Voicy&インスタ

ポジションをコンバートする失敗例【バスケの大学・三原学】

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

この記事はラジオの原稿です。

※音声で聞きたい方はこちら

ポジションをコンバートする失敗例 ~NBAトレードと育成年代の違い~

こんにちは、三原です。
いつも読んでいただきありがとうございます!

今日は 「ポジションをコンバートする失敗例」 についてお話しします。

NBAを見ていると、この時期はトレードの話題で盛り上がりますよね。
「え?この選手があのチームに行くの?」みたいなニュースが飛び交います。
実際に、スター選手がチームの補強のために移籍するケースも多いです。

NBAのトレードには、大きく2つの目的があります。

  1. 「今のチームのスタイルをより強くする」
    例:ガードの補強として、より優秀なガードを獲得する
  2. 「まったく新しいスタイルにするために、ポジションを変える」
    例:センターがいないチームが、ガードを出してセンターを獲得する

これ、チームの勝利を目指すために、戦略的に行われるものなんです。

では、育成年代のチームではどうでしょうか?


育成年代ではトレードができない

私たちが指導しているのは 小学生・中学生・高校生 の育成年代。
当然ですが、 「ガードが弱いから、他の学校から強いガードを獲得しよう」 なんてできません。

だからこそ、 「今いるメンバーで、いかに強いチームを作るか?」 がポイントになります。
このとき、指導者が考えるのが 「ポジションのコンバート」 なんですね。

例えば、
✔ 背が高い選手をセンターにしてみる
✔ ガードの選手にフォワードをやらせてみる
✔ 逆にフォワードをガードにしてみる

これらは、 チームのバランスを考えた戦略 ですが、成功するとは限りません。
私の経験上、 うまくいかないことの方が多かった です。

では、なぜポジションコンバートは難しいのか?
具体的にお話しします。


ポジションコンバートがうまくいかない理由

NBAならトレードで 「適材適所」 の選手を持ってくることができますが、
育成年代では、 今いる選手を無理に当てはめる しかありません。

このとき問題になるのが、 「本人の意志」 です。

例えば、
「君は背が高いから、チームのためにセンターをやってくれ!」
と指名しても、選手が納得していなければ、なかなかうまくいきません。

✔ 本人がやりたくないポジションを無理にやらされる
✔ もともと向いていない役割を強制される
✔ 本人のモチベーションが下がる

結果として、チーム全体のバランスが崩れてしまうこともあるんです。


実際にあったコンバートの失敗談

わたしのチームでも、 ポジションコンバートに失敗 したことがありました。

10年以上前、わたしのチームに 大型選手が揃った年 がありました。
「これはチャンス!」と思い、 全員180cm以上のスタメン にしようと決めたんです。

そこで、
✔ もともとセンターの選手をフォワードへ
✔ フォワードの選手をガードへ

とコンバートしました。

しかし、 結果は大失敗

試合に負けたあと、選手たちと話すと
「センターをやりたい」「自分の得意なプレイができない」
と不満が続出しました。

そこで ポジションを元に戻し 、少しチームサイズは小さくなったものの、プレーの質は格段に向上しました。

つまり、 「理想のチームバランス」よりも、選手の適性を活かした方が結果が出る」 ということを学びました。


じゃあ、ポジション変更はどうすればいい?

では、ポジションコンバートを成功させるには、どうすればいいのでしょうか?

結論はシンプルです。
「選手の特性を活かす指導者の柔軟な発想」 が必要。

具体的には、
✔ 指導者が自分の理想に選手をはめ込もうとしない
✔ その年のチームに合った戦術を考える
✔ 「センターがいないから困った」ではなく、「センターなしでも戦える戦術を考える」

この発想の転換が大事です。

プロチームなら補強で対応できますが、育成年代のチームはそうはいきません。
だからこそ、 「選手をポジションに合わせる」のではなく、「ポジションを選手に合わせる」 ことが重要になるんですね。


まとめ

今日は 「ポジションをコンバートする失敗例」 についてお話ししました。

NBAではトレードで選手を補強できるが、育成年代ではできない
育成年代では「今いる選手」でチームを作るしかない
ポジション変更には、選手の納得と意志が必要
「理想のバランス」より「選手の適性」を優先する方がチームは強くなる
指導者は、チームの戦術を柔軟に変えていくことが大事

こういった視点を持つことで、 ポジション変更の成功率を上げることができる と思います。

指導者はチームの方向性を決める大事な役割を持っていますが、
「選手をどう活かすか?」を第一に考えられるようになりたいですね!

それでは、今日も良い一日を!

今日の参考文献

 

最後にお知らせ

ありがとうございました。

バスケの大学では、指導者の悩み解決になるお話を無料メルマガで発信しています。

最初の1通目でプレゼント動画もありますので、ぜひこれを機にメルマガの登録をよろしくお願いします。

無料メルマガ講座はこちら

 

YouTube「バスケの大学」では、ラジオだけでは伝わらない図などを使った戦術解説をしています。

週に1~2本の放送をアップしているので、ぜひこちらもチェックしてください。

最後に、バスケの大学「研究室」では現在進行形で手掛けている最新のチーム作りについて、ほぼ毎日三原が記事を投稿しています。

  • ここでしか書けない話を共有したり
  • メンバーさん全員の質問に真剣に答えたり
  • 月に1回のオンライン勉強をやったり

しています。もし興味のある方は案内ページを一度のぞいてみてください。

バスケの大学「研究室」 ご案内 こんにちは、三原です。 いつも「バスケの大学」をありがとうございます。 バスケの大学には「研究室」というコミュニティ...

最後までブログをお読みくださり、感謝しています。

ありがとうございます。

三原学でした。それでは、また。

追記

アマゾンの電子書籍(kindle)で本をたくさん出しています。

わたしの作品一覧はこちらです

ちなみに、アマゾンアンリミテッドの方はすべて無料で読めます。

あと、アマゾンといえば、耳で聞くオーディブルもおすすめです。

無料キャンペーン中にダウンロードした本は、ずっと聞き続けられるので、お試しすることをおすすめします

ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
バスケの大学メルマガ

記事を最後までお読みくださり、感謝しています!

このブログをお読みのあなたは、きっとバスケの悩み、特にチームづくりのことでいろいろと悩んでいることでしょう。

そんなあなたはぜひ「バスケの大学メルマガ」をのぞいてみてください。

同じように指導に悩み、解決してきたわたしが、チームづくりのノウハウをお伝えします。

最初の1通目で「練習メニューの作り方」という特典動画もプレゼントしてます。

無料でメルマガ講座を購読する!

 

チームづくりのコツを無料で学べる!
詳細はコチラ
チームづくりのコツを無料で学べる!
詳細はコチラ