こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。
この記事はラジオの原稿です。
この放送は、Voicyでお話ししています。ぜひお聞きください
行きたいところを空けておけ!これさえ分かれば攻め方が変わる
今日はバスケットボールの技術的な話をさせていただきます。毎日いろいろな話題を取り上げていますが、たまには基本に返って、プレイの本質を考えたいと思います。
今日のテーマは「行きたいところは空けておけ」。これ、私の恩師から何度も教えていただいた言葉です。
聞いた瞬間は「なんのこと?」と思うかもしれませんが、これを理解すると、オフェンスの考え方が180度変わります。
ある中学校の女子バスケ部からの質問
先日、バスケの大学「研究室」という私が運営するオンラインコミュニティで、こんな質問をいただきました。
「試合で負けてしまいました。
スタッツを見ると、
2点シュートが50本で26%、
3点シュートが13本で30%でした。
苦しい時間帯に2点シュートを決めきれなかったのが敗因だと思うのですが、
何かいい方法はありますか?」
指導者の方なら、こういった悩みは共感できると思います。
試合の勝敗を分けるのは、やはり苦しい場面でのシュートの成否。特にゴール下での2点シュートの確率は、勝敗に直結します。
意外な答え:3ポイントをもっと打とう
普通なら、こんな練習方法を提案するところです。
- ディフェンスとの接触に慣れる練習
- プレッシャーをかけてのシュート練習
- ゴール下でのフィニッシュワーク
- フリースローの本数を増やす
- ピボットの使い方を丁寧に
どれも間違いではありません。むしろ、これらの練習は必須です。
でも私は違う観点から、こうアドバイスしました。
「3ポイントをもっと打ってみませんか?
13本は少なすぎます。
せめて倍の25本くらいは打った方がいいと思います」
なぜ3ポイントなのか?その理由
「えっ?2点が入らないのに、3ポイント?」
そう思われるかもしれません。私もかつては同じように考えていました。
でも、こう考えてみてください。
50本の2点シュートに対して、3ポイントはわずか13本。このバランスを見ると、ディフェンスはどう守っていたかがわかります。
間違いなく、ゴール下に張り付いていたはずです。
そりゃそうですよね。外からほとんど打たないチームなら、ゴール下を固めるに決まってます。むしろ、それ以外の守り方はないでしょう。
ここで3ポイントの本数を増やすと、どうなるでしょうか?
ディフェンスは必ず外に広がってきます。シュートを打たれるのが怖いからです。
すると、本当に行きたかったゴール下が空くんです!
「行きたいところを空けておく」という考え方
これは3ポイントに限った話ではありません。
たとえば、45度の位置でボールをもらいたいとします。これはオフェンスの絶好のポジションです。
- ドライブなら右にも左にも行ける
- シュートも打ちやすい
- パスコースも多い
だからこそ、そこに最初から立っていてはいけないんです。
なぜなら、ディフェンスだってそこが大事なポジションだと知っているからです。だから必死で守ってきます。
ではどうするか。
一度違う場所に行って、タイミングを見計らって45度に切り込む。
こうすれば、ディフェンスを振り切ってボールをもらえる可能性が格段に上がります。
同じことが、コーナーでのシュートにも言えます。
最初からコーナーに立っていれば、ディフェンスはぴったりマーク。むしろ、一度ペイントに切り込んでから、コーナーに抜け出す。
右に行きたいなら、まず左にフェイク。
これが「行きたいところを空けておけ」という意味です。
現代バスケの本質
最近のバスケは3ポイント全盛です。NBAを見ても、Bリーグを見ても、とにかく外から打ちまくる。
一見すると「みんな外からシュートが打ちたいんだな」と思うかもしれません。
でも違うんです。
みんな本当はゴール下で決めたいんです。
ゴール下での得点ほど、チームを勢いづけるものはありません。
だからこそ、ゴール下に行きたいがために、あえて外に広がる。
これが現代バスケの本質なんです。
私は指導者として20年近くやってきましたが、この「行きたいところを空けておけ」という考え方は、年々重要性を増していると感じています。
特に、身長で不利なチームには、この考え方は重要です。
遠回りに見えて、実は最短距離。
これが私の信じるバスケットボールです。
今日のキーワード「行きたいところは空けておけ」
ぜひ、明日の練習から使ってみてください!
今日の参考文献
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三原学でした。それでは、また。
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