Voicy&インスタ

優しいコーチほどよく怒る 25-2-6 #494【バスケの大学・三原学】

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

この記事はラジオの原稿です。

※音声で聞きたい方はこちら

優しいコーチほどよく怒る

こんにちは、三原です。

今日は 「優しいコーチほどよく怒る」 という話をします。

コーチをしていると、選手に対してどれくらい 怒るべきなのか、指導するべきなのか 迷うことがあると思います。

「怒るのはよくない」「選手の自主性を尊重すべき」と言われることもありますが、 本当に優しいコーチは、選手のためにきちんと怒るべき なんです。

ただし、怒ると言っても感情的に怒鳴りつけるのではなく、 「適切な指導」をすることが大切 です。

そのためには、 インプット(教える)、アウトプット(やらせる)、フィードバック(修正する) のサイクルをしっかり回すことが必要になります。

今日はそんな話をしていきます。


ミスは即刻直すべき!トップダウンのインプットが必要

先日、こんな質問をいただきました。

「右手のワンハンドシュートを教えているのですが、打った後に左手が前に出てしまう選手がいます。
当然、シュートの軌道もおかしく、決定率も低いのですが、このフォームを改善した方がいいでしょうか?
それとも中学生になってから直せばいいでしょうか?」

僕の答えは 「即刻直すべき」 です。

なぜなら、 間違ったフォームを続けると、直すのがどんどん難しくなるから です。

ここで大事なのは、 トップダウンのインプットが必要 だということ。

コーチが「このフォームを直しなさい」とはっきり指示を出し、 まず正しい知識を選手に教えること(インプット) が必要です。

「いつか直るだろう」「自分で気づくだろう」と放置するのは、指導ではありません。

成長のためには 「まず正しく教える(インプット)」「やらせる(アウトプット)」「修正する(フィードバック)」 の流れが不可欠です。


居心地の悪いゾーンに引っ張ることがコーチの役目

コーチの役目は 「適切な課題」「適切な環境」「適切な支援」 を提供することです。

ただ単に「シュートが入るようになればいい」という話ではなく、 選手が成長するために適切な負荷をかけることが重要 です。

この時に意識すべきなのが、 選手を「居心地の悪いゾーン」に引っ張ること です。

人間は、 コンフォートゾーン(慣れ親しんだ快適な環境) にいると、なかなか成長しません。

だからこそ、 「ストレッチゾーン」(頑張ればできるかもしれないが、少しキツイ環境) に選手を導く必要があります。

例えば、フォームを直すのが嫌で「僕はこのままでいいです」と言う選手がいたとします。

そこで「じゃあそのままでいいよ」と言うのは簡単ですが、 それでは成長の機会を奪ってしまうことになります

本当に選手のことを考えるなら、 「このままだと試合で通用しないから、今のうちに修正しよう」 としっかり伝え、実際に直す環境を作ることが大切です。


フィードバックを繰り返し、ボトムアップの成長につなげる

「トップダウンで教えたら、それで終わり」ではありません。

大事なのは、選手が実際にプレーをしてみて、 アウトプット(実践) すること。

そしてその結果を見て、 フィードバックをして改善 することです。

また、ただ 「直せ!」とトップダウンの指導を押しつけるのではなく、選手が主体的に改善しようとするボトムアップの環境を作ることも大切 です。

選手自身に「なぜこのフォームではダメなのか?」を考えさせ、試行錯誤する機会を与えることで、 自分のプレーに責任を持てる選手に育っていきます

だからこそ、 トップダウンとボトムアップをバランスよく組み合わせることが、良い指導には不可欠 です。


「優しいコーチ」は見守るだけではなく、しつこく指導する

「優しいコーチ」と聞くと、 「選手の好きにやらせるコーチ」 というイメージを持つ人もいるかもしれません。

しかし、実際は 本当に優しいコーチほど、しつこく指導をします

「お前のために何度でも言うぞ」
