こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

今日は、パスをした後の動き方についてお話しします。

先日、U18男子の指導者の方から、こんなご質問をいただきました。

「パスした後に動けとよく言うのですが、正直どう動いていいのか、詳しくわかりません。練習試合でもパスした後に止まってしまい、結局ドリブルで突っ込んでしまいます。誰がどう動けばいいのか教えられません」

これ、多くの指導者が抱えている悩みではないでしょうか。

「パスしたら動け」

わたしたちは簡単にそう言いますが、選手からすれば「どこに?」「何のために?」という話なんですね。

そこで今日は、パスをした後の動きを7つに整理してご紹介します。

パスした後の動きは7つある

わたしは、パスした後の選択肢を次の7つに整理しています。

  1. バスケットカット
  2. Vカット
  3. アウェイスクリーン
  4. ベースラインカット
  5. インサイドスクリーン
  6. アウトサイドスクリーン
  7. ステイ

まず大前提として、オフェンスではスペーシングを広く保つことが基本です。

3対3なら三角形、5アウトなら五角形です。動いた後にも、この形をなるべく広く保ちたいんですね。

では、順番に説明します。

①バスケットカット

パスをした後にリングへ向かって走り込む動きです。

自分のディフェンスの前を通るのか、裏を通るのかは、相手のポジションによって判断します。

リターンパスをもらえば、そのままシュートに行けます。

これが基本中の基本です。

ただし、問題があります。

「パスしたら動け」とだけ教えると、選手はバスケットカットばかりするようになるんですね。

とにかくリングに向かって走ればいいと思ってしまう。

だから、他の選択肢も教える必要があります。

②Vカット

バスケットカットをしようとしても、ディフェンスが下がっていてパスをもらえそうにない。

そんなときは、1度下がってから戻ってくる。あるいは前に出てから戻る。

アルファベットのVの字を描くような動きです。

ディフェンスからすると、毎回リングに向かって走ってくるわけではないので、守りにくくなります。

バスケットカットのフェイントとしても有効です。

③アウェイスクリーン

パスをした後に、ボールと逆側にいる味方へスクリーンに行きます。

すると、ディフェンスが一瞬スクリーン付近に集まるので、ボールマンが1対1をしやすくなります。

また、スクリーンを使って上がってきた選手にパスをすれば、素早いボール展開もできます。

わたしは、この動きもぜひ練習してほしいと思っています。

④ベースラインカット

これは意外と使われていませんが、とても有効です。

バスケットカットとの違いは、自分がパスをもらうつもりで走るかどうかです。

バスケットカットでは、基本的にボールをもらうために走ります。

しかし、ベースラインカットでは、自分がボールをもらわなくてもいいんです。

目的は、スペースを空けることです。

例えば、バスケットカットをした後にボールマンの逆側へ抜けると、自分のディフェンスがゴール下のヘルプポジションに残ってしまうことがあります。

これでは、味方がドライブしにくくなります。

ところが、ボールマン側のコーナーへ抜けていけば、ディフェンスもついていかざるを得ません。

つまり、ゴール下のヘルプディフェンスを取り除くことができるんですね。

自分が得点するためではなく、味方が得点しやすくなるための動きです。

ボールに近づく動きもある

ここまでの4つは、基本的にボールの周りを広く保つための動きです。

わたしのチームでは、この4つをメインに使っています。

なぜなら、ボールマンに広いスペースで1対1をさせたいからです。

ただし、ボールに近づく方法もあります。

⑤インサイドスクリーン

パスをした後に、ボールマンの内側へスクリーンに行きます。

いわゆるオンボールスクリーン、ピックアンドロールですね。

ただ、注意したいことがあります。

味方がボールに近づくということは、自分のディフェンスもボールに近づけてしまうということです。

ボールマンのハンドリングが十分でなければ、かえって攻めにくくなる可能性があります。

特に小学生や中学生では、まずボールの周りを広く使うことを教えるのもいいと思います。

⑥アウトサイドスクリーン

今度はボールマンの外側へ行き、手渡しパスをもらう動きです。

ハンドオフですね。

インサイドスクリーンに行くと見せかけて外側へ回るなど、2つの動きを組み合わせることもできます。

内側に行くのか、外側に行くのか。

これも選手に持たせたい選択肢です。

⑦ステイ

最後は、動かないという選択肢です。

「パスしたら動け」という話をしているのに、動かないのもありなのかと思うかもしれません。

でも、ステイにもメリットがあります。

パスを出した場所にそのままいれば、ボールマンは困ったときに安全にパスを返せます。

ただし、ディフェンスも動かないので、攻めにくくなる可能性もあります。

わたしのチームではあまり使わせていませんが、これも1つの方法です。

大切なのは、何のために動くのか

この7つを整理してみると、パスした後に動くこと自体が目的ではないとわかります。

ボールをもらうために動く。

味方をフリーにするために動く。

ヘルプディフェンスを動かすために動く。

ボールマンのスペースを広げるために動く。

こうした目的があるんですね。

わたしは基本的に、最初の4つをおすすめします。

バスケットカット、Vカット、アウェイスクリーン、ベースラインカット。

この4つだけでも十分試合になると思っています。

まずは3対3で、この4つを練習してみてください。

そして、選手がパスした後に止まっていたら、単に「動け!」と言うのではなく、「今の場面では、どんな動きができたかな?」と考えさせてみる。

7つの選択肢を知っているだけで、選手の判断は変わってくると思います。

パスしたら動くことが大切なのではありません。

何のために、どこへ動くのか。

これをぜひ、チームで共有してみてください。

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ありがとうございました。それでは、また。

ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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