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返事は一体感そのもの – チーム力を高める小さな習慣の大きな効果
こんにちは、三原です。
今日は「返事」について、もう少し深掘りしてお話ししたいと思います。
私が個人育成の3本柱として挙げている「挨拶・返事・片付け」。この中でも「返事」は、チームの一体感を作り出す上で非常に重要な要素です。
なぜ返事がそれほど大切なのか、どのように習慣化していけばいいのか、具体的に見ていきましょう。
返事の持つ力 – コミュニケーションを深める鍵
返事には、単なる応答以上の大きな力があります。
まず、返事はコミュニケーションを円滑にします。話し手は、聞き手が適切なタイミングで返事をすることで、自分の話が相手に届いていると感じます。これは、話を続ける大きな励みになります。
例えば、指導者が戦術の説明をしているとき、選手たちが適切なタイミングで「はい」と返事をすれば、指導者は説明が理解されていると感じ、より詳しい説明をする気になるでしょう。
逆に、無反応だと説明する気が失せてしまいます。
さらに、返事には相手の話を促す効果もあります。「はい」という返事は、「続けてください」というメッセージでもあるのです。
返事で広がる学びの輪
返事の習慣は、個人の成長にも大きく貢献します。
なぜなら、返事をする人は、周りの人から多くのことを学べるからです。先輩、先生、友達など、周りの人は皆、潜在的な「先生」です。彼らから積極的に話を引き出すことができれば、それだけ学びの機会が増えます。
例えば、練習後のミーティングで、先輩の話に対して適切に返事をする後輩がいれば、その後輩は先輩からより多くのアドバイスをもらえるでしょう。
つまり、返事は「学びの輪」を広げる効果があるのです。
返事のない選手が陥る落とし穴
一方で、返事をしない選手は、周りとのコミュニケーションが徐々に減っていきます。
指導者も、返事をしない選手には次第に話しかけなくなってしまいます。なぜなら、話しかけても反応がないと、伝わっているのかどうか不安になるからです。
例えば、練習中に指示を出しても返事がない選手がいると、指導者はその選手に対して細かい指示を出すのをやめてしまうかもしれません。結果として、その選手の成長の機会が失われてしまうのです。
チームの一体感を生み出す「自然な返事」
チームスポーツでは、全員で集まって話を聞く機会が多くあります。そんなとき、指導者が「分かりましたか?」と聞いて「はい!」と返事をさせるのは、基本的な習慣づけとしては悪くありません。
しかし、本当に目指すべきは、指導者が聞かなくても自然に「はい」という返事が返ってくる状態です。
例えば、試合前のミーティングで戦術の確認をしているとき、指導者が「分かりましたか?」と聞かなくても、選手たちから自然に「はい」という返事が返ってくる。そんな状態になったとき、チームの一体感が本当に生まれていると感じます。
返事の習慣化 – 段階的なアプローチ
では、どうすれば返事を自然に出せるようになるのでしょうか。私は以下のような段階的なアプローチを心がけています。
- 返事の意味を丁寧に説明する まず、返事がなぜ大切なのかを選手たちに説明します。コミュニケーションを円滑にすること、学びの機会を増やすことなど、具体的な利点を伝えます。
- 明確な「はい」を指導する 単なる頷きではなく、はっきりとした「はい」という声を出すように指導します。
- 良い例を褒める 自然に返事ができている選手を見つけたら、その場で褒めます。「〇〇くんの返事、とても良いね。みんなも見習おう」といった具合です。
- 徐々に自主性を促す 最初は「返事して」と言いますが、徐々にそれを減らしていきます。自然に返事ができるようになってきたら、「今日は言わなくても返事できたね」と評価します。
- チームの文化として定着させる 返事が自然にできることを、チームの誇りとして位置づけます。「うちのチームは返事がしっかりしていると言われるんだ」といった具合に、ポジティブな文化として根付かせます。
最後に – 小さな習慣が大きな変化を生む
大きな声で挨拶をしたり、返事をしたりすることは、時代遅れだと考える人もいます。確かに、形だけの挨拶や返事に意味はありません。
しかし、その意味を理解した上で行う挨拶や返事には、大きな力があります。それは単なるマナーではなく、コミュニケーションを深め、学びを広げ、チームの一体感を醸成する重要なツールなのです。
バスケットの技術練習はもちろん大切ですが、こうした基本的な習慣をしっかりと磨いていくことで、チームは確実に強くなっていきます。
一つ一つの返事は小さな行動かもしれません。しかし、それが積み重なれば、やがて大きな変化を生み出すのです。
皆さんのチームでも、ぜひ「返事」の持つ力を活かしてみてください。必ず、素晴らしい変化が訪れるはずです。
一緒に、返事のできる素晴らしいチーム作りを目指していきましょう!
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