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選手の声が出ない意外な理由 24-9-7 #357

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

この記事はラジオの原稿です。

この放送は、Voicyでお話ししています。ぜひお聞きください

 

選手の声が出ない意外な理由 – バスケットボールの知識が足りていない可能性

こんにちは、三原です。

今日は「選手の声が出ない意外な理由」についてお話しします。

指導者の方から「うちの選手たちの声が出ない」という悩みをよく聞きます。私も以前は同じように悩んでいました。

「声を出すのは簡単なはずなのに、なぜ出ないんだろう」

そう思って、いろいろな方法を試してきました。でも、最近ある気づきがありました。

それは「バスケットボールの知識が足りていないから、何を言っていいかわからない」ということです。

今日はこの話を深掘りしていきます。長くなりますが、最後まで付き合ってください。

NBA挑戦の川村選手から学ぶ声の重要性

この気づきのきっかけは、ある記事でした。

先日、NBA挑戦を表明した河村選手のインタビュー記事を読みました。河村選手は横浜ビー・コルセアーズで活躍し、日本代表としてオリンピックにも出場した選手です。

その記事の中で、オリンピックで一緒にプレーした先輩の八村選手からこんなアドバイスをもらったそうです。

「NBAでプレーするためには、常にポイントガードがコントロールしないといけない。常にコミュニケーションを取って、どれだけ先輩であってもどれだけスーパースターであっても、やっていないことがあれば注意してやらせなければいけない」

この言葉を読んで、私は2つのことを強く感じました。

  1. どんなトップレベルでも声は大事
  2. 声を出すには誰よりもバスケットボールを理解していないといけない

特に2つ目の点が重要です。

注意するには、チームの方針やスタイル、プレー、ルールなどを全て頭に入れていないといけません。そうでないと、何がおかしいのか、何を直すべきなのかがわからないからです。

つまり、誰よりもバスケットボールの知識が必要なんです。

声を出すのは簡単ではない

ここで私たちが日頃接している選手たちのことを思い浮かべてみてください。

声が出ない子っていますよね。そして、指導者としては「気合いを入れれば簡単に出るはずなのに」と思いがちです。

私も昔はそう思っていました。100m走なら10秒で走れとは言えないけど、声を出すくらいなら誰でもできるはずだ、と。

でも、考えてみてください。バスケットボールのコート上の声というのは、実は技術なんです。簡単には出ないんです。

「ディフェンス!」とか「ファイト!」とか、そういう単純な掛け声なら誰でも出せます。でも、それだけでは試合には勝てません。

本当に必要な声は、もっと専門的なものです。

  • 「クローズアウト!」
  • 「スイッチ!」
  • 「ヘルプ来てる!」
  • 「バックドア気をつけて!」

こういった声が試合中に自然と出せるようになるには、相当な練習と知識が必要なんです。

この認識を持つことが大切だと思います。声が出ないのは、単に気合いが足りないからではありません。技術として身についていないからなんです。

実況中継から始めよう

では、どうやって声を出す練習をすればいいでしょうか。

私がよくお勧めしているのは「実況中継」です。自分がやっていることを声に出して言うんです。

例えば:

  • 「右に行きます」
  • 「後ろに下がります」
  • 「ボールマンにつきます」
  • 「シュート打ちます」

こういった実況中継が、声を出す技術の一歩目になります。

最初は恥ずかしがる選手もいるでしょう。でも、続けていけば自然と声が出るようになっていきます。

ただし、ここでも問題があります。

プレーの内容がわかっていないと、何を言っていいかわからないんです。

例えば「クローズアウト」という概念を知らないと、「クローズアウト行きます」という声は出せません。

「スイッチアップ」を知らないと、「スイッチアップ!」という声も出せません。

つまり、バスケの知識と声は比例するんです。

バスケットボールを詳しく教えよう

ここまでの話をまとめると、こういうことになります。

バスケットボールの上で声を出せる選手を育てたければ、バスケットボールを細かく、専門用語を交えて教えてあげることが大切です。

これが今日のポイントです。

もう一度言います。

声の出るチームにしたければ、専門用語を交えて詳しくバスケットボールを教えてあげることがスタートになるんです。

多くの選手、特に小中学生は「何を言っていいかわからない」状態です。せいぜい「ディフェンス!」とか、そのくらいの声しか出せません。

でも、それは知識に比例しているんです。

専門用語を積極的に使おう

「小学生には難しいかな」「中学生にはレベルが高すぎるかな」と思わずに、少し細かいこと、レベルの高いこと、そして専門用語を積極的に使っていきましょう。

  • クローズアウト
  • スイッチアップ
  • ヘルプサイド
  • ウィークサイド
  • ボックスアウト
  • ピックアンドロール
  • スペーシング

こういった言葉をためらわずに、むしろ積極的に使っていきます。

最初は選手たちも戸惑うかもしれません。でも、繰り返し使っていけば、徐々に理解していきます。

そして、選手たちの中でそういう言葉が自然と会話に出てくるようになったら、きっとコート上でも声が出るようになるはずです。

ここで大切なのは、単に言葉を教えるだけでなく、その意味や重要性もしっかり伝えることです。

例えば「クローズアウト」なら、なぜそれが大切なのか、どういう状況で使うのか、具体的にどう動けばいいのかまで教えます。

そうすることで、選手たちは単に言葉を覚えるだけでなく、バスケットボールをより深く理解することができます。

そして、理解が深まれば深まるほど、自然と声が出るようになっていくんです。

最後に、もう一度まとめます。

声の出ないチームを変えたいなら、高度な専門用語を使って、バスケットボールを詳しく教えてあげることから始めましょう。

それは時間がかかるかもしれません。でも、必ず結果は出ます。

きっと、驚くほど声の出るチームに変わっていくはずです。

そして、声が出るようになれば、チームの雰囲気も変わります。コミュニケーションが活発になり、プレーの質も上がっていきます。

一朝一夕には変わりませんが、継続は力なりです。諦めずに取り組んでいけば、必ず変化は起こります。

いかがでしたか?

今日の話が少しでも参考になれば嬉しいです。

明日からの練習、ぜひ専門用語を意識して使ってみてください。そして、その変化を教えてください。

では、また!

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三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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