コラム

バスケの試合データの活用法【テンプレを無料で配布します】

こんにちは、三原です。

みなさんは、バスケの試合中に「スコアシート」を書いてますか?

おそらく、書いている人は多いですが、そのデータを活用している人は少ないはずです。

結論、スコアシートではなくシュートチャートをつけることをオススメします。

理由は、スコアシートだけだと得られる情報が少ないからです。

シュートチャートのテンプレートは、無料で差し上げます。

ここをクリックしてみてください。

この記事ではわたしが自作したシュートチャートの書き方と、その活用法をお伝えします。

動画講義で聞きたい方はYouTubeをどうぞ!

シュートチャートとは?

シュートチャートとは、シュートを打った場所と、入ったかどうかを表に書くものです。

コート図にシュートを打ったら、選手の背番号を書きます。

入ったらマルで囲み、入らなかったら数字だけにします。

こんな感じです。

フリースローは○Xで書く

フリースローは右側の欄にマルかバツで書きます。

つなげて書くのではなくて、そのセット(ふつうは2ショット)をひとまとまりと考えて、セットごとに書きましょう。

ゴール下はわけよう

ゴール下は一番シュートが多いところなので、わけて書きます。

  • 速攻
  • レイアップ
  • ドライブ
  • リバウンドシュート

このタイプでわけるようにします。

これは試合中に、どんなことをやられているかがわかりやすいのでオススメです。

  • 速攻が多ければ、戻りが遅い
  • レイアップが多ければ、パス回しについていけてない。
  • ドライブが多ければ、カバーが悪い
  • リバウンドが多ければ、スクリーンアウトできてない

こんなディフェンスの修正点がはっきりします。

タイムアウトとかで確認できますね。なのでわけておきましょう。

ミスの回数も記録

パスミスやキャッチミス、トラベリングなどのミスも記録しておきましょう。

ミスが少ないほどいい試合です。

ミスの回数はあとで述べますが「攻撃回数」を出すときにも大事になります。

あとファウルの回数も書きましょう。

これは試合中に大事な数字になります。

ファウルが多かったら交代させないといけないからです。

シュートの確率は42.5%で勝ちます

試合が終わったら、そのシュートを集計します。

わたしの経験上、全体のフィールドゴールが42.5%で試合は勝ちます。

シュートチャートの中の

  • 2点シュートのすべて
  • 3点シュートのすべて

これを足し算します。

たとえば

  • 2点 28/50
  • 3点 8/30
  • 合計すると 36/80(45%)

こういう計算になります。

この合計の確率が42.5を超えたら試合は勝てるよ、ということです。

具体的なシュート率のめやす

42.5%っていうと、漠然としているのでわかりにくいですね。

なので具体的には

  • 2点シュートは2本に1本(50%)
  • 3点シュートは3本に1本(33%)

この確率を目標にしましょう。

すると全体は42.5%を超えるはずです。

フリースローは数多く打ったら勝ちます

フィールドゴールは42.5%が目標ですが、フリースローは確率ではありません。

フリースローは「本数」です!

たくさんもらえばもらうほど、勝ちにつながります。

確率は高い方がいいのはもちろんなんですが、

  • 75%を10本打つより
  • 60%でも30本打った方がいい

こういうことです。

シュートに向かっていくときに、止めにくいときにファウルが生じます。

なのでフリースローが少ないということは、ディフェンスが守りづらい攻めができてないということです。

ファウルをどんどんもらって、たくさんフリースローをもらいましょう。

得点効率を出そう

シュートの確率や本数を出したら、最後は得点効率を出します。

これは自分たちのオフェンスがうまくいってるのか、それを判断する数字です。

  • まず攻撃回数を出す
  • それを得点で割る
  • 1回の攻撃で何点取れてるのかがわかる

それが得点効率です。

攻撃回数は「シュート数+フリースロー+ミス数」

攻撃回数の出し方はかんたんです。

オフェンスの終わった場面を足算すればOK。つまり

  • シュートの打った本数
  • フリースローの「セット」数
  • ミスの回数

これを足すわけです。

シュートで終わるか、フリースローで終わるか、ミスで終わるか。

オフェンスの終わりはこれしかないからです。

フリースローは打った本数ではなく、セット数であることに注意してください。

2ショットだったら、それを1回のセットとして数えるってことです。

得点効率の計算方法

たとえば

  • シュートが75本
  • フリースローが10セット
  • ミスが15回

これを足すと、攻撃回数は100回ですね。

で、この試合の最終得点が「80点」取ったとします。

すると得点効率は、

80点 ÷ 100回 =0.80

0.80がこの試合の得点効率です。

1回のオフェンスで「0.80点ずつ取り続けた試合」ってことですね。

0.85で勝つ

この効率の目標は0.85です。

NBAとか国際試合だと、1.00を目指すそうです。

でもこれはかなりハイスコアなので、現実的には0.85でいいです。

0.85を基準にすると、自分たちのオフェンスがうまくいってるかどうかがわかります。

相手は0.75におさえろ

逆に相手チームの得点効率を求めてみると、自分たちのディフェンスがどうだったのかがわかるのです。

もちろん相手は低ければ低いほど良いわけで、目標は0.75ですね。

  • 自分たちは0.85
  • 相手は0.75

この目標を設定しましょう。

達成できなければ、何らか改善すべきプレイの課題があるはずです。

まとめ

シュートチャートをつけることで、試合の中身が見えてきます。

  • フィールドゴールの確率は42.5%
  • フリースローは数多く打つ
  • フィールドゴール + フリースローセット数 + ミス = 攻撃回数
  • 得点を攻撃回数で割ると、得点効率が出る
  • 得点効率は自分たちが0.85
  • 相手は0.75におさえる

このことが目標ですね。

数値を達成すれば、絶対にその試合勝ちます。

ぜひシュートチャート、使ってみてくださいね。

 

ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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