「できるようになるまで、しつこく言い続けるぞ」

そういうコーチの方が、 結果的に選手を大きく成長させる のです。

逆に、「何も言わないコーチ」は、選手の成長に興味がないとも言えます。

もちろん、怒鳴るだけではダメですが、 本当に選手を思うなら、直すべきところはしっかり伝え、改善を促すことがコーチの役割 です。


三原自身も、まだまだ「目指している」途中

偉そうにここまで語りましたが、 「じゃあ三原は完璧にできているのか?」と言われたら、正直できていません

僕自身、 インプット・アウトプット・フィードバックのサイクルを回しきれていない時がある し、 ボトムアップの環境を作れていないこともある

「あの時、もうちょっとしつこく言えばよかったな」
「今の指導の仕方、もっと違うアプローチがあったかもしれない」

そんなふうに 日々反省しながら、目指している途中 です。

でも、だからこそ 「目指すこと」が大事 だと思っています。

完璧な指導者なんていません。

だけど、「どうしたらもっと良くなるか?」を考え続けること。

選手にとって 「本当に必要な指導とは何か?」 を問い続けること。

それが、 優しいコーチとしての姿勢なのではないか と思います。


まとめ

トップダウンのインプットで、ミスは即刻直す
選手を「居心地の悪いゾーン」に引っ張ることが成長につながる
アウトプットとフィードバックを繰り返し、ボトムアップの成長を促す
「優しいコーチほど、しつこく指導する」
三原自身も、まだまだ目指している途中

これからも、一緒により良い指導を目指していきましょう!

それでは、今日もありがとうございました!

今日の参考文献

created by Rinker
¥1,881
(2025/02/20 21:04:12時点 Amazon調べ-詳細)

 

最後にお知らせ

ありがとうございました。

バスケの大学では、指導者の悩み解決になるお話を無料メルマガで発信しています。

最初の1通目でプレゼント動画もありますので、ぜひこれを機にメルマガの登録をよろしくお願いします。

無料メルマガ講座はこちら

 

YouTube「バスケの大学」では、ラジオだけでは伝わらない図などを使った戦術解説をしています。

週に1~2本の放送をアップしているので、ぜひこちらもチェックしてください。

最後に、バスケの大学「研究室」では現在進行形で手掛けている最新のチーム作りについて、ほぼ毎日三原が記事を投稿しています。

  • ここでしか書けない話を共有したり
  • メンバーさん全員の質問に真剣に答えたり
  • 月に1回のオンライン勉強をやったり

しています。もし興味のある方は案内ページを一度のぞいてみてください。

バスケの大学「研究室」 ご案内 こんにちは、三原です。 いつも「バスケの大学」をありがとうございます。 バスケの大学には「研究室」というコミュニティ...

最後までブログをお読みくださり、感謝しています。

ありがとうございます。

三原学でした。それでは、また。

追記

アマゾンの電子書籍(kindle)で本をたくさん出しています。

わたしの作品一覧はこちらです

ちなみに、アマゾンアンリミテッドの方はすべて無料で読めます。

あと、アマゾンといえば、耳で聞くオーディブルもおすすめです。

無料キャンペーン中にダウンロードした本は、ずっと聞き続けられるので、お試しすることをおすすめします

ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
バスケの大学メルマガ

記事を最後までお読みくださり、感謝しています!

このブログをお読みのあなたは、きっとバスケの悩み、特にチームづくりのことでいろいろと悩んでいることでしょう。

そんなあなたはぜひ「バスケの大学メルマガ」をのぞいてみてください。

同じように指導に悩み、解決してきたわたしが、チームづくりのノウハウをお伝えします。

最初の1通目で「練習メニューの作り方」という特典動画もプレゼントしてます。

無料でメルマガ講座を購読する!

 

チームづくりのコツを無料で学べる!
詳細はコチラ
チームづくりのコツを無料で学べる!
詳細はコチラ