こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

今日は、中学2年生の方からいただいた質問に答えます。

中学からバスケを始めました。
試合を見て「リバウンドが取れていない」「シュートが入っていない」ということはわかります。
でも、三原先生のように試合を見て「センターが大事だ」と考えるところまでたどり着けません。
何を見て、どう考えればバスケを理解できるようになりますか?

という質問でした。

まず、中学2年生で「もっとバスケットを理解したい」と思っていること自体が素晴らしいと思います。

そして最初に伝えたいのは、

「シュートが入っていないな」
「リバウンドが取れていないな」
「ミスが多いな」

という感覚を、大切にしてほしいということです。

実はコーチも、試合を見る時はそこから入ります。

大事なのは、その次です。

「なぜ、そうなっているんだろう?」

と考えることです。

「プレーの物語」を見る

わたしは昔、審判を一生懸命やっていた時期に、先輩の先生から

「プレーの物語を見ろ」

と言われたことがあります。

この言葉が、今でもすごく好きです。

今の言葉で言えば、「どのようにアドバンテージが生まれたのかを見る」ということだと思います。

例えば、バスケットで1番理想的なシュートは何でしょうか。

わたしは、ゴール下のレイアップだと思っています。

当然ですが、ゴールに近い方がシュート確率は高くなります。

だからまず、

「どうやってゴール下でシュートを打つのか」

というところから考えてみます。

1番簡単なのは速攻です。

ディフェンスを頑張る
↓
ボールを奪う
↓
すぐに攻める
↓
レイアップ

これが、1つの理想的な「物語」です。

逆に相手にシュートを決められて、スローインからゆっくり攻めることになれば、相手のディフェンスはすでに戻っています。

すると速攻は出せません。

だから本当は速攻で攻めたい。

でも、相手も戻っている。

だからハーフコートオフェンスになってしまう。

この順番で試合を見ることが大事だと思っています。

ハーフコートでは「ペイントをどう攻めるか」を見る

ハーフコートになっても、目指す場所は同じです。

やはりペイント、ゴール下を攻めたい。

ペイントを攻める方法は、大きく3つあります。

  • ドライブ
  • カット
  • ポストプレー

ドリブルで中に入るのがドライブ。

ボールを持っていない選手が走り込んでパスを受けるのがカット。

リングを背にして中でボールを受け、1対1をするのがポストプレーです。

試合を見る時には、

「このチームは、どうやってペイントを攻めているんだろう?」

と考えてみてください。

例えば先日の女子日本代表の試合を見た時、わたしにはドライブが多く、時々カットが入っているように見えました。

一方で、ポストプレーはそれほど多くありませんでした。

だから、

「もっとポストプレーのできる選手がいるといいのではないか」

という考えにつながりました。

いきなり試合を見て、

「センターが大事だ!」

と思いついたわけではないんです。

ゴール下を攻めたい
↓
どうやってペイントを攻めている?
↓
ドライブが多い
↓
カットもある
↓
ポストプレーは少ない
↓
だったらポストで攻められる選手が必要では?

というように、順番に考えています。

これが、わたしの言う「物語を見る」ということです。

ペイントを攻めた「その次」を見る

もう1つ見てほしいのが、ペイントアタックした後です。

例えばドライブをしたとします。

ドライブでゴール下に入れば、ディフェンスは当然中に集まります。

ディフェンスが収縮します。

そこで、そのまま無理にシュートを打てば、場合によっては1対5のような状態になってしまいます。

だから周りの選手が動く必要があります。

ドライブに合わせて外に広がる。

空いたスペースにカットする。

カバーに行ったディフェンスの逆側へ動く。

そうすると、

ペイントアタック
↓
ディフェンスが収縮
↓
味方が合わせる
↓
ノーマークができる

という新しい物語が生まれます。

ポストプレーでも同じです。

ポストにボールを入れる。

ディフェンスがカバーに来る。

そのカバーに来た選手のマークマンが空く。

さらにそこを守れば、また別の選手が空く。

こうやってゴール下から順番に「穴」を作っていくわけです。

逆にディフェンスから見れば、

  • 速攻を出させない
  • ペイントアタックをさせない
  • 合わせでノーマークを作らせない

ということになります。

オフェンスとディフェンスは、まさに「矛と盾」の関係です。

結果ではなく「その1つ前」を考える

試合を見て、

「シュートが入らない」

と思ったとします。

そこで終わらないことです。

「なぜ入らないんだろう?」

と考えてみてください。

難しいシュートを打っているのかもしれない。

では、

「なぜ難しいシュートになっているんだろう?」

ペイントを攻められていないのかもしれない。

では、

「なぜペイントを攻められないんだろう?」

速攻が出ていないのかもしれない。

このように、起きた結果から1つずつ前へさかのぼって考えることです。

最初から全部わかる必要はありません。

「リバウンドが取れていないな」

「シュートが入っていないな」

その気づきで十分です。

そこから必ず、

「なぜ?」

を1つ足してみてください。

そしてできれば、

「その1つ前に何が起きたんだろう?」

と考えてみてください。

それを続けていくと、少しずつ試合が「点」ではなく「線」で見えてきます。

そして、その線がつながって「物語」になります。

バスケットは、見方がわかってくるともっとおもしろくなります。

ぜひたくさん試合を見て、「なぜ?」を繰り返してみてください。

わたしも、まだまだ毎試合考えながらバスケットを見ています。

一緒に勉強していきましょう。

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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