こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。
この記事はラジオの原稿です。
この放送は、Voicyでお話ししています。ぜひお聞きください
先日、こんなコメントをいただきました。
「いつも楽しく聞かせていただいております。中学バスケ部の保護者です。 直近の放送内容のテーマがとても考えさせられました。それは子供の学校の部活顧問が公式戦も練習試合も背の高い子しか使わない、スタメンは完全固定、100点試合でも控えは出さないという先生だからです。その先生が冬の公式戦は参加辞退すると伝えてきました。理由はスタメン数人の生徒がクラブチームから出場するため、試合で勝つのが厳しいからという理由でした。頭に来ました。顧問に三原先生の放送を聞かせたいです」
このコメントをきっかけに、改めて「価値ある選手交代とは何か」について考えてみました。
私の考えをお伝えさせていただきます。
時代の変化とともにルールも変わった
私が現役選手として活動していた頃は、バスケットのルールが今とは大きく違いました。
ショットクロックは30秒。 20分ハーフ制。 タイムアウトも少なく、ゲームの区切れ目がほとんどありませんでした。
しかし今は、 ・24秒ショットクロック ・リバウンド後は14秒 ・10分クォーター制 ・タイムアウトも増加
と、ゲームがかなり細切れになり、アップテンポになっています。
このルール変更により、選手交代の重要性は格段に高まっています。
ディフェンスの強度を保つため
私が考える価値ある選手交代の目的は、「ディフェンスの強度を保つ」ことです。
現代バスケットでは、ディフェンスの強度とペースアップが勝利の鍵を握ります。
1人の選手が長時間プレイを続けると、必ず疲労が蓄積します。 疲れてくると、ディフェンスの強度が落ち、相手に隙を与えてしまいます。
だからこそ、小刻みな選手交代で選手の体力を温存し、チーム全体のディフェンス強度を保つ必要があるのです。
8-11人のローテーション
私が実際のチーム運営で心がけているのは、8-11人のローテーションです。
基本的に1人あたり20-25分の出場時間に抑え、全選手をなるべく前半のうちに起用します。
キープレイヤーでも32-33分程度に出場時間を抑えるよう心がけています。
そして、3-5分程度の出場時間の選手を5-6人用意します。
こうすることで、チーム全体の体力を温存しながら、試合の最後まで高い強度のプレイを維持できるのです。
選手交代の具体的な方法
では具体的に、どのように選手交代をしていけばいいのでしょうか。
私がよく用いる方法は以下の通りです:
- キープレイヤーを休ませる際は、クォーター終了1分前に下げる
- 次のクォーター開始1分は出場させない
- これにより、実質4分の休憩時間を確保できる (1分+インターバル2分+1分=4分)
また、その日の調子や相手との相性を見ながら、柔軟に出場時間を調整します。
決して機械的な交代ではなく、状況に応じた判断が重要です。
まとめ:選手を信頼して積極的に交代を
最後に強調したいのは、選手交代は「選手を出してあげる」という発想ではないということです。
チームの勝利のため、チームの質を保つために必要な戦略として選手交代を位置づけることが大切です。
たとえ1-2分の出場時間であっても、その時間帯にチームに貢献できる選手を信頼して起用する。
それが現代バスケットにおける価値ある選手交代だと、私は考えています。
これからのバスケットは、5-6人で戦う時代は終わりました。 タイムシェアの考え方で、8-11人を効果的に起用していく。 それが勝利への近道になると信じています。
今日の参考文献
http://goldstandardlabo.com/blog/2017/08/16/ebba-reports-timeout/
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三原学でした。それでは、また。
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