ファンダメンタル講座

バスケではパスが一番楽しい! パスの種類と練習方法【バスケファンダメンタル講座 第5回】

こんにちは、三原です。

ファンダメンタル講座の第5回、今日のテーマは「パス」です。

先日、こういったツイートをしました。

わたしは高校バスケを指導して18年になりますが、パスが一番好きです。

見てて楽しいし、やってても楽しいからです。

パスがうまくつながってノーマークでシュートできた喜びって、バスケの醍醐味ですね。

  • 正しいパス技術を知りたい
  • パスの練習方法を知りたい

そんなあなたはぜひこの記事をお読みください。

YouTubeでも解説しています。

けっこうわかりやすいと思うので、ぜひどうぞ。

 

正しいボールの持ち方

まず、ボールの持ち方です。

  1. 指でつかむ
  2. 親指が「ハ」の字になるように
  3. 手のひらの真ん中はボールにつけない

この3つを守ってください。

これでボールが安定します。

パスを出すときの合言葉は

  • ボールをつかめ
  • ひじを伸ばせ

もう、これにつきます。

とにかく、この合言葉を頭に叩き込みましょう。

パスの種類(基本)

基本のパスは4つです。

  1. チェストパス
  2. バウンズパス
  3. オーバーヘッドパス
  4. ショルダーパス

まずはこの4つをしっかり練習しましょう。

練習方法は、シンプルに「2人が向き合ってキャッチボール」がいいです。

そして、基本中の基本がチェストパスなので、チェストパスは詳しく説明しますね。

それ以外の3つは、チェストパスがうまくなれば、似た動作なので自然にできます。

【1】チェストパス

胸から胸にまっすぐ投げる。それがチェストパスです。

43チェストパス

大事なことは

  1. 膝を曲げる
  2. ボールをつかむ
  3. ひじを伸ばす

ですね。

ボールを投げた後、人差し指は、進行方向に向けましょう。

そして親指は下を向きます。「牛の乳しぼり」みたいな感じですね。

膝は床につくくらい曲げると、ボールに力が加わります。

ボールは「下から上に」伸びる軌道でいくと、キャッチしやすいです。

下手な人のチェストパス

逆にこんな人は下手です。

  1. 姿勢が高い
  2. ボールが回転しない
  3. 軌道が「上から下に」落ちる

とくにボールの軌道が「おじぎ」するように下がると、キャッチしにくいし、突き指の原因にもなります。気をつけましょう。

44下手なチェストパス

【2】バウンズパス

チェストパスと同じ投げ方で、床の3分の2に弾ませると「バウンズパス」になります。ディフェンスの足元を抜くパスです。

46バウンズパス

バウンズパスは「味方が取りやすく、ディフェンスに取られにくい」最高のパスです。

背の低い人はどんどん使いましょう。

前回転の「ヤスダパス」

バウンズパスのデメリットがあるとすれば、バウンドした後のボールの勢いがなくなるってことです。

その点を注意して、上の動画を見てください。

床に弾むことで、ボールの勢いが、良くも悪くも死んじゃうんですね。

そこで「ギュイーン」と伸びるようなバウンズパスをするには、ボールの回転を「前」にかけるんです。

※ 弾んだ後のボールの軌道に注目

47安田パス

これは最近、ほとんどの選手がやってないですが、速攻とかスピードある中では、かなり使える技術です。

わたしのチームが一時期、積極的にこれを使っていました。チーム名からもじって「ヤスダパス」なんてうれしい呼ばれ方もしていましたよ。

【3】オーバーヘッドパス

チェストパスの投げ方を、頭の上でやります。

より遠くに飛ばすことができます。

「髪の毛の生え際」あたりから構えましょう。

あんまりふりかぶると、コントロールが悪くなります。

45オーバーヘッドパス

【4】ショルダーパス

肩から投げるパスです。

このパスの使い方はたった1つ。速攻のロングパスです。

コートの半分(14m)は飛ばせるようにがんばりましょう。

アップとして練習すると、肩があたたまりますよ。

49ショルダーパス

パスの種類(応用)

ここからは、もうちょっとディフェンスを意識した、応用のパスです。

  1. 片手プッシュパス
  2. スピンバウンズパス
  3. ジャンプパス
  4. フックパス

難しそうだと毛嫌いせず、練習しましょう。

【1】片手プッシュパス

これはチェストパスの応用です。

目の前にディフェンスがいると、両手のチェストパスは通せません。

そこで、ボールを体の横から、片手で押すようにしてパスします。

プッシュパスはジャンプシュートと似てる投げ方なので、これを練習するとシュートフォームがきれいになりますよ。

50プッシュパス

【2】スピンバウンズパス

ポストに入れるときのパスです。

ボールにスピンを利かせて、ディフェンスをよけてボールを届けます。

バナナみたいにカーブする軌道になります。

48スピンバウンズパス

【3】ジャンプパス

シュート、と見せかけてパス。これがジャンプパスです。

筋力がちょっと必要ですが、使えますよ。

52ジャンプパス

【4】フックパス

これもジャンプパスの一種ですね。

  • ドライブした
  • 囲まれた
  • フックパス

なんてふうに使える実践的なパスです51フックパス

実践的なパス練習をしよう

これまでフォームの説明をしてきましたが、最初はゆっくりとでいいので、正しいフォームを身につけましょう。

やり方は、2人組のキャッチボールが良いですね。

ただ、こればかりでもよくありません。というのも、試合では必ずディフェンスがいるからです。

ディフェンスをつけた対人練習を多く行わないと、本当に使えるパススキルは身につきません。

なので、フォームづくりと同時に、必ず対人練習も行ってください。

おすすめの練習は、ドリブルを禁止してのゲームです。

2対2、3対3、5対5をドリブルなしでやるのです。いい練習ですよ。

なぜ練習をするのか

最後にちょっとだけ。

パスに限らず、なぜわたしたちは練習するのでしょうか?

  • 勝つためです!
  • うまくなるためです!

という答えが返ってきそうですね。

もちろんそれはまちがっていませんが、より深い答えとしては

良い習慣を身につけるため

なんですね。

「良い習慣=良い結果=勝利」です。

練習がたんなる作業にならないように、そして遊びにならないように、いつでも「習慣化」というキーワードを頭に入れて練習しましょう。

正しい動作をまずは意識してやる。

そのうち意識しなくてもできるようになる。

最後は、試合中に「できちゃってる」。

ここまでなることが、習慣化です。

ぜひ良い習慣化を目指して、今日も練習がんばってください!

ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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