こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。
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開幕戦のロッカールームで起きた感動的な出来事
NBAの2023-24シーズンが開幕しました。
私は30年以上のレイカーズファンです。2020年の優勝以降は低迷が続いていましたが、今季は40歳の新人ヘッドコーチ、JJレディックを迎えての再スタートとなりました。
そんな開幕戦、フェニックスに勝利したレイカーズのロッカールームの映像を見て、私は思わず目を見張りました。
試合後のハドルで、レディックが一言話をした直後、選手たちから水をかけられるシーンがInstagramで流れていたのです。
優勝した時のシャンパンファイトや、日本のプロ野球でよく見るビールかけなら理解できます。でも開幕戦勝利でヘッドコーチに水をかけるなんて、私の記憶にはありません。
この光景を見た瞬間「このチームは絶対に良い方向に向かっているな」と直感的に思いました。
たった数ヶ月の間に、選手たちとこれほどの信頼関係を築けるなんて、並大抵のことではないはずです。
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レディックが語る「良いコーチの2大条件」
レディックは元々、名門デューク大学を卒業し、NBAで名シューターとして15年以上のキャリアを重ねた選手でした。
引退後はESPNなどでコメンテーターを務め、バスケの知識の深さには定評がありました。
しかし、コーチ経験が一切ないことは大きな不安要素でした。特にレイカーズという名門チームで、レブロン・ジェームスのような大物を扱えるのか、多くの疑問の声が上がっていました。
そんな中、レディックは「良いコーチとは何か」というインタビューで、2つの重要な要素を挙げています。
1つ目は「変化できるコーチであること」。
バスケットボールは日々進化しています。昔のバスケットと今のバスケットは全く違う。だからこそ、常に学び、変化に対応できる力が必要だと語っています。
これは恩師のマイク・シャシェフスキー(デューク大学の伝説的指導者)から学んだことだそうです。優れたコーチは1つの方法に固執せず、新しいものを取り入れる柔軟性を持っているのだと。
2つ目は「オープンかつクリアなコミュニケーションを取れること」。
これは選手時代の経験から確信を持っているそうです。コーチの仕事は「選手を助けること」。そのためには、常に選手と対話を重ねる必要があると考えているのです。
たった3ヶ月で劇的に変化したレイカーズのバスケット
この2つの要素は、実際のチーム作りにもはっきりと表れています。
プレシーズンから開幕戦までを見ていると、オフェンスの形が明らかに変わっています。
例えば、アンソニー・デイビスの使い方。彼は昨シーズン、本来の希望とは違いセンターとしてプレイすることを求められていました。
しかし今季は、デイビスが得点を取りやすい位置でボールを受け取れるセットプレーが増えています。選手の特徴を最大限に活かそうとする工夫が見られます。
また、昨シーズンまでのレイカーズは、レブロン・ジェームスの1対1に頼りすぎる傾向がありました。
今シーズンは、チーム全体でボールを動かし、スクリーンを絡めてスペースを作る。その結果としてノーマークのシュートチャンスが増えています。
わずか3ヶ月でここまでオフェンスを変えられるというのは、私から見てもかなり衝撃的でした。
若手ヘッドコーチの懐の深さ
コミュニケーション面でも、レディックの手腕は光ります。
特筆すべきは、アシスタントコーチの人選です。スコット・ブルックスとネイト・マクミランという大物を採用しました。
2人とも自分より年上で、ヘッドコーチとしての経験も豊富。ブルックスはオクラホマシティで、マクミランはインディアナとアトランタで、それぞれプレイオフ常連チームを作り上げた実績があります。
40歳の新人ヘッドコーチが、経験豊富な先輩を脇に置くのは、相当な決断だったはずです。
普通なら「自分の色を出しにくくなる」と考えるところですが、レディックは違いました。
練習風景を見ていると、2人のベテランと頻繁に会話を交わしている様子が伝わってきます。
1人で全てを決めるのではなく、先輩コーチの意見も積極的に取り入れながら、チームを作り上げようとしているのです。
徹底的に選手の立場に立つ姿勢
開幕戦後の記者会見でも、興味深い場面がありました。
その試合、レイカーズの3ポイントシュート成功率は10%台と低調でした。
普通なら「シュートの調子が悪かった」で終わるところですが、レディックは違いました。
試合中、たまたまベンチに転がってきたボールを触った時、それが新品すぎることに気づいたというのです。
元シューターとして「ボールは少し使い込んだ方が扱いやすい」ということを知っている。だから「新品のボールを使うのはおかしい」とリーグに改善を求めると明言したのです。
シュート不調を選手の責任にするのではなく、環境の問題として捉え、選手を守る。
この姿勢こそ、選手との信頼関係を築く秘訣なのかもしれません。
わずか数ヶ月の就任期間ですが、レディックの良いコーチぶりには学ぶべきことが多くあります。
変化を恐れず、コミュニケーションを大切にする。
そして何より選手のために全力を尽くす。
新しい時代の理想的な指導者像を、レディックは体現しているように思えます。
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