こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。
動画で学びたい方はこちらです。音声の聞き流しだけでも学べるようにつくってあります。
わたしは現在、東京の安田学園で高校生の男子バスケ部を教えています。
指導者として大事にしているのは、生徒主体の「ボトムアップ理論」です。
- みんなが主役
- みんなで成長
- いきいきした組織
をモットーに、令和時代の部活動モデル校を目指しています。
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この記事をお読みのあなたは、こんな悩みをお持ちのことでしょう
- 選手がなかなかうまくならない
- 教えたことをできるようにならない
- 選手のレベルがちがって練習がうまく進まない
昔のわたしもそうでしたが、この記事でお伝えする内容を意識して指導するようになってから、このような悩みはなくなりました。
特にパス、ドリブル、ディフェンスのファンダメンタルについて、選手が主体的に上達する方法についてお話しします。
ぜひ最後までお読みください。
技術の定義が必要
今回の参考文献はこちらです。
わたしの尊敬する鈴木良和さんの本です。
(下の画像はクリックできます)
生徒に考えさせて、主体的にプレイするためには、「よい技術とは何か」という定義が最も大事です。
もしあなたのチームで、選手たちに次の質問をしたら、みんなはなんて答えるでしょうか?
良いパスって、何ですか?
これについていろんな答えが返ってくることでしょう。
強いパス!
速いパス!
取りやすいパス!
いろいろ返ってくると思います。
これで大事なことは、何が正解かではありません。
うちのチームでは「これを正解にしますよ」と決めておくことです。
ここ大事なので、もう一度言います。
うちのチームでは「これを正解にしますよ」と決めておくことです。
つまりは同じ絵を見るということ。
有名なだまし絵です。
有名なだまし絵ですねw
横を向いてる老婆と反対向いてる美女です pic.twitter.com/isnyWb5QDV— るかめろ【隼乗り】 (@BUSA_Rukamero) September 30, 2019
見方によっては、若い美女にも見えます。
そして、老婆にも見えます。
あなたはどちらに見えたでしょうか?
バスケでいえば、同じプレイを見ても「いいな」と思うポイントが人によってずれるということです。
なので「良いパスしようぜ」と言ったところで、何が良いパスなのかがみんなバラバラなんです。
これがふつうなんですが、チームでプレーをすることを考えたら、やっぱり同じ絵を見ていた方が良い。
そこで大事なのが「技術の定義」です。
先のだまし絵でいえば、うちのチームではこれを「美女」としてみましょう。と決めておく。
そうすれば「この絵は何ですか?」と聞かれたときに、みんなが迷わず「美女です」と答えられる。
つまりチームで
良いパスとは、こういうことです。
良いドリブルとは、こういうことです。
良いディフェンスとは、こういうことです。
と決めておけば、努力の方向がみんな一緒になるってことです。
練習をしても上達しない。
なかなか指導者の意図が伝わらない。
その理由は練習不足や練習方法ではなく、技術の定義ができていないからかもしれません。
これからパス、ドリブル、ディフェンスのファンダメンタルにおけるわたしなりの定義をお伝えします。
鈴木良和さんをはじめ、JBAの指導者講習会などで教わった影響を強く受けています。
この記事を書いている時点で、わたしなりにベストな定義です。
ただこれをあなたにも真似をしてほしくはありません。
あなた自身が考察することに意味があります。
定義は人によって違くて良いからです。
あなたの参考になれば嬉しいです。
良いパスの定義
わたしは良いパスを
時間を奪わないパス
と定義しています。
言い換えると
速くて正確
ということです。
時間を奪わないというのは
- パスを出すのも、余計なモーションがない
- キャッチする人も、すぐに次の動作に移れる
ということです。
このパスを見てください。
上質なパス pic.twitter.com/qvszhunaWU
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 18, 2023
またパスを出すタイミングも、チャンス局面になったらその瞬間を逃さずパスが出せることが大事です。
チャンスを逃さずにパスを出すプレーはこちら。
上質なパス pic.twitter.com/D2aMf1cLnD
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 18, 2023
「パス」がバスケで一番楽しい。それがよくわかる動画😃🏀
pic.twitter.com/3vL7Jf75U8— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) February 16, 2021
投げ方では決してないということです。
チェストパスが基本とか、そういうことではありません。
年代ごとに身につけるスキル段階は、次のように考えています。
【育成カリキュラム「パス」】
上質なパスは「速くて正確で、時間を奪わない」です。基本的な動きに終始することなく、カオスの中でも投げられるスキルを身につけましょう。パスは「How」よりも「When」が大事 pic.twitter.com/FxeBWxO9D7— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) March 26, 2023
良いドリブルの定義
上質なドリブルとは
