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抜かれた後の正しいディフェンスとは?

抜かれた後の正しいディフェンスとは?

こんにちは、三原です。
今日はディフェンスについての話です。
特に「抜かれた後、どうするのが正しいのか?」というテーマでお届けします。


ファウルになってしまう…その理由は?

あるメルマガ読者の方から、こんなお便りをいただきました。

「以前、三原先生が“肩を当てろ”とおっしゃっていました。でもそれを実践すると、ほとんどの審判にファウルを取られます。これはファウルなんでしょうか?また、ならないとしたら、どんな当て方が良いのでしょうか?」

まずは、熱心なご質問に感謝します。
バスケ未経験ながら、お子さんをきっかけに指導をされているということ。すばらしいことです。

さて本題です。

結論から言いますと、「肩を当てる」行為は ファウルになります。

動画でお伝えしたかったのは「ぶつける」のではなく、「間を開けずに並走する」ということでした。
この点が伝わりきっていなかったとしたら、私の言葉足らずだったと思います。


シリンダーの概念を理解しよう

バスケには「シリンダー」というルール上の概念があります。

これは「自分の空間(=筒)」のことで、床に立って自然に広げた腕、そしてお尻のあたりまでが自分のスペース。これを超えて相手に当たってしまうと、ファウルです。

わたしは初心者にこう教えています。

「自分のまわりには、薄いガラスが1枚あると思ってください。
それを割ったら、ファウルですよ。」

この“ガラス1枚”の距離感が、とても大事なんです。


抜かれたら“くっつく”、でも“当たらない”

では、相手にドリブルで抜かれたらどうするのか?

答えはシンプルです。

間を開けずに、並走する。
くっついていくけど、ぶつけない。

抜かれてしまったことはしょうがない。
でも、そのあと諦めずに「ガラス1枚分」でくっついていけば、相手は完全には自由になれません。

例えば、右手で抜いてきた相手に対し、自分が左側にピタッとついていたら、その選手は右側しか使えません。
そこに正面からヘルプディフェンスが来たら?

そうです、1対2で囲めるチャンスが生まれるのです。


NG行動:手を出す、肩をぶつける、追うのをやめる

よく高校生の選手でもあるのが、

  • 抜かれた瞬間に手を出す → ファウル

  • 肩で無理にぶつける → ファウル

  • あきらめて追わない → ノーマークでレイアップされる

どれもよくありません。

「くやしいけど、手を出さず、間を開けず、ガラスに沿ってピッタリついていこう。」

この感覚が、とても大事です。


“自分で止めよう”としない

これは、指導者としても大切なマインドセットかもしれません。

抜かれた=失敗ではない
でも、そこから自分でなんとかしようとしてファウルをしてしまう。
結果、相手にチャンスを与えてしまう。

そうではなくて、

「自分は止められない。けど、ヘルプが来るまで導けばいい。」
という冷静な判断ができるかどうか。

これがディフェンス力の差になります。


高校生以上にはファウルで止めることも

最後に少し上級者向けの話。

もし相手が完全に抜いてきて、シュートに行かれると判断した場合。
高校生以上であれば、意図的にファウルをしてスローインにするという判断もあります。

これは「ユーロファウル」と呼ばれる戦術で、速攻を未然に止めるもの。

ただし、これはある程度レベルが高くなってから教えるべきこと。
ミニバスや中学生には適しません。


まとめ:くっついていけばチャンスに変わる

抜かれたら、終わりじゃない。
むしろ、そこからが「ディフェンスの見せ場」です。

「間を開けずに、手を出さずに、ガラス1枚でくっついていく」
「そして、ヘルプに渡す」

このディフェンスこそが、正しい抜かれた後の対応です。

ぜひ、練習でも「くっつき続ける」ことを意識してみてください。

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三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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