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畑喜美夫先生のボトムアップ理論 【部活動の指導者は必見です】

畑喜美夫先生のボトムアップ理論 【部活動の指導者は必見です】

こんにちは、三原です。

  • 選手に生き生きとプレイしてほしい
  • 自主的に行動できる人になってほしい
  • 先生にやらされている感じをなくしたい

こんなことをあなたもお考えではないでしょうか?

ここでは畑喜美夫先生の「ボトムアップ理論」をお伝えします。

最高の指導法です。

わたしはバスケットボールの指導者ですが、あらゆる競技のスポーツ指導者は必見です。

動画講義で聞き流したい、という方はこちらをどうぞ!

ボトムアップ理論とは

ボトムアップ理論とは、「選手が主役」のチームづくりのことです。

ふつうのチームは監督が一番上にいて、選手たちに命令をして動かす、というものです。

これをトップダウン式、と呼びます。

これに対してボトムアップでは、選手たちが考え、発言し、監督はそれを承認するという形です。

矢印の方向が「下意上達」です。

ボトムアップ理論は畑喜美夫先生のもの

このボトムアップ理論、提唱者は畑喜美夫先生です。

この先生は、もともとは広島県の高校の先生でした。

専門はサッカー。ご自身も日本代表選手だったそうです。

ボトムアップ理論を作り、それを続けて、広島観音高校ではインターハイ優勝もされています。

その後、安芸南高校に異動して、さらにボトムアップを進化させます。

著書多数、現在は売れっ子の講演家です。

わたしが参考にした文献

わたしがボトムアップを知ったのは、本です。

バスケの指導者として、試行錯誤の毎日ですが、もっとも悩んでいるのはこんなこと。

  • 先生がいないとだらける
  • 試合に出れない子があきらめる
  • 強い相手との試合は、勝てないと思っている
  • 日常生活の指導がなかなか浸透しない

こんなことをいつも悩んでいました。

いろいろ勉強するうちに、このボトムアップ理論と出会ったんです。

はじめて知ったとき、衝撃でした。

  • こんなやり方があったのか!
  • 自分がやりたいことはこれじゃないか!

その日のうちに、まずYouTubeで関連の動画をすべて見ました。

そして畑先生が出版されている本、DVDをすべて買いました。

自分の脳内の価値観を書き換えようとしたからです。

生徒たちにも伝えたくて、いろんな話をしましたし、本を読んでもらうのがいいと思って、部員全員にこの本をプレゼントしました。

まんがが一番読みやすいし、内容も充実してるんで、一番のオススメはこれです。

わたしが実践したこと

この記事を書いているのは2020年7月です。

現段階でわたしが取り組んだことを、お伝えします。

ミッションとビジョンをはっきりわける

部員に「なぜあなたはバスケをするんですか?」と聞けば、きっと「うまくなりたいから」とか「試合で勝ちたいから」という答えが返ってくるでしょう。

もちろんそれはまちがってないんですが、バスケの結果だけにこだわった活動だと、いろいろな問題が起こります。

  • 負けたらそれまでの日々を全否定
  • 試合に出れなきゃ自分は無意味
  • 結果がよければすべてよし

これだと、たとえバスケがうまくなっても、引退した後に何も残りません。

それよりもバスケを通じて「人間的に成長しよう」という方が、毎日やりがいを感じられます。

部活やってると、良いこといっぱいありますよね。

  • 友人ができる
  • 努力することを覚える
  • 礼儀正しくなる

こんなことです。

  • バスケを通じて、人生を学ぶことを「ミッション(目的)」
  • バスケの上達、勝利を目指すことを「ビジョン(目標)」

というようにわけて考えましょう。バスケットボールというくくりを大きくするんです。

わたしのチームでは最初にミーティングをして、チームのミッションは「自主性があって、応援されるチームになろう」に決まりました。わかりやすくて良いです。

コートの中も外も、自分たちの行動の基準を、このミッションに振り返って考えることができます。

次に個人をしっかり育てる

ボトムアップは、1人ひとりが考え、行動することが大前提です。

なので、まずは個人が成長しないと、なんでも人まかせな組織になっちゃいます。

個人を育てるために重要視するのはこの3つ。

  • 挨拶
  • 返事
  • 整理整頓掃除(3S)

挨拶はコミュニケーションの始まりです。他人の気持ちを考えて行動するための出発点ですね。

返事は自分の行動の第一歩です。考えてない人に返事はできません。

とくに「いいえ」が言える人、言いやすいチームの雰囲気づくりが大事です。

わたしは自分の生徒たちに「誰が先輩で後輩なのかがわからないチームが良いチームだよ」と言っています。

最後に整理・整頓・掃除。これは心を整えることにつながります。

「人は着てる服の通りになる」とはナポレオンの言葉ですが、服装や身の回りを整理することで、気持ちが引き締まることは誰でも絶対にありますね。

まずはカバンを揃える。服装をただす。

こんなことをして、気持ちを正せば、よいパフォーマンスにつながります。

https://twitter.com/coach_manabu/status/1229353213398147072?s=20

選手になんでも決めさせる

毎日の練習内容やテーマ、ゲームのメンバーも選手に決めさせます。

指導者によっては「そんなこと、うちの子たちは無理だよ」という人が多いです。

でも、あえて言います。それは指導者に勇気がないだけです。

  • できるようになってからまかせる、ではなく
  • まかせるからできるようになる

という順番です。

生徒たちだけで考えると限界があると思われがちですが、そんなことない!

