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【バスケ】クリエイト局面のピック&ロール 完全解説

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

わたしは現在、東京の安田学園で高校生の男子バスケ部を教えています。

指導者として大事にしているのは、生徒主体の「ボトムアップ理論」です。

  • みんなが主役
  • みんなで成長
  • いきいきした組織

をモットーに、令和時代の部活動モデル校を目指しています。

さて前回の記事では、ゲームモデルの「クリエイト局面」について詳しく書きました。

バスケットボールのゲームモデル【②クリエイト局面】こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。 わたしは現在、東京の安田学園で高校生の男子バスケ部を教えています。 指導...

そしてこの記事では、ピック&ロールについて詳しく書きます。

  • ピック&ロールについて詳しく知りたい
  • いつも簡単に守られてしまう
  • ピック&ロールでかえってミスが増えてしまう

こんな悩みをお持ちの方はぜひ最後までこの記事をお読みください。

動画はこちらです。

音声だけの聞き流しでも学べるようにつくってあります。

ピック&ロールは16歳から

まず最初にお伝えしたいのは、ピック&ロール(PNR)は16歳からということです。

小さいころから取り組んだ方がうまくなりそうですが、世界の動向はそうなっていません。

はじめからオンボールを助けてしまうと、個人でディフェンスをやっつけるスキルが身につかない。

だから最初はスクリーンせずに、ドリブルやハンドリングを磨くべき。

これが世界中の考え方です。

JBAの育成指針もこのようになっています。ぜひご確認ください。

パニッシュメント(構造をやっつける)

ピック&ロールを完全攻略するために、パニッシュメントという考えがとても重要です。

パニッシュメントとは「罰」という意味。

ディフェンスは何かの方法で守ったら、他の方法を守れません。その代償を払ってもらいますよ、というのがパニッシュメントです。

わかりやすく例を出します。

このツイート動画は、ハードショウ(ボールマンに積極的に仕掛ける)をすると、スクリーナーに走り込まれる(ダイブ)は止められない、というプレーです。

このような「代償」をパニッシュメントと言います。

構造をつくらせない

もうひとつの考えは、構造をつくらせないというものです。

たとえば先ほどのハードショウですが、スクリーナーのディフェンスが遅れてしまえば、ハードショウしたくてもできなくなります。

なので構造として、ハードショウをさせないようにする、という考え方です。

たとえば、スクリーナーにスクリーンするのがひとつの方法です。

このように、ディフェンスが守りたくても守れない工夫をすることを、構造をつくらせないと言います。

やっつける > つくらせない

ちなみに、育成としては構造をやっつけるを優先してください。

その方が、個人のスキルが高まるからです。

構造をつくらせないのは、どちらかというと戦術面が強くて、コーチの仕事です。

構造をやっつけることを優先した方が、選手の判断力が高まります。

U18までは、構造をやっつけることだけをするといいでしょう。

まずはリジェクトを狙え

どんなスクリーンも、前提としてリジェクトを狙いましょう。

このツイートを参照してください。

これはけっこう大事なことなので、必ず頭に入れておきましょう。

 

では、1つずつピック&ロールの攻め方を見ていきます。

一覧はこちらです。

 ハードショウ

スクリーナーのディフェンスが高く上がる守り方です。

ボールハンドラーを苦しめるのが目的です。

その代わり、ダイバーがパニッシュメントになります。

コンテイン

コンテインはスクリーナーのディフェンスが下がることです。

ゴール下のシュートを許しません。

スクリーナーのポップアウトがパニッシュメントです。

ハンドラーがジェイルすると、ペイント内が2対1になるので、これもパニッシュメントになります。

スイッチ

マークマンを交換するのがスイッチです。

2人だけで守りを完結させます。

他のカバーを必要としないのが最大のメリットです。

しかし、ミスマッチが起こるのがパニッシュメントです。

ブーメランパスというのは、パスしてもう一度もらうプレーです。スペースと体制を整えます。

スイッチの瞬間にダイバーがノーマークにもなります。

 

アイス

アイスは、ボールマンをサイドライン方向に限定してディフェンスする方法です。

スクリーナーのディフェンスは下がります。

下から上にセットアップスクリーンされると守れないのがパニッシュメントです。

ダブルチーム

ボールマンに2人仕掛けて、ミスをさせるのがダブルチームです。

突破されると後ろが4対3になっちゃうのがパニッシュメントです。

ジャム

ジャムはスクリーナーのディフェンスがお腹をべったりつけて、ダイブさせない守り方です。

ハンドラーが自由になってしまうのがパニッシュメントです。

ジャムには、スクリーン行くふりして行かない「ゴースト」も有効です。

ゴーストとは、おばけという意味です。

消えちゃうってことですね。

ネクスト

ネクストは、隣のディフェンスがカバーに行くことです。

3人以上の複雑なスイッチになります。

ピック&ロールの場面ではありませんが、ローテーションのイメージはこんな感じです。

パニッシュメントとしては、オフボールに動かれるとカバーできないことです。

戦術的負荷を高めよう

以上が代表的なピック&ロールの守り方と、パニッシュメントです。

よい動画があれば、また更新します。

これを見て「ずいぶん複雑だなあ」と思われたかもしれません。

でも、戦術的負荷という言葉があります。

戦術の理解を少しずつ高めていき、プレーヤーの頭を鍛える指導法です。

サッカーですが、この本に詳しく書かれています。

U16以降にピック&ロールを導入したら、急にではなく徐々にでいいので、戦術的負荷を高めましょう。

判断力に優れたプレーヤーが育つこと間違いなしです。

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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