こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。
試合になると、すぐにボールを失ってしまう。
パスミスが多い。
選手の動きが、どこかぎこちない。
得点が伸びず、1対1でも相手を抜けない。
そんな悩みを持つ指導者の方は多いと思います。
そして、こういうときによく言われるのが、
「やっぱり基礎が大事だ」
という言葉です。
では、バスケットボールにおける基礎とは、具体的に何なのでしょうか。
今日は、わたしが考える基礎と、ボールを失わないためにおすすめしたい練習についてお話しします。
戦術は部屋の模様替え、基礎は建物の土台
どんな立派な建物にも、地面の下にはしっかりとした基礎が打ち込まれています。
大きな木にも、地面の下には強く張った根があります。
バスケットボールも同じです。
オフェンスのシステムやディフェンスの戦術、流行しているスキルなどは、わたしの感覚では「部屋の模様替え」です。
今日は机をこちらに置く。明日は棚の位置を変える。
マンツーマンを使う。ゾーンを使う。新しいセットオフェンスを取り入れる。
こうした変更は、いつでもできます。見た目も大きく変わるので、効果があるように感じやすいものです。
しかし、建物そのものの強さを決めるのは、模様替えではありません。
土台や柱、建物の構造です。
わたしたちは、どうしても新しい戦術や華やかなスキルに目を奪われます。しかし、選手が伸び悩んでいるときほど、もっと深いところにある基礎を見直す必要があります。
わたしが考えるオフェンスの基礎は、大きく2つです。
1つ目は、ボールキープ力。
ディフェンスに強く寄られても、ボールを失わない力です。
2つ目は、1対1で相手を抜く力。
ボールを守るだけでは得点になりません。ボールを持ちながら余裕をつくり、相手を打ち破る力も必要です。
言い換えれば、シュート以外のオフェンス技術のすべてです。
キャッチ、ストップ、ピボット、パス、ドリブル。
これらを、ディフェンスがいる状況で正しく行えることが基礎だと、わたしは考えています。
強さの秘訣は「脚力」にある
わたしが基礎について考えるうえで、大きな影響を受けた言葉があります。
吉井四郎先生の、
「強さの秘訣は脚力にある」
という言葉です。
ここでいう脚力とは、単に速く走る力や、高く跳ぶ力ではありません。
急に止まる。
急に動き出す。
方向を変える。
床を強く蹴り、次の動作へ素早く移る。
バスケットボールの経験を重ねた選手ほど、この急ストップと急ダッシュの力が高まっていくと、吉井先生は考えました。
バスケットボールの競り合いは、ほんのわずかな差で結果が変わります。
ボールに触れるか、触れないか。
ディフェンスを振り切れるか、振り切れないか。
相手を抜けるか、止められるか。
0.1秒の差でも、結果は正反対になります。
だからこそ、練習は技術の形を覚えるだけではなく、脚力を高めるように計画する必要があります。
そのために、わたしが最初に教えたいのがトリプルスレットポジションです。
ボールをあごの下にキープする。
腰を落としながら、上半身は起こす。
足を広めに構える。
そこからシュート、パス、ドリブルのどれでもできる姿勢をつくります。
ディフェンスから見れば、次に何をするかわからない選手は怖いものです。
反対に、ドリブルをする前から下を向く。パスを出す前から体が伸び上がる。
これでは次のプレーが相手に伝わってしまいます。
まずは、ジャンプストップをして、トリプルスレットの姿勢をつくる。
単純な練習ですが、ここを丁寧にくり返すことが、ボールを失わない選手を育てる土台になります。
ボールを失わないための3つの練習
わたしがおすすめしたい練習は、主に3つあります。
1つ目は、サイドキックドリルです。
約1.5メートルの幅をつくり、左右へ力強く移動します。
右へ動くときは左足で床を蹴り、左へ動くときは右足で床を蹴る。
ただ左右に跳ねるのではありません。
着地した足の親指の付け根に体重を乗せ、キュッと止まり、すぐに反対方向へ蹴り返します。
30秒を2セットから3セット行うだけでも、脚力の強化につながります。
2つ目は、シェービングドリルです。
ボールをキャッチする。
ストップする。
ピボットを踏む。
ドリブルで移動する。
再びストップし、ピボットをしてパスを出す。
シュート以外のボールキープ技術が、すべて入っている練習です。
- 前向きで止まって前回り。
- 前向きで止まって後ろ回り。
- 後ろ向きで止まって前回り。
- 後ろ向きで止まって後ろ回り。
この4種類を練習します。
実際の試合では、ディフェンスの位置によって使うターンが変わります。
特にリバースターンは、自分の体を使ってボールを守れるので、プレッシャーが強い場面で有効です。
まずはディフェンスなしで正しい動きを覚え、慣れてきたらディフェンスをつけてください。
激しいプレッシャーの中でボールをキャッチし、ピボットで守り、ドリブルで相手を抜き、最後は安全にパスを出す。
この練習をくり返すことで、試合中のミスは確実に減っていくと思います。
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3つ目は、ドリブルなしの2対2です。
ディフェンスは激しくプレッシャーをかけます。
オフェンスはドリブルを使えません。
トリプルスレットの姿勢を崩さず、ピボットでボールを守り、味方とパスをつなぎます。
おすすめは、コートをあえて狭くすることです。
制限区域の中だけで行う。
または、フルコートを縦半分にして行う。
狭い場所ではディフェンスが有利になり、ボールを失いやすくなります。
その厳しい状況で、ボールを確実につなぐ。
これが試合で使える基礎になります。
制限区域内で行う場合は、「5回以上パスをしてからシュート」というルールを加えるとよいでしょう。
最初のパスですぐにシュートを打つのではなく、何度もポジションを取り直しながら、ボールを守り続ける練習になるからです。
ミスが減らないとき、新しい戦術を探したくなる気持ちはよくわかります。
わたし自身も、うまくいかないときほど新しい方法に目移りしてきました。
しかし、そんなときこそ見直したいのは、ボールを失わない姿勢、ストップ、ピボット、脚力です。
新しいオフェンスを覚える前に、正しく止まれているか。
ディフェンスに寄られても、落ち着いてボールを守れているか。
明日の練習で、ぜひ確認してみてください。
基礎は地味です。
しかし、時間をかけて丁寧に積み上げた基礎は、簡単には崩れません。
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