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自分の指導を客観的に振り返る方法 24-7-22 #310

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

この記事はラジオの原稿です。

この放送は、Voicyでお話ししています。ぜひお聞きください

指導を振り返る習慣をつけよう

こんにちは、三原です。

今日は「指導を振り返る習慣をつけよう」というテーマでお話しします。

指導者の皆さん、日々の練習や試合の後、自分の指導を振り返る時間を取っていますか?

忙しくて、なかなかそんな余裕がないという方も多いかもしれません。

でも、指導力を上げるためには、振り返りの習慣がとても大切なんです。

今日はその方法について、具体的にお話ししていきます。

 

見えないものは管理できない

まず大事な考え方として、「見えないものは管理できない」ということがあります。

体調管理で例えると、体調という見えないものを管理するために、
体温を測ったり、体重を量ったりしますよね。

同じように、指導という見えにくいものを管理するには、
何らかの形で「見える化」する必要があるんです。

例えば、

– 今日の練習の目標は達成できたか
– 選手とのコミュニケーションは十分だったか
– 新しい戦術の導入はうまくいったか

こういったことを、数字やグラフ、簡単なメモなどで
「見える化」していくことが大切です。

そうすることで、自分の指導の傾向や課題が
客観的に見えてくるようになります。

 

コーチングの2つの型

さて、指導を振り返る時に、ひとつの基準になるのが
「コーチングの2つの型」です。

これは、日本バスケットボール協会の講習会でも
よく取り上げられる内容なので、
ご存知の方も多いかもしれません。

2つの型とは、

1. プッシュ型
2. プル型

です。

 

プッシュ型

プッシュ型は、コーチが主導権を握って
自分の考えをどんどん選手に伝えていく方法です。

「こうしなさい」「ああしなさい」と
具体的な指示を出すスタイルですね。

短期的な成果を出すには効果的です。

例えば、試合直前の戦術指示や
タイムアウト中の指示なんかは、
プッシュ型が適していますよね。

 

プル型

一方、プル型は選手の意見を
どんどん引き出していく方法です。

「どうしたい?」「どう思う?」と
選手に考えさせるスタイルです。

選手の自主性や主体性を重視する場合に有効で、
長期的な成長を促すのに向いています。

練習メニューを一緒に考えたり、
今週の目標を話し合ったりするのに使えます。

ただし、即効性はプッシュ型に劣ります。

 

4つの手法

この2つの型をさらに細かく分けると、
4つの手法に分類できます。

1. tell(伝える)
2. sell(提案する)
3. ask(質問する)
4. delegate(委ねる)

tellとsellがプッシュ型、
askとdelegateがプル型に近いですね。

 

tell(伝える)

「こうしなさい」とはっきり伝える方法です。

例:「ドリブルしてこっちにパスしなさい」

 

sell(提案する)

理由を添えて提案する方法です。

例:「ドリブルしてこっちにパスするのもいいし、
今の状況なら自分でシュートもできるよ」

 

ask(質問する)

選手に質問を投げかける方法です。

例:「今日の練習は何がしたい?」
「これとこれ、どっちがいいと思う?」

 

delegate(委ねる)

選手に任せる方法です。

例:「5対5のメンバーは自分たちで決めていいよ」

これらの手法は、状況に応じて
使い分けることが大切です。

新しい戦術を導入するときはtellが必要だし、
シーズン目標を決めるときはdelegateが
いいかもしれません。

 

自分の指導スタイルを知る

さて、ここまでの説明を踏まえて、
自分の指導を振り返ってみましょう。

例えば、1週間の指導を振り返って、

– どの型をよく使っているか
– 4つの手法のうち、どれを多く使っているか

をチェックしてみるんです。

「あれ、自分tellばっかり使ってるな」
「delegateが少ないかも」

こんな気づきが得られるはずです。

もちろん、どれかが絶対的に正解というわけではありません。

でも、自分の指導の癖を知ることで、
次への改善点が見えてくるんです。

 

振り返りの習慣化

最後に、この振り返りをどう習慣化するか。

私のおすすめは、練習や試合の後に
5分だけ時間を取ることです。

スマホのメモ帳でも、小さなノートでもいいです。

今日の指導を

– プッシュ型? プル型?
– 4つの手法のどれを使った?
– 良かった点は?
– 改善点は?

こんな感じで、サクッとメモを取るんです。

これを毎日続けると、1ヶ月後には
自分の指導の傾向がはっきり見えてきます。

「あ、自分って結構プル型多いんだな」
「tellとsellばっかりだ。もっとask使おう」

こんな気づきが、必ず指導力アップにつながります。

コーチングに絶対の正解はありません。

でも、自分の癖を知ることは非常に重要です。

ぜひ、この振り返りの習慣を
明日から始めてみてください。

きっと新しい発見があるはずです。

いかがでしたか?

少しでも参考になる部分があれば嬉しいです。

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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