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ディナイされてパスが出せないときの対処法

ディナイされてパスが出せないときの対処法

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます!

今日のバスケの大学は、「ディナイされたときのオフェンスの対処法」というテーマでお話しします。

昨日に引き続き、オフェンスの話です。昨日の動画では、わたしが個人的に好きな、広いスペースを活かした3アウト2インのオフェンスを紹介しました。まだ見ていない方は、ぜひ昨日の動画も合わせてご覧くださいね。

簡単に復習すると、5アウトオフェンスに似た広めの3アウトの形で、ウイングにボールが入ったらガードはアウェイに動いてハイポストを大きく開ける。そしてセンター同士のスクリーンを使ってポストで動き、サイドラインにトライアングルを作って攻めるというものです。個人的にとても良い戦術だと思っています。


ウイングにパスを入れるのはとても大事

さて、ここからが本題です。オフェンスを始めるうえで大事なのは、最初のエントリーパス。特に、ウイングの45°にいる選手にパスが入るかどうかが、オフェンスの第一歩になります。

ウイングというのは、ローポストにもハイポストにも、ガードへの返しにも、ちょうどいい角度でパスができる、とても攻めやすいポジションです。さらに、1対1を仕掛けるにも左右どちらにも行ける。だからここにパスが入るかどうかは非常に重要で、ほとんどのパッシングオフェンスはここから始まるといっても過言ではありません。

だから当然、相手チームもここを狙ってディナイしてくるわけです。強いチームと試合をすると、「ウイングに全然パスが入らない、ボール運びに困った」という経験をされた方も多いと思います。

じゃあ、そんなときどうするか?というのが今日のテーマです。


ディナイされたら、裏のスペースを攻める

ウイングがディナイされているということは、ディフェンスが前のめりに出ているので、その裏には大きなスペースができています。このスペースを狙うのが基本です。

具体的には、ハイポストフラッシュ

ウイングの選手がディナイされているときは、いったんゴールに向かうフリをしてから、高めの位置(ハイポストと3Pラインの中間あたり)に上がって、パスをもらいます。

「フラッシュ」というのは、その場でじっとしているのではなく、「あ、パスが来ないな、ディナイされているな」と感じたら、パッと走り込む動きです。この瞬発力が大事です。

そして、このフラッシュでパスが入った瞬間、ボール側のディフェンスは釣られています。そこでウイングの選手がゴール方向に走り込むと、ディフェンスの裏を取って、バックドアカットが決まります。ここにバウンドパスを落としてあげれば、レイアップです。

昔からあるオフェンスですが、とても大事なプレッシャーリリースの方法です。


次の動きを準備しておく

もし、バックドアカットが決まらず、パスが入らなかった場合も大丈夫。次の動きを準備しておきましょう。

バックドアしたウイングの選手は、そのまま逆サイドのコーナーまで走り抜けてしまいます。これでボールサイドは2人になりますね。

ここで今度は、ボールを持った選手がピボットで反転し、ガードの選手がスクリーンギリギリを通って飛び込む動きをします。ここでハンドオフ(手渡しのパス)を受ければ、またレイアップが狙えます。

この2人目のカットも通らなければ、さらに逆コーナーに抜ける「カットバック」の動きが有効です。コーナーでフリーになれば、アウトサイドシュートも狙えます。

シュートが苦手な選手でも、ここでしっかり構えて打てば、ディフェンスの意識はそちらに向きますし、ボールがコーナーに入った瞬間、さらにリターンカットが決まりやすくなります。


サイドラインのトライアングルを作る

そして、ここまでの一連の動きが決まると、最初に狙っていたサイドラインのトライアングルが自然にできます。

ディナイされたらハイポストフラッシュ、バックドア、コーナーラン、ハンドオフ、カットバック…これらを習慣にしておくと、どんなに厳しいディフェンスでもオフェンスが止まらなくなります。

最初にウイングにパスを入れたいというのが本来の狙いですが、ディナイされたら「攻める」チャンスです。相手が強く出ているからこそ、裏のスペースが空いているのです。


まとめ:ディフェンスを攻める姿勢

オフェンスがうまくいかないとき、どうしても受け身になってしまいがちです。

でも、ディフェンスが強く出てきたときこそ攻めるチャンス。裏のスペースを使い、トライアングルを作り、最後はゴール下のシュートまで持っていきましょう。

わたしは「オフェンスはゆっくりでいい」とよく言いますが、それは「ゆっくり判断し、確実に最高のシュートを決めるため」の時間です。ディナイされても慌てずに、むしろ相手を攻めてやる。その気持ちを持ってください。


練習で習慣化する

これらの動きは、試合でいきなりできるものではありません。練習から「ディナイされたらフラッシュ」「裏を狙う」という習慣をつけることが大事です。

ウイングにボールが入らなかったときの選手の動きがチームに定着すると、オフェンスの流れが止まらなくなりますし、相手にプレッシャーをかけ続けられるチームになります。

ぜひ、練習メニューの中に組み込んで、繰り返し練習してみてくださいね。

 

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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