YouTube原稿

タイムアウトはいつ取る?で迷わない目安

タイムアウトはいつ取る?迷わない目安はここです

こんにちは、三原です。
いつも読んでくださってありがとうございます。

今日のテーマは「タイムアウトをいつ取ればいいのか?」です。
この質問、私自身も何度も悩みましたし、実際に現場でよく聞かれる質問でもあります。

結論から言うと、目安は「6点、8点」です。
6点から8点の連続得点を許したらタイムアウトを取る、これが私の経験上しっくりくる目安です。

どうしてこの話をしようと思ったかというと、ちょうど女子日本代表がアジア大会でオーストラリアに敗れた試合を見たからです。


前半リードしていた日本が後半で逆転され、最後は79対67で敗れてしまいました。
特に第4クォーターの終盤、残り4分で7点差がついた場面でタイムアウトを取るかどうかが話題になっていたのです。

SNSでは「なぜここで取らなかったのか」という声も上がっていましたが、私はコーチとしてこのテーマを自分なりに整理したいなと思い、今回の記事を書いています。


タイムアウトの本当の目的

そもそもタイムアウトは何のためにあるのでしょうか?
多くの方が「休憩するため」「指示を出すため」と思われるかもしれません。
もちろん、それもありますが、私が考える最大の目的は「試合を中断すること」です。

選手交代でも休憩はできますし、コートサイドから大声で指示することもできます。
でも、試合の流れそのものを“ぶつっ”と切ることができるのは、タイムアウトだけです。

だから、いつ取るかの基準は、言い換えれば「流れを切りたい時」です。
その代表的なタイミングが、チームがパニックになりかけている時です。


キーワードは「パニック」

私の経験では、選手たちは連続得点を許した時にパニックに陥りやすいです。
例えば、ポンポンと6点、8点と連続で取られると、「やばい!」と気持ちが乱れ、判断が鈍くなります。

そんな時に試合をいったん止めて、「大丈夫だ、落ち着こう」と伝え、呼吸を整えることが非常に大事です。

この「パニック」を防ぐのがタイムアウトの最大の役割だと私は考えています。
逆に言えば、何も焦りがなく冷静に戦えているなら、無理に取る必要はありません。


数字の目安は「6点・8点」

とはいえ、「パニックになっているかどうか」は主観的なものです。
そこで私が目安にしているのが、連続で6点から8点取られたらタイムアウトです。
あるいは、リードされていた点差が6点、8点に開いた時も同じです。

なぜこの数字かというと、試合の流れが大きく相手に傾くのがこのタイミングだからです。
例えば、5点リードしていたのが一気に7点ビハインドになると、選手たちは一気に自信をなくします。
この6点、8点というのは、試合を左右する「境目」だと感じています。

逆に、20点差の試合が8点差まで縮まった時も、「これはまだわからないぞ!」とチームの士気が上がるものです。
その意味でも、6点、8点は重要な数字です。


指示のためのタイムアウトは必要か?

もちろん、タイムアウトを使ってディフェンスを変えたり、オフェンスのプレーを修正したりすることもあります。
でも、細かい指示は、実はタイムアウト以外でもできます。
例えば、フリースローの時にハドルを組んでキャプテンが一言伝える。
コーチがベンチから大声で伝える。
選手交代の時に指示を出す。

こういった方法で十分修正できる場合もあります。
だからこそ、私は「パニックになったらタイムアウト」という軸を持っているのです。


感性を信じる

最後に大事なことを付け加えたいのですが、これだけは覚えておいてください。
最終的にはコーチの感性が全てです。

今回の日本代表の試合も、ヘッドコーチはNBAでの経験もある方です。
「なぜあのタイミングで取らなかったのか」と外野は言いますが、トップのコーチは私たちには見えないものを感じ取って判断しています。

優れたコーチほど、感性でタイムアウトを取るタイミングが絶妙です。
逆に、ずっと我慢して取らないという選択も時には必要です。

私たちも、自分の感性を磨く努力をしていきたいものです。
「目安は6点、8点、ただし最終的には感性で決める」
この言葉を胸に刻んでおいてください。

タイムアウトが苦手な方にとって、今回の話が少しでも参考になれば嬉しいです。
そして、ぜひご自身の現場で試してみてください。
感性を磨きながら、チームを導いていきましょう。

今日の参考文献

 

最後にお知らせ

ありがとうございました。

バスケの大学では、指導者の悩み解決になるお話を無料メルマガで発信しています。

最初の1通目でプレゼント動画もありますので、ぜひこれを機にメルマガの登録をよろしくお願いします。

無料メルマガ講座はこちら

 

YouTube「バスケの大学」では、ラジオだけでは伝わらない図などを使った戦術解説をしています。

週に1~2本の放送をアップしているので、ぜひこちらもチェックしてください。

最後に、バスケの大学「研究室」では現在進行形で手掛けている最新のチーム作りについて、ほぼ毎日三原が記事を投稿しています。

  • ここでしか書けない話を共有したり
  • メンバーさん全員の質問に真剣に答えたり
  • 月に1回のオンライン勉強をやったり

しています。もし興味のある方は案内ページを一度のぞいてみてください。

バスケの大学「研究室」 ご案内 こんにちは、三原です。 いつも「バスケの大学」をありがとうございます。 バスケの大学には「研究室」というコミュニティ...

最後までブログをお読みくださり、感謝しています。

ありがとうございます。

三原学でした。それでは、また。

追記

アマゾンの電子書籍(kindle)で本をたくさん出しています。

わたしの作品一覧はこちらです

ちなみに、アマゾンアンリミテッドの方はすべて無料で読めます。

あと、アマゾンといえば、耳で聞くオーディブルもおすすめです。

無料キャンペーン中にダウンロードした本は、ずっと聞き続けられるので、お試しすることをおすすめします

ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
バスケの大学メルマガ

記事を最後までお読みくださり、感謝しています!

このブログをお読みのあなたは、きっとバスケの悩み、特にチームづくりのことでいろいろと悩んでいることでしょう。

そんなあなたはぜひ「バスケの大学メルマガ」をのぞいてみてください。

同じように指導に悩み、解決してきたわたしが、チームづくりのノウハウをお伝えします。

最初の1通目で「練習メニューの作り方」という特典動画もプレゼントしてます。

無料でメルマガ講座を購読する!

 

チームづくりのコツを無料で学べる!
詳細はコチラ
チームづくりのコツを無料で学べる!
詳細はコチラ