こんにちは、三原です。
わたしは部活動でバスケットボールを指導していますが、選手が主役の「ボトムアップ思考」でチームづくりをしています。
これは、ボトムアップ理論の提唱者、畑喜美夫先生から教わったものを、自分なりにバスケットボールチームで実践しているのです。
※畑先生のホームページはこちらです。
今日はミッションとビジョンの話をします。
- ミッション=目的
- ビジョン=目標
ということで、ただなんとなく部活をするのではなくて「何のために」を大切にしましょう。ということです。
何らか、あなたのお役に立てれば嬉しいです。
YouTubeでも解説しています。
音声だけでも学べるので、聞き流しでもぜひどうぞ。
ミッション=目的
ミッションは、目的です。
バスケをするにしても「何のために」やるのかを明確にしましょう。ということですね。
有名なイソップ童話に「3人のレンガ職人」というお話があります。
3人の男が、同じようにレンガを積んでいました。
そこに通りかかった人が、こう聞きました。
「何してるんですか??」
Aさんはこう答えました。
「見りゃわかるでしょ。やりたくないけど、言われたからやってるんですよ!」
Bさんはこう答えました。
「わたしはね、お金のためにやってるんですよ。お金持ちに憧れてるんで」
Cさんはこう答えました。
「わたしはね、大聖堂を立ててるんです。この大聖堂は、100年後も人々が祈りを捧げて幸せになる場所です。わたしは今、歴史を作ってるんです!」
そして10年後。
Aさんは10年後も、ぶつぶつ言いながら、レンガを積んでいたそうです。
Bさんは10年後も、高所など、お給料のいいところを探してレンガを積んだそうです。
Cさんは10年後に、大聖堂建築のリーダーとなり、人を育て、その名が大聖堂に刻まれたそうです。
この話、わたし大好きなんですよ。
行動は3人とも同じ「レンガ積み」です。
ちがうのは「ミッション」、つまり、何のためにという考え方ですね。
それくらいミッションは大事なんです。
イソップ童話「3人のレンガ積み」がわたしは好きです。毎日レンガを積む3人がいました。「何してるの?」と聞かれると、
①言われてやってる
②お金のためにやってる
③歴史に残る大聖堂を立ててる!
と答えたそうです。同じ仕事でも夢があれば人は変われる。わたしは③のような人をたくさん育てたい— 三原まなぶ🏀バスケの大学 (@coach_manabu) October 19, 2020
人が育つチームがミッション
ミッションは勝ち負けではなく、成長です。
つまり、バスケをすることで成長することがをミッションに置きましょう。
- 人が育つチームになろう!
- 毎日の成長を実感しよう!
- 人間力をつけよう!
このあたりがミッションのキーワードですね。
わたしのチームでは「人が育つ」ということを大事にして、チーム作りをしています。
いろんな練習をしたり、ミーティングをしたりしてますが、すべては「子どもたちの成長にプラスなのか?」という基準で、考えていくのです。
試合前に整理、整頓、掃除をして、選手たちでミーティングする。自分たちで決めたメンバー、戦術だからこそ、真剣に取り組めるし、反省もできる。勝っても負けても常に成長!「選手が主役」のボトムアップでチームをつくるのは本当に楽しいです🏀 pic.twitter.com/5XiOCezOCj
— 三原まなぶ🏀バスケの大学 (@coach_manabu) September 6, 2020
ミッションは完成しない
ミッションに完成はありえません。
逆にいうと、完成することをミッションにおいてはいけないんです。
たとえば、「今週の試合に勝つ」とかいうように、答えのはっきり出るものをミッションにしてはいけないってことです。
よく「ディズニーランドは完成しない」と聞きますが、まさにそれがミッションです。
完成ではなく、追及。ずっと追い求めるもの。それがミッションです。
わたしのチームのミッションは
日本一、主体的なチームになろう!
誰からも応援されるチームになろう!
というスローガンに決めています。
これは「やっと今日、日本一主体的になったね」とか「今日ようやく全員に応援されたね」みたいに完成はありません。
めでたしめでたし、がないのがミッションで、常に追求というものをかかげるべきです。
ビジョン=目標
では、試合の勝利とか、プレイの上達とか、そいうったものは考えなくていいのか?と思われるかもしれません。
もちろんそんなことはなく、その目標設定は必要です。
それがビジョンです。
ミッションが「あり方」に対して、ビジョンは「やり方」。
こうわけて言うこともできます。
人生の大きなくくり(ミッション)を踏まえて、バスケの上達や勝利(ビジョン)を達成していくということです。
数字や期間を区切れ
具体的にビジョンは、次のようなものがあります。
- 東京都ベスト8
- シュート率40%を超える
- 来月の練習出席率、100%
こういったものですね。
ビジョンのポイントは「数字や期限を区切る」ことです。
なるべく漠然としないことが重要で、いつまでに、どの程度を達成するのか。それを明確にしましょう。
ここが大きなくくりのミッションとは、違うところです。
ミッションは完成がなく追及なのに対して、ビジョンは「完成の状態」をはっきりさせるべきなのです。
マルかバツではなく、PDCA
なぜ、数字や定量化するのか。
それは、明確にしないと反省ができなくなるからです。
勝利や上達は、数字で示す方がいいです。
- あと何点足りなかった
- あと何日あればできそうだ
こんなふうに、明確にします。
数字や期限を区切ることを怖がる人がいるのも知っています。それは「達成できなかったらどうしよう」と思うからです。
でもそうではなくて、達成できなければそこから次の打ち手を考えればいい。ただそれだけのことなんです。
いわゆるPDCAサイクルですね。これはすごく大事で
- Plan プラン 計画
- Do ドゥ 実行
- Check チェック 確認
- Action アクション 修正
これを常に回すことが成長なんです。
そのためにも、ビジョンを明確な「見える化」して、どんどんPDCAを回すんです。
もっというと、失敗から学ぶ回数を増やすわけです。
怖がらずにビジョンを設定し、PDCAを回していきましょう!
練習中に
・どうだった?
・どうしたらよかったかね?
・じゃあ次はこうしよう
というミーティングをしてPDCAサイクルを回すことは大事です。でももっと大事なのはPDCAを「速く」回すいこと。タイムアウトは1分だし、ちょっとしたプレイの合間に話し合えるチームは強い。日頃からそれを訓練しよう。— 三原まなぶ🏀バスケの大学 (@coach_manabu) July 2, 2020
よく言うPDCAサイクルですが、大事なのはスピードです。みんなよいものを求めて時間をかけすぎる傾向があります。とくに話し合いや決断は、時間をかければ良いものになると錯覚しがち。即行動、即反省して、どんどん回さないとよくはならない。PDCAは回数が大事です。
— 三原まなぶ🏀バスケの大学 (@coach_manabu) July 6, 2020
ミッションとビジョンの逆転に注意
最後に注意点は、ミッションとビジョンの逆転です。
- ミッション=人間力の成長
- ビジョン=勝利、上達
で、その優先順位はミッションが上です。
「大きなミッションのために、具体的なビジョンがある」という関係です。
でも、これを気をつけないと逆転するんです。
- 勝利が第一
- 勝てばいい
- 負ければすべて無駄
こういうマインドからは、人間的な成長はありません。
というか、楽しくないので、たぶんたいして勝てません(本音)。
なので、ミッションとビジョンは常に確認して、逆転がないようにしていきましょう。
勝利や上達ははっきり見えやすいので、その方が上に来てしまいがちです。
でも、そうではなくて、
「やり方」よりも「あり方」
という考えでチーム作りをしていってください。
記事を最後までお読みくださり、感謝しています!
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