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人は論理の生き物ではなく、感情の生き物 24-5-27 #258

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

この記事はラジオの原稿です。

この放送は、Voicyでお話ししています。ぜひお聞きください。

https://voicy.jp/channel/4018/1234185

 

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中学校部活のコーチをしています。ほぼ固定のスタメンメンバーの30試合分くらいのデータを分析し、

シュートレンジ毎の決定率を算出、6月の最後の大会で勝ち上がるために、メンバーごとにシュートレンジ(ゴール下、ミドル、3Pのだいたい3段階)を指定して

「勝つために1回1回の攻撃を大切にしよう、だから確率の高い自分の距離からのシュートを打とう」と話しています

が、一部の選手がまだ「(練習でも)入る確率の低い(10%くらいの決定率)3Pシュート」を打ってしまいます。

私の前任時代にあまり縛りがない中でやっていた習慣みたいな、つまり我慢が出来ない感じで打ってしまうのです。三原先生ならどう話しますか?

前任のシステムバスケから積極的なアタックバスケに変換してチームが見違えるように活き活きしていてもともとセンスのある子たちなので学校初の県大会出場は見えているので、「攻めまくるバスケの醍醐味」とともに「勝ち上がる喜び」を体感させてあげたいのです。

 

人は感情の生き物

わたしはよくこの言葉を言うのですが

人は論理の生き物ではなく、感情の生き物

わかった、理解した、納得した

これだけで人は動きません

自分の感情が動いたときにだけ行動します

シュートを打ちたいのは感情です

データを取って「ここからは確率が低いから打つな」というのは論理です

どちらが強いかといったら、何十倍も感情の方が強いでしょう

つまり、どれほどコーチがコントロールしたところで、ある程度はコーチと違う考えのシュートは打つと思います

人は論理の生き物ではなく、感情の生き物だからです

プレーを決める?

ひとつの方法として、すべてのプレーをセットプレーに決めてしまう方法があります

  • あなたはこう動け
  • ここではこっちに行け
  • ここでだけシュートしろ

そして、1ミリでも意にそぐわない動きをする選手がいたら、試合に使わない、という方法です

そうすれば、ある程度はシュートセレクションが統率できると思います

わたし個人的には、おすすめしませんが、そういう指導法もあります

どんなチームを作りたいか

質問者さんが気になるのは

「攻めまくるバスケの醍醐味」

であれば、どんどん打っていい、というニュアンスに聞こえて

「勝つためにメンバーごとにシュートレンジを指定している」

という指示が、選手からすると矛盾して聞こえて、誤解があるのかもしれないということです

攻めまくるのであれば、打たせていき、打つこと自体がその選手を育てる道だと考えて、シュートさせるといいでしょう

結局はコーチが「どんなチームを作りたいか」だと思います

わたしだったら、シュート確率の話こそしますが、「シュート打つな」という指導はしないと思います。中学生ならなおさらです

ある程度のチームルールの中で、積極的にシュートに行ったプレーはOKとして、他のリバウンドやディフェンスをがんばらせます

経験上、わたしは積極的にシュートに行かせた方が結果がよかったと思っています

ただ、ここ1番の試合で、「今はシュートを我慢しろ」という場面はあります

どんなチームを作りたいか、を明確にして、選手の感情を動かせるといいですね

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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