どんどん良いアイデアが生まれて、良い練習ができます。

  • 自分で決めたことだから、やる
  • 言ったからには、がんばる

そういう雰囲気が生まれるからです。

ミーティングもまずは生徒たちが話して、わたしがしゃべるとしても一番最後にしています。

最近は、わたしが言おうかなと思ってることはだいたい生徒が言ってくれることが多くて、嬉しいです。

2冊のノート

選手との交換日記もはじめました。2冊に分けていて、

  • バスケのことを書く「バスケノート」
  • 練習がない日の1日を書く「コミュニケーションノート」

これを2日に1回、やりとりをしています。

最近の子どもたちはスマホ世代でもあり、言葉に出せなくても書くことならできる子が多いです。

練習時間中に部員全員と話をする時間もなかなかありません。

ノートにすると、いろんな悩みを聞かせてもらえて、有益です。

バスケ以外の悩みがとくに面白いですね。

こういう声を聞くことで、チームの信頼、絆を深めるのです。

なお、SNSでやるより、手書きのノートの方がいいです。

なぜなら、人間味が出るからです。

文字が雑な日は「イライラしてるのかな」とか、落ち着いている日は字が丁寧とか、その日の人間がノートには出ます。

なので、アナログですがノートをオススメします。

指導者の役割

指導者はいらない、というのがボトムアップの最大の褒め言葉です。

でも最初から「全部自分たちでやりなさい」ではうまくいきません。

また、メンテナンスというか、いろんな仕掛けを指導者がしないと、長続きしません。

  • 基本を教える
  • 声をかける
  • 先生の人脈は使う

わたしはこの3つはしっかりやっています。

基本を教える

ボトムアップ理論とは何かという話は、わたしが最初にしました。

練習中も、基本的なプレイについては教えます。

何にも教えずに「さあ自由にやりなさい」というのは難しいです。

さじ加減が大事ですが、木の幹になる部分は、先生が教えてあげる必要があるでしょう。

声をかける

ノートのやりとりと同じですが、生徒にはどんどん声をかけます。

気をつけていることは、名前を呼ぶことです。

名前を呼ばれると、人は親しみを覚えるからです。

そして、生徒は先生に褒めてもらうことではじめて、自分に自信が持てるのです。

たとえばトレーニングをがんばって体つきがよくなった子がいたとします。

自分ではなんとなく強くなった気がしていても、どことなく自信が持てません。

そこを先生が「最近体つきがよくなったね。がんばった結果だね」と一言言ってあげる。

これで「そうか!よし!」ってはじめて思えるんです。

先生の人脈は使う

強いチームは生活面もしっかりしていることが多いので、遠征などでどんどん強いチームと試合をすることは、得ることが多いです。

練習試合なんて負けてもいいんです。強いところとやる刺激が大事ですから。

そこで大事なのは、先生の人脈。

ボトムアップだからと生徒たちだけで練習試合を組ませたりすると、どうしても難しいです。

ここは先生が動いて、練習試合を組むべきですね。

わたしは長いこと高校バスケ界にいるので、ありがたいことに日本中に仲間がいます。

とくに全国大会の常連チームに遠征させてもらったときは、生徒たちが得るものが本当に多いです。

  • そんなこと言っても、人脈なんてないよ
  • どうしたら人脈が作れるのか、わからない

そうお考えだとしたら、アドバイスはかんたん。お願いしてみましょう

「今度、行かせてもらっていいですか?」の一言を、どんどん言うんです。

断られても気にしないで、まずはお願いしてみるんです。

スケジュールがあることなんで、絶対はありませんが、多くの強いチームは引き受けてくれます。

なぜなら、そういうチームも過去には「お願いします」の一言から強くなったはずだからです。

まとめ

  • ボトムアップは選手が主役のチームづくり
  • 提唱者は畑喜美夫先生
  • わたしはまんが本を選手全員にプレゼントした
  • まずは個人の生活習慣を育てる
  • どんどん生徒にまかせる
  • ノートを使ってコミュニケーション
  • 基本は先生が教えてあげる
  • 声をかけて安心させる
  • 先生の人脈はガンガン使おう

というお話です。

あなたのお役に立てれば嬉しいです。ありがとうございました。

 

ABOUT ME
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三原学
1981年東京生まれ。小5からバスケを始める。早稲田大学では主務としてインカレ第3位に貢献。卒業後は、母校である安田学園高校の男子バスケットボール部を指導している。常に攻撃的なバスケットボールがモットーで「やって、見て、教えて日本一楽しいバスケ」を日々追及している。特にパス&ランのオフェンス指導には定評があり、選抜チームなどのコーチも歴任。ライセンスはJBA公認B級コーチ、B級審判。「5アウトのモーションオフェンス」「ドリブルドライブモーションオフェンス」など著書多数。運営ブログ「バスケの大学」はYouTube版も好評。
バスケの大学『図書館』

記事を最後までお読みくださり、感謝しています!

この記事に共感してもらえたら、「バスケの大学・図書館」ものぞいてみてください。

あなたのようなバスケ大好きな方には、きっとお役に立てるはずです。

わたしの出版した電子書籍の作品ページになっています。

Amazonのものは、アンリミテッドの方なら無料で読めます。ぜひのぞいてみてください。

今日もありがとうございました。

それでは、また。

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