2026年バスケ戦術

シェルディフェンス練習法|4対4で「組織的に守れるチーム」を作る5ステップ

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

ディフェンス練習というと、1対1をたくさんやって「とにかく抜かれるな」「もっと頑張れ」となりがちです。

もちろん1対1は大事です。

でも、試合は5対5です。

どれだけ1対1を頑張っていても、1人が抜かれた瞬間に全部終わってしまう。スクリーンやカットをされると、誰がどう守ればいいかわからない。

そんな状態では、チームとして守っているとは言えません。

そこで取り入れたいのが、4対4で行う「シェルディフェンス」です。

 

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まず覚えたい「ポジション・ビジョン・トーク」

シェルディフェンスにはいろいろな練習方法がありますが、その前に、わたしが選手たちに必ず伝えたい3原則があります。

「ポジション・ビジョン・トーク」です。

まずポジション。

ボールマン、ボールの隣、隣の隣では、それぞれ立つ場所が変わります。

ボールマンにはしっかりマッチアップする。隣ではチームの方針によってディナイ、またはギャップヘルプ。そして隣の隣では、ボールとマークマンの両方が見えるピストルポジションを取る。

次がビジョンです。

大事なのは、首をキョロキョロ振るのではなく、ボールとマークマンを同時に視野へ入れることです。

そして最後がトーク。

「ボールいいよ」
「ヘルプいいよ」
「ロー、ロー」
「スクリーン行ったぞ」

声を出して、自分が何をしているのかを味方に伝えます。

ディフェンスの声は、単なる元気ではありません。チームの意思を統一するための「技術」だと、わたしは考えています。

シェルディフェンスは5段階で発展させる

この3原則を身につけるために、シェルディフェンスを5つに分けて練習します。

1.パスだけ

最初は、オフェンスを動かさず、パスだけを回します。

ここで覚えたいのが「ジャンプ・トゥ・ザ・ボール」です。

パスが出てから考えるのではなく、ボールが空中にある間に4人全員が次のポジションへ動く。

しかも、この移動はステップスライドではなく、必要なら足をクロスして走っていい。とにかく早く正しい位置を取ります。

2.バスケットカット

次は、パスした選手がゴールへカットします。

ここでは、オフボールの選手が動いたときに、ディフェンスがどうポジションを変えるかを練習します。

パスを出した瞬間にジャンプ・トゥ・ザ・ボールをして、カットする選手に前を取らせない。

そして、カットした選手を必要以上に追いかけるのではなく、ボールとの関係を見ながら正しいポジションへ戻ることも大事です。

3.ドライブとヘルプ

3つ目は、ドライブに対するヘルプです。

1人が抜かれたら、ローマンが助ける。

さらに、ローマンが助けに出たら、その後ろを別の選手がカバーする。

つまり、1人が助けて終わりではありません。

「寄ったら降りる」という形で、周りの選手もほぼ同時に動きます。

この連動ができると、1対1で抜かれても、すぐに失点するチームではなくなります。

4.オフボールスクリーン

4つ目は、オフボールスクリーンへの対応です。

スクリーンが来たら、まず大きな声で味方に伝える。

そして、ボールとマークマンの両方を見ながら守ります。

守り方はチームによって変わります。

スライドスルー、ファイトオーバー、スイッチなど、チームで約束ごとを決めておくことが必要です。

5.オンボールスクリーン

最後は、オンボールスクリーンです。

ここでも、ハードショー、スイッチ、アイス、ドロップなど、いろいろな守り方があります。

大事なのは「どれが絶対に正しいか」ではなく、チームとしてどう守るのかを決めて、それを4人で共有することです。

また、スクリーンに直接関わっていない逆サイドの選手も休憩ではありません。

ネイルやフープ付近まで寄って、ダイブやドライブへのヘルプを準備します。

「頑張れ」だけではチームディフェンスにならない

わたしがシェルディフェンスで大事にしたいのは、形そのものを覚えることではありません。

「今、どこに立つのか」

「何を見るのか」

「味方に何を伝えるのか」

これを4人が共有できるようにすることです。

1対1で抜かれることはあります。

相手の方が速いことも、うまいこともあります。

だからこそ、抜かれた瞬間に「終わり」ではなく、後ろにヘルプがいて、さらにその後ろもカバーしている。

そんな状態を練習で作っておく必要があります。

ディフェンス練習で、つい「もっと頑張れ」と言いたくなったら、少し言葉を変えてみてください。

「今のポジションはどうだった?」

「ボールとマークマン、両方見えていた?」

「味方に声で伝えられていた?」

そして、

  1. パスだけ
  2. バスケットカット
  3. ドライブとヘルプ
  4. オフボールスクリーン
  5. オンボールスクリーン

という順番で、少しずつ試合に近づけてみてください。

1対1の頑張りを、4人のつながりに変えていく。

そのために、シェルディフェンスはとても使いやすい練習だと、わたしは考えています。

ぜひ時間をかけて取り組んでみてください。

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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