YouTube原稿

NBAファイナル第7戦から学ぶ「応援されるチーム」の条件とは?

NBAファイナル第7戦から学ぶ「応援されるチーム」の条件とは?

こんにちは、三原です。今回は、NBAファイナル第7戦を通して、「応援されるチームの共通点とは?」というテーマでお話しします。

結論から言うと、応援されるチームには「感謝」と「粘り」があります。この2つが人の心を打ち、感動を生み、結果として多くの応援を引き寄せる。そんな試合でした。

OKCの優勝は「感謝」でできていた

まずは、優勝したオクラホマシティ・サンダー(以下OKC)について。

OKCにとっては1979年以来の優勝。当時は「シアトル・スーパーソニックス」という名前でしたから、実質的には初の栄冠とも言えるでしょう。しかも、たった3年前は22勝しかできなかった“弱小チーム”が、組織と育成を武器に頂点に立ったというのは、感動以外のなにものでもありません。

試合後、マーク・ディグノー監督はこう語りました。

「このチームは、チャンピオンのように振る舞い、戦い、互いの成功を心から喜び合った。プロの世界では“珍しいチーム”だった」

この「チャンピオンのように振る舞う」という言葉が刺さります。結果としてのチャンピオンは運にも左右されますが、日頃から“ふるまい”だけは誰でもできる。ここが、応援されるチームの根本にあると私は感じました。

MVP・シェイの言葉に表れた人間性

MVPに輝いたシェイ・ギルジャス=アレキサンダーのコメントも素晴らしかった。

「このトロフィーは、家族、友人、そして世界最高のファンのためのもの。自分だけの成果じゃない」

さらに、こうも続けました。

「このMVPトロフィーの半分は、チームメイトのジェイレン・ウィリアムズのものだ」

この“分け合う姿勢”に、彼の人間性がにじみ出ています。世界一の称号を手にしながらも、自分だけに酔わず、仲間への感謝を忘れない。こういう選手がいるチームこそ、応援されるに値するのだと思います。

敗れてなお輝いたインディアナの「粘り」

一方、敗れたインディアナ・ペイサーズ。私は、こちらにも大いに感動しました。

試合開始わずか8分で、エースのタイリース・ハリバートンがアキレス腱を痛めて退場。それでも、彼はこう語ったそうです。

「歩けるんだったら、コートに立ちたい」

もちろん、健康を害してまで無理をするのはよくない。しかし、その覚悟、気迫には胸を打たれました。事実、開始3分で彼は8点を連取しており、まさに“勝つために出てきた”という姿勢が伝わってきました。

カーライル監督の言葉に宿る哲学

インディアナを率いたリック・カーライル監督の言葉も印象に残っています。

「これは通過点に過ぎない。何も成し遂げていないと、全員に言い聞かせている」

勝っても浮かれず、負けても崩れない。その背後には、こんな信念もあります。

「NBAのヘッドコーチの仕事の8割は、人間関係なんだ。戦術なんて残りの2割にすぎない」

これは数年前のインタビューで語られたものですが、今回のプレーオフを見て、まさにその通りだと感じました。選手一人ひとりと信頼関係を築き、その力を最大限に引き出す。そのうえで、脅威の粘りを見せ続けたインディアナは、間違いなく「応援されるチーム」でした。

シアカムの自己犠牲精神

そしてもう一人、忘れてはならないのがパスカル・シアカム。第7戦で39点を取った彼が、試合後にこう語ったんです。

「誰が点を取ろうが関係ない。勝つことがすべて。明日は別の誰かがヒーローになる」

この言葉に、インディアナというチームが“個の集合体”ではなく“志を共有する集団”であることがよく表れています。

勝者と敗者が互いにリスペクト

ハリバートンの負傷に対しては、OKCの選手たちも「胸が痛む」と口を揃えていました。敵味方関係なくリスペクトがあり、互いの健闘を称える姿に、改めてスポーツの素晴らしさを感じました。

応援されるチームの共通点とは?

ここまでをまとめると、「応援されるチーム」の条件は2つに集約されます。

  • 感謝:支えてくれる人、仲間、ファンへの思いを持ち続けること

  • 粘り:どんな状況でもあきらめず、誠実に戦い続ける姿勢

この2つが、試合の勝敗を超えて人の心を動かすのだと、私は思います。

指導者としての視点

私は学生スポーツの指導者として、技術・戦術を教えるのと同じくらい、この「感謝」と「粘り」の大切さを選手に伝えています。バスケットボールの上達はもちろんですが、人生においてもこの2つが大きな力になると信じています。

 

最後にお知らせ

ありがとうございました。

バスケの大学では、指導者の悩み解決になるお話を無料メルマガで発信しています。

最初の1通目でプレゼント動画もありますので、ぜひこれを機にメルマガの登録をよろしくお願いします。

無料メルマガ講座はこちら

 

YouTube「バスケの大学」では、ラジオだけでは伝わらない図などを使った戦術解説をしています。

週に1~2本の放送をアップしているので、ぜひこちらもチェックしてください。

最後に、バスケの大学「研究室」では現在進行形で手掛けている最新のチーム作りについて、ほぼ毎日三原が記事を投稿しています。

  • ここでしか書けない話を共有したり
  • メンバーさん全員の質問に真剣に答えたり
  • 月に1回のオンライン勉強をやったり

しています。もし興味のある方は案内ページを一度のぞいてみてください。

バスケの大学「研究室」 ご案内 こんにちは、三原です。 いつも「バスケの大学」をありがとうございます。 バスケの大学には「研究室」というコミュニティ...

最後までブログをお読みくださり、感謝しています。

ありがとうございます。

三原学でした。それでは、また。

追記

アマゾンの電子書籍(kindle)で本をたくさん出しています。

わたしの作品一覧はこちらです

ちなみに、アマゾンアンリミテッドの方はすべて無料で読めます。

あと、アマゾンといえば、耳で聞くオーディブルもおすすめです。

無料キャンペーン中にダウンロードした本は、ずっと聞き続けられるので、お試しすることをおすすめします

ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
バスケの大学メルマガ

記事を最後までお読みくださり、感謝しています!

このブログをお読みのあなたは、きっとバスケの悩み、特にチームづくりのことでいろいろと悩んでいることでしょう。

そんなあなたはぜひ「バスケの大学メルマガ」をのぞいてみてください。

同じように指導に悩み、解決してきたわたしが、チームづくりのノウハウをお伝えします。

最初の1通目で「練習メニューの作り方」という特典動画もプレゼントしてます。

無料でメルマガ講座を購読する!

 

チームづくりのコツを無料で学べる!
詳細はコチラ
チームづくりのコツを無料で学べる!
詳細はコチラ