こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

今日は、オフェンスの「ハイポストフラッシュ」についてお話しします。

先日、YouTubeのコメント欄で、中学生男子の指導者の方からこんなご質問をいただきました。

フラッシュの大切さは十分理解しており、生徒にもやるように指導しているのですが、なかなかディフェンスに阻まれ、パスが通りません。何かコツはありますでしょうか?

また、フラッシュにパスが通り、バックドアに走った選手にパスが通らなかった場合、その後はどのように動けばいいでしょうか?

ありがとうございます。

ハイポストフラッシュは、わたしが非常に重要だと考えているオフェンスの動きです。

例えば、ポイントガードがボールを持っていて、ウイングの選手にパスをしたい。しかし、ディフェンスが激しくプレッシャーをかけているため、パスが通らない。

そんなときに、インサイドの選手がハイポストへ素早く走り込み、ボールをつないであげる。これがフラッシュです。

フラッシュがあることで、ボールが止まらず、次の攻撃につながります。

逆にフラッシュがないと、ガードがずっとドリブルを続けたり、苦しい状態でパスを回したりすることになり、オフェンスが停滞してしまいます。

では、フラッシュにパスが通らないとき、どうすればいいのでしょうか。

1.フラッシュは「困る前」に上がる

まず、フラッシュにパスが通らない原因の1つは、フラッシュするタイミングが遅いことです。

例えば、3アウト2インのオフェンスを考えてみましょう。

ポイントガードがボールを運び、45度のウイングにパスを出そうとします。

ところが、ディフェンスが厳しく守っているのでパスが通らない。そこで初めてセンターがハイポストに上がってくる。

これでは遅いんです。

わたしがおすすめするのは、ポイントガードがセンターラインを越えるあたりで、すでにインサイドの選手がハイポストに上がってくることです。

45度にパスが入るのを待つ必要はありません。

最初から1人がハイポストに上がっておけば、自然とパスがつながります。

しかも、早めにハイポストにボールが入ることでディフェンスが収縮するため、その後のオフェンスも展開しやすくなります。

困ってからフラッシュするのではなく、困る前にフラッシュする。

まずは、このタイミングを見直してみてください。

2.パスが通らなければ、無理に入れなくていい

もう1つの原因は、フラッシュした選手にパスを入れることばかり考えてしまうことです。

例えば、ポイントガードとセンターの2人だけを見れば、パスが通りそうな状況があります。

それなのにパスが通らない。

なぜでしょうか。

それは、他のディフェンスがハイポストに寄っているからです。

よくあるのが、ハイポストにフラッシュした瞬間、ボールマンがそこしか見なくなってしまうことです。

「ハイポストに入れよう、入れよう」と考えすぎて、周囲のディフェンスが見えなくなってしまうんですね。

でも、これは簡単な話です。

ディフェンスがハイポストに寄っているなら、空いているウイングにパスをすればいいんです。

そこからローポストアップをしてもいいし、ガードがUCLAカットに入ってもいいでしょう。

また、ポイントガードのディフェンスが下がって、ハイポストへのパスコースを消している場合もあります。

そんなときは、フラッシュした選手がそのままオンボールスクリーンをかければいいんです。

スクリーンを使ってドライブし、スイッチされたらダイブする。こうして別のプレーに切り替えればいいわけです。

フラッシュしたからといって、必ずそこにパスを入れる必要はありません。

ディフェンスがいるなら、いないところを使う。

これがバスケットボールの基本だと、わたしは考えています。

3.バックドアにパスが入らなかったらどうする?

続いて、2つ目のご質問です。

ハイポストにフラッシュしてパスが通ったとします。

そのとき、ウイングのディフェンスがパスコースをふさいでいれば、ウイングの選手はバックドアカットをします。

ハイポストからバウンドパスが入れば、そのままレイアップになります。

しかし、ディフェンスがしっかり対応して、バックドアにもパスが通らないことがあります。

この場合、わたしは2つの方法があると思っています。

1つ目は、そのまま反対側のコーナーまで抜ける方法です。

バックドアカットした選手がコーナーまで抜けることで、ハイポスト周辺のスペースが空きます。

そこで、ポイントガードとハイポストの選手がハンドオフを使って2対2をする。

昔から「ショート17」と呼ばれるプレーです。

短い距離での2対2ですが、スペースが空いているので攻撃しやすくなります。

2つ目は、カットバックする方法です。

バックドアに走ったけれど、パスが入らない。

そこで、そのまま走り切るのではなく、方向を変えてボールサイドのコーナーに抜けます。

バックドアへのパスを守ったディフェンスは内側にいるので、コーナーでボールを受ければクローズアウトの状況を作れます。

そこからシュートを打ってもいいし、ドライブしてもいい。

さらに、ハイポストの選手がパスを出した後にバスケットカットすれば、リターンパスでゴール下を攻めることもできます。

オンボールスクリーンを使ってもいいでしょう。

つまり、コートの4分の1のスペースで2対2を展開していくわけです。

バックドアにパスが通らなかったからといって、そこで攻撃が終わるわけではありません。

次のプレーにつなげることが大事です。

ちなみに、オールコートのマンツーマンプレスに対しても、フラッシュは有効です。

わたしがおすすめするのは、ボールサイドではなく、逆サイドの選手がフラッシュする方法です。

ボールサイドの選手はディフェンスから見えやすいので、フラッシュを止められやすい。

一方で、逆サイドの選手がハイポストに走り込む動きは、意外と止めにくいんです。

そこにパスが通れば、さらに大きなバックドアカットを狙えます。

もし逆サイドのフラッシュも止められたら、いったんパスを戻して、今度は反対側の選手がフラッシュすればいい。

それでも前進できなければ、もう1度ボールを戻す。この段階ではディフェンスも下がっていることが多いので、ドリブルで運べる可能性も高くなります。

フラッシュは、単にハイポストでボールを受ける技術ではありません。

ボールをつなぎ、ディフェンスを動かし、次の攻撃を作るための動きです。

ぜひ、明日の練習では「フラッシュするタイミング」と「パスが入らなかった後のプレー」を確認してみてください。

きっとオフェンスの流れが変わると思います。

 

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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