ボールを奪われない
ペイントアタックできる
という2つです。
ペイントアタックできても、ボールを奪われてはいけません。
また、いろいろなハンドリングスキルがあっても、ペイントアタックにつながらなければ上質とは言えません。
わたしの考える上質なドリブルはこちらです。
上質なドリブル pic.twitter.com/MnrJvQ5ULt
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 18, 2023
ボールを奪われず、ペイントアタックできる。
クロスオーバーとかレッグスルーとか、いろいろあります。
でもそれは手段であり、目的ではありません。
目的は「ボールを奪われず、ペイントアタックできる」です。
すばらしいドリブルは次のようなものもあります。
ダブルチームに対するドリブル
pic.twitter.com/501f5zTXAP— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 12, 2023
世界で最もうまいドリブラー
pic.twitter.com/YLGcnzx3EJ— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 12, 2023
ドリブルの年代別スキルは、次のようなものです。
【育成カリキュラム「ドリブル」】
上質なドリブルとは「ボールを奪われず、ペイントエリアに侵入できる」です。U12でもドリブルは大人と同じことができます。一通りの動きを体験させましょう。だんだんと戦術的負荷を高めてゲームライクなドリブルを身につけます。 pic.twitter.com/SNrez2Fu4H— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) March 26, 2023
良いディフェンスの定義
良いディフェンスは
カバーに頼らず、1対1で守り切る
相手を苦しめることができる
この2つです。
相手を苦しめるってのは、「期待値の低いプレーをさせる」ということ。
このようなディフェンスこそ、上質です。
上質なディフェンス pic.twitter.com/RyjuFxJ456
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 18, 2023
カバーに頼らず1対1で止める。上質なディフェンス
pic.twitter.com/hVmTGiPVd9— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) April 12, 2023
わたしは今まで、良いディフェンスとは「1対2をつくること」と教えてきました。
でもそれは、今となってはちがうかな、と思います。
1対2をつくると、オフェンスが上質ならば必ずチャンスをつくられるからです。
なので今は、1対1で止めきるディフェンスこそが上質という定義をしています。
あまりチームディフェンスに頼りすぎると、この力が育たないです。
指導者がそのあたりも見極めて、育成すべきでしょう。
期待値を上げる、下げるで考えよう
以上となりますが、プレイのファンダメンタルを考えるときに「期待値」というキーワードを理解してください。
期待値とはこちら
シュートセレクション(期待値)
1️⃣ノーマーク ゴール下 90% 1.8点
2️⃣フリースロー 70% 1.4点
3️⃣競り合う ゴール下 60% 1.2点
4️⃣ノーマーク 3P 30% 0.9点
5️⃣ノーマーク 2P 40% 0.8点
6️⃣競り合う 2P 20% 0.4点
7️⃣競り合う 3P 10% 0.3点
8️⃣ターンオーバー 0% 0点4️⃣までが理想
— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) August 31, 2021
【シュートの期待値】
シュートセレクションは次の順です。
①ゴール下でシュート
またはフリースローをもらう
②フリーの3ポイント
③ハイペイント(エルボー)
④原則、ロング2は打たない
わたしのチームも統計的にこうなります。きっとあなたのチームもそう。分析と効率こそが現代バスケ pic.twitter.com/L6YhTkJJlw— 三原学🏀バスケの大学 (@coach_manabu) March 22, 2023
オフェンスならばそのプレイが期待値を高めているか?
ディフェンスならば相手の期待値を下げているか?
この観点で技術を定義すれば、選手は主体的に自分でプレーを選択、判断できます。
そして振り返りもできるようになるので、ボトムアップ思考も育つようになりますよ、というお話です。
安田学園の練習に来てください
わたしたちは東京都墨田区にある私立の進学校です。
- 平日は月・水・木の16時から
- 土曜日は午後
- 日曜日は午前か午後のどちらか
週5日間活動しています。
活動内容はこちらのページもご覧ください。
https://coach-mm.com/yasuda/
「高校で勉強もバスケもがんばりたい」、「ボトムアップ理論で成長したい」という中学生とその保護者の方。
また「ボトムアップ理論を学びたい」という指導者の方が、おかげさまで日本中から見学にいらしています。
あなたもぜひ、お気軽に安田学園バスケ部に遊びに来てください。
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最後までお読みくださり、感謝しています。
ありがとうございました。三原学でした。それでは、また。
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