こんにちは、三原です。
今回は「ドリブルドライブモーション」というオフェンス理論の話です。
- 成功するオフェンスって何?
- どうしたらオフェンスってうまくいくの?
- どんなふうに教えたらいいの?
そんな悩みをお持ちのあなたにぴったりの記事です。
動画講義はこちら。
成功の3要素とは
結論からいきましょう。
オフェンスを成功させる3要素はこの3つ!
- アタックメンタリティ
- ギャップを広げる
- スペーシング
ひとつずつ解説していきます。
アタックメンタリティ
まずは「常に攻撃的であれ」ということです。ボールを持ったら自分で「攻めるぞ」という気持ちを忘れてはいけません。特にドリブルドライブモーションでは「ドリブルで相手をやっつける」ということがメインになりますので、攻め気が大事になります。
ボールを持ったらできることは3つで「シュート、ドリブル、パス」ですが、この順番が大事です。まずはシュートを狙うのです、そうするとディフェンスがチェックに出てくるので、出てきたらドリブルで抜きます。
- 下がったら、打て
- 出てきたら、抜け
バスケットにはこのような金言があります。まずシュートで次がドリブル。この順番が大事です。
そして、ドリブルで抜いていけば、ディフェンスのカバーが寄るはずです。そうしたらパスを出すのです。
「シュート→ドリブル→パス」の順で攻めていきましょう。
ボールを持ったらすぐにパスを探したり、ドリブルをついたりする悪い習慣はすぐに直すべきです。
ギャップを広げる
ボールマンが「よし!攻めるぞ!」という気持ちになっても、下の図を見てもらえれば、せまくて攻めにくいのは一目瞭然ですね。せまいからです。
一般的に、プレイヤー同士のスペースは5mが最適とされています。5mだと遠すぎず、近すぎず、パスするにもしやすいからです。
でも、ドリブルで1対1をすることだけ考えると、ちょっとせまいんです。ディフェンスが近くにいて、カバーしやすいんですね。パスを回すのには良いスペースですが、ディフェンスもすぐ近くにいるので抜けません。
この通常のスペースを「1ギャップ」といいます。ちなみにギャップとは「すき間」という意味です。
1ギャップではせまいのでドリブルで抜けない。だから倍に広がって2ギャップにしましょう。
- サイドの2人は45度ではなく、コーナーまで下がります。
- ガードの2人もパイプ(制限区域の幅)から広がって2ギャップにします。
そうすれば、ご覧の通り、スペースが広がってガラガラですよね。
このようにして2ギャップにしてドライブコースを作ります。
さらに#1が#5にパスをして、バスケットにカットします。そうすると、#5と#2の間が「3ギャップ」になります。最大限に広いスペースで、ドリブルがしやすくなります。
このようにして2ギャップ以上を作ることを目的に動くのです。攻め気を持ったボールマンを生かすためのチームプレイとして、具体的な動きが「ギャップを広げる」ことになります。
スペーシング
スペーシングとは「コートの立ち位置をバランスよく保つ」ということです。
#1がボールを持っていて、周囲は2ギャップを作っています。センター#4はボールの逆サイドにいます。この最初の立ち位置が「グッド・スペーシング」です。
#1がドライブをしてディフェンスを引きつけ、#2にパスを出したとします。この時、一瞬スペースが崩れます。
こうなったら次のようにしてスペースを埋めるのです。
- #5がスライド
- #3がトップに上がる
- #1がアウトサイドに出る
こうすることで再びスペーシングが保たれます。
攻めるということは「動く」ということです。動けば必ずスペースが崩れますから、それに合わせて周囲も動く必要があるわけです。つまり、「攻めながらスペースを保つ」という意識が重要になります。
オフェンスの目的は「クローズアウトの発生」だ
クローズアウトとは「ディフェンスがあわてて出てくること」です。下の図のような状況です。
ディフェンスは左右の動きには強いものですが、クローズアウトのような「前後」の動きにはとても弱いのです。シュートを止めようとあわてて出てきたディフェンスは、簡単にドリブルで抜くことができます。
つまり、ディフェンスをやっつけるためには、「クローズアウトを発生させる」ことができれば良いのです。そのためには3要素の「攻め気」「ギャップ」「スペース」が必要です。
- ボールマンが攻め気を持つ
- 2ギャップだから抜ける
- ディフェンスが収縮する
- 味方が広がっているのでパスが出せる
という順に崩していけば、クローズアウトが発生するのです。
そして、一度クローズアウトが発生できれば、またドライブで抜いていけますから、さらにディフェンスが後追いになるわけです。こういう攻めが良いオフェンスなのです。
1回のオフェンスで数回のクローズアウトを発生させる。これを意識しましょう。
まとめ:まずはインサイドを攻めましょう
ドリブルドライブモーションは、ドリブル1対1で崩していくのがメインです。
しかし、そうでなくてもいいのです。
ポストにボールを入れて、まずインサイドを攻めるやり方がむしろ正攻法ですね。
大事なことは「なぜインサイドを攻めるといいのか?」という本質を理解することです。
インサイドを攻めれば
- 確率の高いシュートができる
- ディフェンスが収縮する
- クローズアウトが発生する
という仕組みが本質です。
逆に言えば、この原則が達成できるなら、どんなシステムでも良いのです。
それだけ今回の内容は大事ですよ、というお話です。
参考文献
ドリブルドライブモーションについて、わたしなりにまとめた本がこちらです。
アマゾンのアンリミテッドの方は無料で読めます。
動画で見たい方は、日高先生のDVDがおすすめですね。
塚本さんの本もいいですよ。訳本です。練習法とかがめちゃ詳しく書いてあります。
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