Voicy&インスタ

走る人は応援される 24-11-4 #414

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

この記事はラジオの原稿です。

この放送は、Voicyでお話ししています。ぜひお聞きください

 

走る姿は人の心を掴む

NBAメンフィス・グリズリーズで活躍する河村勇輝選手。開幕から4試合で、ここ3試合は連続で出場機会を得ています。

1分、2分という短い時間。その中で河村選手の良さを存分に発揮するのは難しいはずです。

しかし、彼が出場するたびに会場は大きく盛り上がります。「We want YUKI!」というチャントが起こるほどです。

日本人として、低身長のガードとして、NBAという特別な舞台で戦う彼。その姿に、人々は何を見出しているのでしょうか。

人は動きに魅了される

バスケットボールという競技は、確かにボールがゴールを通過することで得点が入ります。

でも、実は人々の目は、ボールの軌道だけを追っているわけではありません。

選手の動き、アクション、表情。その一つ一つを、観客は見つめているのです。

仮に、選手たちが立ち止まったままで、ボールだけがパスで動いてシュートが決まる。そんなゲームに誰が魅力を感じるでしょうか。

一生懸命に走って、ボールを持っていない時も動き続けて、そしてチームメイトとボールを繋ぐ。

人を感動させるのは、こういった「動き」なのです。

 

ディフェンスこそ最高の見せ場

走る場面は様々あります。

速攻で駆け上がる。 オフボールで相手を振り切る。 ドリブルで切り込む。

どれも素晴らしい場面ですが、私は「ディフェンスでの走り」が最も人々の心を掴むと考えています。

必死にボールを追いかける。 ルーズボールに一番に飛び込む。 チームメイトのピンチを救うために走り込む。

バスケットを初めて見る人でも、こういった場面では思わず「かっこいい!」と声が出てしまうはずです。

 

強豪校から学ぶヒント

福岡第一高校は、近年の高校バスケット界で最も強く、最も人気のあるチームの一つです。

昔を遡れば、能代工業高校も同じような存在でした。

彼らが多くのファンを魅了してきた理由。それは単に勝率が高いからではありません。

「走るバスケット」を体現してきたからこそ、多くの人々の心を掴んできたのです。

 

チーム作りの本質

指導者として「応援されるチーム」を目指すなら、まず意識すべきは「走る」という基本です。

礼儀正しさ、真面目さ、マナーの良さ。 これらも大切な要素です。

しかし、それだけでは応援されるスポーツチームにはなれません。

練習の段階から「走る」ことを徹底する。 体力の限界まで走り切る。 特にディフェンスで走り抜く。

こういった姿勢こそが、応援されるチーム作りの本質なのです。

なぜ河村選手があれほどの人気を得ているのか。

それは間違いなく、誰よりも必死に走る選手だからです。

コートの内外での正しい行動は大切です。 でも、それ以上に大切なのは「走る」という基本に忠実なバスケットをプレーすること。

それこそが、応援される選手、応援されるチームへの近道なのです。

バスケットの指導者として20年。 たくさんの失敗と成功を重ねてきました。

その中で確信を持って言えることは、「走る人は必ず応援される」ということです。

あなたのチームも、今日から走ることを徹底してみませんか? きっと、新しい景色が見えてくるはずです。

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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