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結局は得意なものを指導しよう 24-7-18 #306

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

この記事はラジオの原稿です。

この放送は、Voicyでお話ししています。ぜひお聞きください

 

 

結局は得意なものを指導しよう

 

今日は「結局は得意なものを指導すべき」というテーマでお話しします。

この話をしようと思ったのは、先日いただいたコメントがきっかけです。

ある先生から

「以前のチームでは『炎のディフェンス』というコンセプトでディフェンス中心に指導していたが、今のチームではオフェンスの方が楽しいのでどうしても多くなってしまう」

というお話をいただきました。

これを読んで、「結局は自分の得意なものを指導するのが一番いいんじゃないか」と改めて思ったんです。

 

自分の経験を振り返ると…

実は20代の頃の私の反省でもあるんです。

当時は情報収集に必死でした。

今ほどYouTubeやインターネットが発達していない時代でしたが、それでも色々な情報を集めていました。

– 他の高校がこんなことをやっている
– 大学の試合ではこんな戦術を使っている
– NBAのチームはこんなプレーをしている

そういった情報を見つけては「これはいいな」と思い、すぐに翌日の練習で取り入れようとしていました。

でも、当然うまくいきません。

生徒たちはできないし、私自身も教え方が下手くそ。

それでもめげずに、また新しいことを探して…の繰り返し。

結果、チームは全然強くなりませんでした。

 

新しいことを学ぶのは大切だけど…

もちろん、新しいことを学ぶのは大切です。

でも、学んだことをそのまま指導に活かそうとするのは危険だと気づきました。

例えば、チームの状況から「ゾーンディフェンスを練習した方がいいな」と思ったとします。

でも、自分自身がゾーンディフェンスのことをあまり信じていなくて、教え方もよくわからない。

そんな状態で「とりあえずやってみよう」と練習しても、あまり意味がないんです。

本当にその先生がゾーンディフェンスについて:

– 効果を信じている
– 練習方法をちゃんと理解している
– 選手たちに説明できる
– 教えるのが得意

こういった条件が揃って初めて、意味のある指導になるんです。

 

しつこさが大切

結局のところ、自分の得意なものを指導するのが一番成果が上がると思います。

その理由は「しつこさ」だと考えています。

自分がこだわっていて、好きで、詳しく理解している内容なら:

– すごく丁寧に指導できる
– 細かいところまで追求できる
– 「ここじゃなくて、もう50cmこっちに来なさい」というような細かい指示ができる

なんとなく「こういうフォーメーションをやってみよう」というのと全然違うんです。

自分の中でしっかり理解していて、効果が出ると信じているからこそ、しつこく丁寧に指導できるんですね。

 

指導の世界は「質」が大切

10数年指導してきて、私は「指導の質」が何より大切だと感じています。

「絶対にこのチームが強くなる」と信じて、細かく丁寧に指導できる内容。

それを見つけることが大切なんです。

新しいものを見つけて「とりあえずやってみよう」というのでは、このしつこさが生まれません。

生徒から「先生、この時どうすればいいですか?」と聞かれても、よくわからない。

そんな状態では、すぐに「じゃあやめよう」となってしまいます。

 

得意なものを見つけよう

もちろん、理想としてはいろんなことができた方がいいです。

でも、結局は自分の得意なものを指導するのが一番成果が上がると私は思います。

珍しいものをやろうとするのではなく、自分の経験の中でちゃんと信じられるものを見つける。

そして、それをしつこく丁寧に指導する。

それが一番大切なんです。

 

まとめ

今日のテーマは「結局は得意なものを指導すべき」でした。

いかがだったでしょうか?

私たち指導者は、常に新しいことを学び続ける必要があります。

でも、それと同時に「自分の得意なもの」を見つけ、磨き続けることも大切なんです。

それが結果的に、選手たちのためになると信じています。

 

 

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三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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