こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

先日、YouTubeで「練習時間が50分しかなかったら何をするか」という動画を公開しました。前回はオフェンス編だったのですが、これが思いのほか好評でした。

「うちも体育館が使える時間が短いので参考になりました」という声をたくさんいただきました。

そこで今回はディフェンス編です。

練習時間が50分しかなかったら、わたしならどのような練習をするのか。具体的なメニューを8つ紹介します。

最初にお伝えしたいのは、練習時間が短いなら、テーマを絞った方がいいということです。

50分でオフェンスもディフェンスも、シューティングもゲームもやろうとすると、結局どれも中途半端になってしまいます。

それなら今日はディフェンスだけ。別の日はオフェンスだけ。そうやって割り切った方が、練習の効果は高まるとわたしは考えています。

個人のディフェンス技術を身につける20分

まずは基本的な姿勢やフットワークから始めます。

①ダイナミックストレッチ(5分)

最初の5分は体を動かす準備です。

特に股関節を動かすことと、ハンズアップを意識します。

ディフェンスには日常生活ではあまり使わない動きが多くあります。低い姿勢で横に動くステップスライド、後ろに走るバックラン、リバースターンなどです。

こうした動きに体を慣らすことから始めます。

②ステップスライド(10分)

次は基本姿勢の練習です。

わたしが選手に教えているのは「ノーズチェスト」という姿勢です。自分の鼻が相手の胸の高さになるくらい、腰を落とします。

そこからステップスライド、ディナイ、ピストルなどを練習します。

こうしたボールを使わないフットワーク練習は意味がないという意見もありますが、わたしはそうは思いません。

オフェンスでも空動きの練習をするように、ディフェンスにも基本動作を反復する時間が必要です。

野球でいう素振りと同じですね。

③1対1ジグザグ(5分)

続いて、実際にドリブラーを守るジグザグドリルです。

ここで意識するポイントは3つあります。

  • ワンアームアウェイ(腕1本分の距離)
  • 顔の前にボール
  • ドリブルが止まったらスティック

特に距離感が重要です。

相手から離れすぎると自由にドリブルされますし、近づきすぎると簡単に抜かれます。

相手の膝に触れ続けるくらいの距離を保ちながら、プレッシャーをかけ続けます。

そしてドリブルが止まったら、一気に距離を詰める。これを習慣にしたいところです。

4対4でチームディフェンスを鍛える24分

ここからは4対4を中心に、個人の技術をチームの守備につなげていきます。

④クローズアウト(5分)

おすすめはボックスクローズアウトです。

4人が協力してポジションを取り、そこから自分のマークマンに向かってクローズアウトします。

クローズアウトはディフェンスにとって難しい技術です。

シュートを止めるために前へ出なければなりませんが、出すぎるとドライブで抜かれます。

速く出ることと、抜かれないこと。この両方を意識して練習します。

⑤ボックスアウト(5分)

同じ4対4の配置から、コーチがシュートを打ちます。

オフェンスは思い切りリバウンドに飛び込み、ディフェンスは体を当ててボックスアウトします。

わたしはリバウンドを非常に重視しています。

どれだけ素晴らしいディフェンスをしても、最後にリバウンドを取れなければ守備は終わりません。

最初からボールを取りに行くのではなく、まず相手をペイントに入れないことを優先します。

⑥ポジション・ビジョン・トーク(7分)

次は正しいポジション取りの練習です。

ボールマンにはワンアーム。ボールの隣はディナイ。遠い選手はピストル。

この基本的なポジションを4対4で確認します。

大事なのは、ボールが空中にあるうちに次のポジションへ移動することです。

パスが出てから動くのでは遅いのです。

ディフェンスはオフェンス以上にチームの約束事を徹底する必要があると、わたしは考えています。

個人のフットワークだけをいくら練習しても、チームディフェンスは完成しません。

⑦ヘルプ・フィル・リカバー(7分)

続いて、ドライブに対する守備です。

わたしのチームでは、基本的にミドル側を抜かせず、ベースライン側へ誘導します。

そこでローマンがヘルプに出て、他の選手が空いた場所を埋めていきます。

誰がヘルプするのか。誰がその穴を埋めるのか。そして、どのようにマークマンを受け渡すのか。

こうした動きを4対4で繰り返します。

最初は動きを決めて練習し、最後はライブでシュートまで行わせると、実戦につながりやすくなります。

最後はトランジションで仕上げる7分

⑧トランジション(7分)

最後は速攻の守備です。

4対4でスタートしますが、ディフェンスの1人だけエンドラインに触ってから戻らせます。

つまり最初は4対3のアウトナンバーになります。

残った3人で時間を稼ぎ、最後の1人が戻って4対4に持ち込むという練習です。

速攻を簡単に決めさせず、味方が戻る時間を作る。チーム全体で守る意識を身につけます。

運動量も多いので、練習の最後に行うには良いメニューだと思います。

50分しかないのではなく、50分で何を徹底するか

以上の8メニューです。

合計すると51分。1分だけオーバーしていますが、ご愛嬌ということで(笑)。

この練習でわたしが意識しているのは、内容のつながりです。

最初は個人の基本姿勢とフットワーク。そこから1対1、4対4のチームディフェンス、そして最後はトランジションへと発展させています。

簡単なものから複雑なものへ。個人からチームへ。

もちろん、この8つが唯一の正解というわけではありません。チームの課題によって内容を変えることも必要でしょう。

ただ、練習時間が短いからといって、練習の質まで下げる必要はありません。

50分しかないと考えるのではなく、50分で何を徹底するのか。

そこを明確にすることが指導者の仕事だと思っています。

限られた環境でも、工夫次第で良い練習はできます。

今回の動画では、それぞれの練習方法を図を使いながら具体的に解説しています。

ぜひ参考にしていただき、皆さんのチーム作りにお役立てください。

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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