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カバンをそろえると勝率が上がる? 24-11-20 #428

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

この記事はラジオの原稿です。

この放送は、Voicyでお話ししています。ぜひお聞きください

 

カバンを揃えると、本当に勝率は上がるのか?

いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。

今日は「カバンを揃えると勝率は上がるのか?」というテーマでお話ししたいと思います。

この話をすると、必ず「そんな時間があったら、シュート練習をした方がいいんじゃないですか?」という反論をいただきます。

でも、私は断言します。

カバンを揃えることは、間違いなく勝率を上げます。

 

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なぜカバンを揃えることにこだわるのか

実は、以前の私もカバンを揃えることの意味が、よく分かっていませんでした。

ただ、一流のチームを見学に行くと、必ずロッカールームが綺麗なんです。

NBAのチームもそうでした。高校の強豪チームもそう。

「なぜだろう?」

その答えが見つかったのは、2020年にボトムアップ理論の畑先生から学んでからです。

それ以来、私のチームでは、練習の最初のメニューが「カバンを揃える」ことになっています。

気持ちを揃えるための3段階理論

バスケットボールは、気持ちを揃えるスポーツです。

パスを回すタイミングを揃える。 スクリーンを掛けるタイミングを揃える。 ディフェンスのローテーションを揃える。

すべては「揃える」ことから始まります。

しかし、いきなり目に見えない「気持ち」を揃えることは、とても難しいことです。

だから、3段階に分けて考えます。

第1段階:目に見える動かないものを揃える

  • カバン
  • ユニフォーム
  • 水筒

第2段階:目に見える動くものを揃える

  • 挨拶の角度
  • 集合時の整列
  • 号令での動き
  • ウォーミングアップの動き

第3段階:目に見えない動くものを揃える

  • チームワーク
  • 声の掛け合い
  • プレーのタイミング

トップチームでも、この順番を大切にしています。

小さな気づきがチームを救う

交通安全の授業で、よく「ハインリッヒの法則」を教えます。

1つの重大な事故の裏には、29回の軽微な事故があり、その裏には300回のヒヤリ・ハットがある。

これは「1:29:300の法則」とも呼ばれています。

実は、バスケの試合の「負け」も同じ構造なんです。

1つの大きな負けの裏には、たくさんの小さな兆候があったはずです。

  • パスのタイミングがズレていた
  • 練習中の声が小さくなっていた
  • ミーティングでの私語が増えていた
  • カバンの置き方が乱れていた

良いチームは、この小さな兆候に早めに気づき、対処できるチームです。

最悪なのは、負けるまで気づかない。いや、負けても気づかないチーム。

カバンを揃えることは、この「気づく力」のトレーニングなんです。

なぜ良いチームは後半に強いのか

よく「よいチームは後半に強い」と言われます。

前半リードされても、最後には逆転勝ちするケースが多い。

シーズン序盤は苦戦しても、選手権では結果を残せる。

これは決して偶然ではありません。

日頃の細かいことへの気づきが、大きな場面での的確な判断につながっているのです。

例えば、こんな気づきが生まれます。

「あれ?相手チームのガードが足をつっているぞ」 「センターの呼吸が乱れてきた」 「このタイミングでタイムアウトを取るべきだ」

こういった繊細な気づきは、カバンを揃えるような地道な習慣から生まれるのです。

私たちの目指す「運のいいチーム」

最近、こんな質問をもらいました。

「でも先生、結局はバスケの技術が必要じゃないですか?」

その通りです。

カバンを揃えているだけでは、試合には勝てません。

しかし、考えてみてください。

技術が伯仲した試合で勝つのは、どんなチームでしょうか?

私は「運のいいチーム」が勝つと思います。

では、その運はどこから生まれるのか。

それは日頃の積み重ね以外にないんです。

  • カバンを揃える
  • 靴を正しく並べる
  • 体育館のモップを掛ける
  • ゴミを見つけたら拾う

こういった習慣が、めぐりめぐって「運のいいチーム」を作り上げるのです。


いかがでしたでしょうか。

「カバンを揃えると勝率が上がる」

この一見、非科学的に見える私の持論を、少しでもご理解いただけたでしょうか。

明日からでも、すぐに始められることです。

ぜひ、あなたのチームでも実践してみてください。

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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