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3年計画、うまくいった試しなし 24-6-25 #285

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

この記事はラジオの原稿です。

この放送は、Voicyでお話ししています。ぜひお聞きください

3年計画

中学や高校の指導では「3年計画」という言葉が使われることがあります

良い1年生が入ってきた

彼らが3年生になるときに、一番いい成果を出そうと指導することが3年計画です

一見すると、当たり前でありすごく大事な考えのように思いますが、「3年計画」には落とし穴があります

それは

「3年後のために、今年を捨てる」という考えを持ってはいけない

ということです

多少力が落ちる上級生だったとします

将来有望な新入生だったとします

「3年後のために、今年のチームの結果は捨てよう」

「今年は負けてもいいから、3年後のために新入生を鍛えよう」

こう考えて、うまくいった試しがないですし、うまくいったチームを見たこともありません

今年のベストを尽くす

今年、今この瞬間のベストを尽くして、最良の結果を得ることにこだわる

その結果として、新入生が試合に多く出る、というのは問題ないと思います

今年のベストを尽くさずに、「3年後のために」という理由で今年の結果を捨てることは、良いチームを作ることにはなりません

あくまで、目の前に全力を尽くし続けた成果が、複利のようにふくらんで長期的な結果になるものだと思っています

長期の視点

ただし、チームの指揮官には「3年計画」のような長期の視点を持つことも大切です

新入生をどのように育てるか?

彼らを卒業時にどんな人として送り出すか?

3年後、5年後、10年後のチームカルチャーをどうしたいか?

こういった長期の視点を持ったうえで、今年にベストを尽くす、のが理想だと考えます

この点から、わたしはスポーツの監督、コーチは、あまり頻繁に入れ替わるべきではないと考えます

もちろん、問題が多い人ならば別ですが、結果はじわじわと出るものだからです。すぐに監督コーチを変えると、方針だけがゴロゴロ変わることになります

ましては選手が必ず毎年入れ替わる学生スポーツであれば、チームのカルチャーを受け継ぐ人が必要です

監督やコーチが学生以上の期間、つまり5年とか10年とか続けて、チームを育てることが理想だと思います

モンティ・ウィリアムズ

話は変わりますが、NBAデトロイト・ピストンズのヘッドコーチ、モンティ・ウィリアムズは、就任1年目の今年で解雇されました

フェニックス・サンズでファイナルまで進出し、アメリカ代表のアシスタントコーチ経験もあるモンティは、その手腕を買われてピストンズに招聘されました

契約額はNBA史上最高のコーチ契約、6年7850万ドルです

6年間契約なのに、1年目で切られたわけです

1年目ですべてを変えるなんて無理

確かに、ピストンズの成績は最下位の14勝68敗でした

でも、この早すぎる解雇に、ウォリアーズのドレイモンド・グリーンは自身のポッドキャストで皮肉たっぷりにこう語っています

「1年目ですべてを変えるなんて無理。カルチャーを浸透させるには時間が必要だ

ピストンズはそれを築かせるチャンスすら与えなかった

「モンティ、おめでとう。家に帰って家族と過ごせる上に、今後5年間で6500万ドルを手にすることができる。なんてクレージーなんだ」

短期と長期

わたしもグリーンの意見に賛成です

もちろん、いろんな事情があってのことだと思います。事実、今シーズンが負けすぎたというのもあります

でも、良いカルチャーを作るには、短期と長期の視点を兼ねそなえて、時間をかける必要があります

つくづく、ヘッドコーチという立場は難しく、その責任も大きいと感じました

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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