具体的なアクションとしては
- シカゴ
- ピストル
という2つが代表的です。
シカゴ
その名の通り、シカゴブルズが愛用したことで有名になったセットです。
5がセンターで、トップにいます。
- 5がドリブル
- 4が2にダウンスクリーン
- 2がボールをもらう
という流れでピック&ロールに入ります。
逆サイドは広がっていてもいいし、図のようにダウンスクリーンしてもOKです。
バックドアもできます。
次のツイートの動画を見ると、シカゴのすべてがわかりますよ。
ボールサイドのハンドオフから攻めると見せて、実は逆サイドのバックドア。ミニバスからNBAまで、バスケはけっきょくのところ「だましあい」ですね。うーん、おもしろい。
pic.twitter.com/KN5qvwSr7k— 三原まなぶ🏀バスケの大学 (@coach_manabu) October 26, 2020
ピストル(21)
ピストルオフェンス。または「21」と呼ばれます。
一瞬で仕留めるからピストル。
21は2番(シューティングガード)と1番(ポイントガード)のスクリーンからオフェンスが始まるから、21です。
やり方は次の通り。
- 2が1にスクリーン
- 5が2にフレアスクリーン
- 1と5でピックアンドロール
ニュージーランドの「ピストル」オフェンス
・流行りのアーリーオフェンス
・NBAロケッツがやって有名
・ハンドオフからドライブ
・逆サイドは「ハンマー(フレアスクリーン)」
・時間をかけずに即ドライブが狙い
ニュージーランドは、実はかなり勉強になるチームですpic.twitter.com/7TbWM8ap6y— 三原まなぶ🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 7, 2020
なるべく時間をかけずに、速攻の流れのままシュートまで持っていく戦術です。
センターのスキルが重要
ということで、センターがあえて中に入らないディレイセットの紹介でした。
いうまでもなく、ポイントになるのはセンターのスキルです。
ナゲッツのヨキッチとか。うーん、うまい。
デンバーナゲッツ「ピストル5」
・ハンドオフからドライブ
・これをピストルという
・センター5がボールを持つので
・「ピストル5」なのです
・逆サイドはハンマー
・コーナーでノーマークつくる
・カギは5のパスセンス「ポイントセンター」は現代バスケの象徴です🏀
— 三原まなぶ🏀バスケの大学 (@coach_manabu) July 3, 2020
最近はオールラウンド化を目指した指導が大事で、ビッグマンでもアウトサイドのスキルを身につけさせましょうという意見が多いですね。
それをすると具体的には、こんな戦術が可能になるよ。というお話が、このディレイセットでした。
あなたのお役に立てば幸いです。
記事を最後までお読みくださり、感謝しています!
このブログをお読みのあなたは、きっとバスケの悩み、特にチームづくりのことでいろいろと悩んでいることでしょう。
そんなあなたはぜひ「バスケの大学メルマガ」をのぞいてみてください。
同じように指導に悩み、解決してきたわたしが、チームづくりのノウハウをお伝えします。
最初の1通目で「練習メニューの作り方」という特典動画もプレゼントしてます。