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振り返りの極意、NBAレイカーズから学ぶ「グッド・バッド・ネクスト」
こんにちは、三原です。
いつもブログをお読みいただき、ありがとうございます。
日本バスケットボール協会の指導者養成講習会では、「振り返り」の重要性が必ず語られます。
私も講習会でたくさんの学びを得ましたが、中でも印象に残っているのが「グッド・バッド・ネクスト」という振り返りの手法です。
今日は、このフレームワークを素晴らしい形で実践しているNBAの事例をご紹介したいと思います。
プロの世界でも当たり前の振り返り
10月29日、NBAでロサンゼルスレイカーズ対フェニックスサンズの試合がありました。
レイカーズは開幕から3連勝と好調でしたが、この試合で今シーズン初の黒星を喫します。
109-105という大接戦。最後はフェニックスの強力2枚看板、ケビン・デュラントとデビン・ブッカーの決定力に屈しました。
試合後のJJレディック監督のコメントを聞いて、私は目から鱗が落ちる思いでした。
まずは「グッド」から語る勇気
レディック監督はまず、こう切り出しました。
「私たちはプロセス重視のチームです。結果よりも中身にこだわります」
そして、「ディフェンスの強度は収支良かった」と、具体的に良かった部分を挙げています。
接戦を落として悔しいはずなのに、まず良い部分から語る。これは並大抵の精神力ではできません。
しかし、この「良いところを見つける勇気」こそが、選手たちの自信につながるのです。
私たち指導者は、ついつい悪かったところばかり指摘してしまいがちです。でも、それは逆効果かもしれません。
「バッド」は数字で冷静に
次にレディック監督は、課題も明確に指摘しました。
「第2クォーターで14点しか取れなかった。オフェンスの動きが少なかった」
ここで注目したいのは2点です。
1つは、感情的な否定ではなく、「14点」という具体的な数字を示していること。
もう1つは、その原因まで言及していること。「オフェンスの動きが少なかった」というのは、次の改善につながるヒントです。
実際、ハーフタイムで選手たちと話し合い、後半は大きく改善されました。第3クォーターには35点を記録しています。
これは、具体的な課題があったからこそ、具体的な改善ができた証拠でしょう。
「ネクスト」は監督自身から
そして最後に、レディック監督は素晴らしい「ネクスト」を示しました。
「あの場面では、私がケビン・デュラントへのダブルチーム(ファイアー)を指示すべきだった。次回からはそうしたい」
ここには2つの重要なメッセージが込められています。
1つは、課題の矢印を監督である自分に向けていること。選手のせいにせず、自分の改善点を示す謙虚さがあります。
もう1つは、「ファイアー」という具体的な戦術を示していること。抽象的な反省ではなく、実行可能な改善策を提示しています。
さらに「連敗はしない」という明確な数値目標も掲げました。
日本の指導現場での実践のために
日本バスケットボール協会が推奨する「グッド・バッド・ネクスト」。
それがNBAという世界最高峰の舞台でも、当たり前のように実践されているのを知り、私はその普遍性を実感しました。
私たちも明日からの練習で、
・まずは良かったことを見つける勇気を持つ ・課題は具体的な数字で示す冷静さを保つ ・次への改善策は指導者自身から示す謙虚さを忘れない
この3つを意識して、振り返りを行っていきましょう。
勝っても負けても、このような建設的な振り返りができれば、必ずチームは成長するはずです。
毎日の練習でも、公式戦でも、この「グッド・バッド・ネクスト」を実践してみてください。
きっと、新しい発見があるはずです。
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