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準備の失敗は失敗の準備 24-11-2 #412

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

この記事はラジオの原稿です。

この放送は、Voicyでお話ししています。ぜひお聞きください

準備の失敗は失敗の準備 – あなたは今、何を準備していますか?

こんにちは、三原です。

今日はちょっと深いお話をさせてください。

「準備の失敗は失敗の準備」

これは、UCLAの伝説的な監督ジョン・ウッデンの言葉です。

わたしの恩師である日比野先生が、よく口にしていた言葉でもあります。

不安を分類する – コントロールできることとできないこと

まず、指導者として大切なのは、不安を正しく分類することです。

「組み合わせ抽選でどこと当たるか」 「相手がどんな作戦でくるか」 「エースが怪我したらどうしよう」

こういった不安は誰でも持ちます。

特に大事な試合を前にすると、あれこれと考えてしまいますよね。

でも、これを2つに分けましょう。

  1. 自分でコントロールできること
  2. コントロールできないこと

アメリカの神学者ニーバーの言葉に、 「変えられないものを受け入れる冷静さと、変えられるものを変える勇気と、その両者を見分ける賢さを」 というものがあります。

これは本当に大切な視点です。

心配を準備に変える

「心配」は、準備に変えることができます。

これが今日のお話の核心です。

たとえば「残り1秒で1点ビハインド」という場面。

これを単なる心配で終わらせるのか、準備に変えるのか。

ここが分かれ目です。

普段の練習から、そんな場面を想定して練習する。 紙に書いて、プレーを確認する。 メンバーを決めておく。

具体的には、こんな準備ができます。

  • スローインからのクイックシュート練習
  • シューターの決定と周りのスペース作り
  • スクリーンの入れ方
  • 声の掛け方
  • ベンチの動き方

これらをノートに書いておくのです。

「エースが怪我したら?」という不安も同じです。

普段の練習から、エースを外してゲームをする。 そのときの作戦を立てておく。

準備は決して無駄にはなりません。

毎日の練習は何のため?

わたしたち指導者は、毎日練習をしています。

でも、その練習は本当に準備になっていますか?

ややもすると、「今日も良い汗かいたね」で終わってしまう。 「みんなよく頑張った」で満足してしまう。

それじゃあダメなんです。

すべての練習は、「準備」なんです。

練習計画を立てるとき、こう考えましょう。

「この練習は、何の準備になるのか?」

たとえば、基礎練習。 パスやドリブル、シュート。

これは「試合でミスをしないため」の準備です。

実践練習。 5対5のゲーム。

これは「本番の雰囲気」に慣れるための準備です。

準備を信じる

準備をして、それでも負けることはあります。

でも、それは仕方ありません。

「すべての準備はした。これで負けても、それは仕方ない」

そう思えるところまで準備するのが、指導者の仕事なんです。

「もっとあれをやっておけば」 「あの練習をしておけば」

そんな後悔をしないために、今できることをする。

それが準備です。

具体的な準備の例

最後に、いくつかの具体例を挙げておきます。

  1. 試合会場の下見
  • 更衣室の場所
  • アップ場所の確認
  • ベンチの位置
  1. メンバー構成の準備
  • スターティング5の決定
  • 交代のタイミング
  • 各ポジションの控え
  1. タイムアウトの準備
  • 作戦ボードの用意
  • 伝えることの優先順位
  • 選手の配置
  1. 選手とのコミュニケーション
  • 試合前のミーティング
  • 個人面談
  • モチベーション管理
  1. 保護者への連絡
  • 集合時間
  • 持ち物
  • 応援マナー

細かいことのように思えるかもしれません。

でも、この「細かいこと」の積み重ねが、大きな違いを生むのです。

大切なのは、自分でコントロールできることに全力を注ぐこと。 そして、コントロールできないことは、思い切って手放すこと。

これができれば、チームはもっと強くなります。 選手たちも、もっと伸びていきます。

準備の失敗は失敗の準備。

この言葉の意味を、ぜひあなたも考えてみてください。

わたしは今日も、明日の準備をします。

それが指導者としての誇りであり、責任だと信じているからです。

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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