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作戦型と徹底型、あなたはどっちのコーチですか?

作戦型と徹底型、あなたはどっちのコーチですか?

こんにちは、三原です。
いつも読んでくださり、ありがとうございます。

今日は「コーチングフィロソフィー」のお話です。
題して――作戦型と徹底型、あなたはどっちのコーチですか?

この話は、バスケットの指導に限らず、あらゆるスポーツ指導者に当てはまるものです。
ぜひ最後までお付き合いください。


コーチには2つのタイプがある

わたしはこれまで、バスケットボールだけでなく、他競技の多くの指導書や伝記を読んできました。
読めば読むほど、コーチは大きく2つに分かれると感じるんです。
それが、わたしが勝手に名付けた「作戦型」と「徹底型」です。

作戦型は、個人技術よりも戦術を重視します。
いかに5人が連動してオフェンス・ディフェンスをするかを重視するタイプです。
例えばセットオフェンス、パターンオフェンス、ゾーンやプレスディフェンス……とにかく駆け引きと組織力で勝負します。
個人の能力が多少低くても、コーチの戦術でチームを勝たせる、そんなイメージです。

一方の徹底型は、基礎基本を徹底的に叩き込みます。
1対1や2対2がきっちりできれば、あとは自然にチームは強くなる、という考えです。
ディフェンスならマンツーマンを、オフェンスならスクリーンやカットを、シンプルだけど徹底して磨く。
そんなコーチです。

さて、あなたはどちらのタイプですか?


どちらが正しいのか?

よく「作戦型は将来のためによくない」という人がいます。
基礎が不十分なまま戦術を教えても、次のレベルで通用しない、と。
それも一理あります。

ただ、わたしはこう考えています。
「将来」というのはあいまいな言葉で、結局は次のカテゴリーで活躍できればいい、と。
小学生コーチなら中学で、中学コーチなら高校で活躍できるように。
そこを目指せばいいと思うんです。

なので、多少基礎が不確実でも、戦術を駆使して試合に勝つ。
それで選手が自信をつけ、「もっとバスケを続けたい!」と思えるなら、十分育成につながる。
だから作戦型のコーチングも間違いじゃない、と思っています。


わたしはどっちか?

じゃあ、三原はどっちなの?と聞かれたら、若い頃は作戦型を目指していました。
でも今は、はっきり徹底型です。

理由はシンプルで、「後半に強いチームが好き」だからです。
作戦型は、新人戦のような初戦では強いかもしれません。
相手がまだ慣れていないうちは奇襲が効きます。
でもシーズンが進むにつれ、スカウティングされ、対策されると苦しくなる。
作戦はあくまで「騙し」であって、いずれ見抜かれるんです。

一方で、徹底型は最初は弱い。
シーズン序盤は苦戦します。
でも基礎基本を徹底するチームは、習慣が積み重なり、試合の中でも、シーズンの中でも、後半に強くなっていきます。


「後半に強いチーム」がいい

試合の中でもそうです。
序盤にプレスやトラップで相手を慌てさせても、後半には相手も慣れます。
逆に、地道にマンツーマンを続け、スクリーンをしっかり使う徹底型のチームは、試合後半にじわじわと力を発揮します。

わたしは短期的な結果よりも、シーズン全体を見た時に「後半に強いチーム」を目指したい。
だから今は、徹底型のコーチングを選びました。


どちらも正解です

ただ、どちらが絶対正しい、という話ではありません。
作戦型には作戦型の魅力があり、徹底型には徹底型の強みがあります。
そのチームの状況、選手の特性、目指すゴールによって選べばいいと思います。

わたしが伝えたいのは、あなた自身がどちらを選ぶにしても、自信を持って「信じるもの」を持ってほしい、ということです。

わたしの恩師の言葉を借りると――
「知識の多さは力にはならない。信じたものだけが力になる」

あなたは、どちらを信じますか?


この記事が、あなたのコーチングを振り返るきっかけになればうれしいです。

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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