YouTube原稿

【オフェンスがぐちゃぐちゃになる理由と対策】フリーオフェンスに“パターン”を

【オフェンスがぐちゃぐちゃになる理由と対策】フリーオフェンスに“パターン”を

こんにちは、三原です。

今回は「フリーオフェンスのパターン化」という、一見すると矛盾したテーマについてお話します。

「パターンオフェンスはいらないって言ってなかった?」
「フリーオフェンスなのに、パターンってどういうこと?」

そんなふうに思われた方もいるかもしれません。

でも、結論から言うと「完全に自由は、むしろ難しい」という話なんです。


「自由にやれ」は、いちばん難しい

コーチの中には「自由にやれ!」と選手に言う方もいると思います。実際、わたしもそのフレーズは使います。でもこれは、実はとても高度な指示です。

選手にとって「自由にやっていいよ」は、なんでもしていいようで、実はどうしていいかわからない状態になりがちです。

結局「自由にやれ」は、自由な中にも再現性のあるパターンを見出すことが必要なんですね。


パターンオフェンスの落とし穴

過去にこんなコメントをYouTubeでいただきました。

「決められたパターンばかり教えられて、息子の同級生のいいところが全部なくなってしまった」

おそらくその指導者は、良かれと思って決められた動きを強く教えたのでしょう。でも、その強制力が強すぎて、選手の“個性”が消えてしまった。

このように、「型にはめること」だけでは、強い相手に通用しません

というのも、決められたパターンは読まれた瞬間に終わるからです。特に、強豪チーム相手では通用しなくなる。これがパターンオフェンスの限界です。


「ほとんどいらない」という意味

わたし自身、「パターンオフェンスはいらない」と言ってきました。でも正確に言うと、

ほとんどいらない」

のです。

完全にゼロにする必要はありません。

フリーオフェンスの中に、再現性のある“好きなパターン”を3つだけ持たせておく

これがとても大事なんです。


2対2・3対3をパーツとして繰り返す

では、どうやって“再現性のある動き”を身につけるか。

わたしのおすすめは、2対2・3対3の練習を反復することです。

たとえば、ローポストでの3対3。
トップ → ウイング → ローポストの三角形を作り、パスを入れたらすぐカットする。
これはシンプルですが、何度もやれば試合で“自然に”出るようになります。

自分が「これ好きだな」と思える3対3の形を3つ選んで、それを何度も練習する。

セットプレーではないけれど、再現性のある“好きな形”を部品として使う
これが“パターン化されたフリーオフェンス”の実態です。


ペイントに入ったら「ボール飛ばし」

もう一つのポイントは「囲まれたらボールを飛ばす」ということ。

いい動きでゴール下までボールが運べたとしても、囲まれたらそこで打たずに、外へ飛ばす

これを習慣化できれば、さらに一段階上のオフェンスになります。

多くの高校生は囲まれた状態で無理やりシュートを打ちがちです。でも、そこを我慢して、外にさばく。それだけでノーマークの味方がシュートを打てる状況を作れるのです。


「完全な自由」は必要ない

フリーオフェンスと言っても、完全な自由はかえって不自由です。

だからこそ、

  1. 好きな3対3の形を3つ決めて、反復練習する

  2. ペイントに入ったら囲まれることを想定して「ボール飛ばし」を習慣にする

この2つを徹底しておくだけで、フリーオフェンスの質は劇的に変わります。

まとめます

フリーオフェンスだからといって、「何もしない」ではダメなんです。

コーチが手を入れるべき場所は、「3対3の好きな形を一緒に探して、それを練習に組み込むこと」そして「囲まれた時の判断(ボール飛ばし)を教えること」。

そこだけ、しっかりと指導しましょう。

それ以外は、選手たちに自由を与える。
そうすれば、自然と“ぐちゃぐちゃオフェンス”は改善されていきますよ。

 

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三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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