こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。
この記事はラジオの原稿です。
この放送は、Voicyでお話ししています。ぜひお聞きください
スタメンの決め方 〜ベストメンバーをスタメンにしない理由〜
今日は「スタメンの決め方」についてお話しします。
結論から言うと、ベストメンバーをスタメンにしないのが理想です。 意外に思われるかもしれませんが、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
NBAレイカーズから学ぶスターター論
最近、NBAのレイカーズの試合を見ていて考えさせられることがありました。
デアンジェロ・ラッセルというオールスター級の選手を、突如ベンチに下げたんです。
フィラデルフィア76ersとの試合で、116-106で勝利。この勝利で連敗を2でストップさせました。
一見すると「なんでこんな大事な試合でラッセルをベンチに?」と思いますよね。
でも、JJレディックヘッドコーチの説明が印象的でした。
「単にラッセルが悪いという話ではない。ポジションのバランスを考えて、セカンドユニットの得点力を上げるため」
オースティン・リーブスとレブロン・ジェームズという、すでに2人のボールハンドラーがいる中で、ラッセルというハンドラーをベンチに置くことで、よりバランスの取れた陣容になる。
これは本当に納得できる判断でした。
スタメン≠ベストメンバーという考え方
ここで私が言いたいのは「スタメン5人=ベストな5人」ではないということです。
むしろ、頼れる選手はベンチに置いておいた方がいい。
そう私は考えています。
なぜなら、バスケットボールの試合は40分という長丁場だからです。
この40分を戦い抜くには、ベンチの底上げが必要不可欠です。
特に後半の終盤、いわゆるクランチタイム。ここで勝負を決めるには、ベンチの選手の力が重要になってきます。
理想のスタメンの組み方
では、どうやってスタメンを組むのか。
私の場合は、こんな感じです。
・ボールハンドラー2人
・シューター2人(ドライブ得意な人と3P得意な人)
・ビッグマン1人
これが基本形です。
ただし、これは絶対ではありません。
・ハンドラー1人
・シューター2人
・ビッグマン2人
というパターンもありです。
大事なのは「自分のチームのスタイルにあったポジションバランス」です。
最近のバスケットボールは、全員がシュートを打てて、全員がドリブルできる、いわゆるポジションレスが主流です。
でも、それは一部のトップレベルだけの話。
むしろ高校生や中学生のレベルでは、明確なポジション分けをした方が、選手も動きやすいし、チームとしても機能しやすい。
そう私は考えています。
なぜ頼れる選手をベンチに置くのか
頼れる選手とは:
・3Pがチームで1番
・ディフェンスがチームで1番
・勝負強い
・メンタルが強い
・球際の強さがある
・重要な場面で外さない
こういう選手です。
そして、こういう選手をベンチに置く理由は大きく2つあります。
1つは「必要なタイミングで投入できる」から。
試合の流れを読んで、「ここぞ」というときに投入できる。これは大きな武器になります。
もう1つは「ベンチの底上げになる」から。
ベンチメンバーの中に、頼れる選手がいることで、チーム全体の底上げになります。練習でも、試合でも。
逆に、調子の波がある選手はスタメンの方がいい。
最初から出て、その日の調子を確認できる。それによって、その後の采配も変えやすくなります。
選手との対話が不可欠
ただし、ここで1つ大きな問題があります。
選手は誰でもスタメンで出たがります。
これは当たり前の心理です。
「スタメンに入れない=自分は必要とされていない」
と感じてしまう選手も多いでしょう。
なので、大事なのは「対話」です。
私がよく選手に話すのは:
「スタートの5人に価値があるんじゃない」 「ラスト5分にコートにいることが一番価値がある」
ということです。
前半は様子見の時間。
でも、クランチタイムで使える選手になってほしい。
ベンチスタートでも、最後の5分で勝負を決められる選手の方が、チームにとっては価値があるはずです。
この考えを、普段から選手に伝えることが大切です。
まとめ:バランスとコミュニケーション
このように、スタメンの決め方は単純に「強い選手を並べる」ではありません。
・ポジションバランス ・チーム全体の底上げ ・選手との対話 ・試合の40分を見据えた采配 ・クランチタイムを意識した人選
これらを総合的に考えながら決めていく必要があります。
完璧な答えはないと思います。
チームの状況も、選手の性格も、みんな違います。
だからこそ、指導者として「自分の信じる形」を持つことが大切です。
今回お話しした内容が、少しでもあなたのヒントになれば嬉しいです。
コーチングにスペシャルレシピはありませんが、一緒に考えていけたらと思います。
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