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戦術は「時代遅れ=悪い」ではない【バスケの大学・三原学】

戦術は「時代遅れ=悪い」ではない

こんにちは、三原です。
いつも「バスケの大学」をご覧いただき、ありがとうございます。
今日は「戦術が時代遅れってどういうこと?」というテーマでお話ししていきます。

先日、YouTubeで「3アウト2インは時代遅れか?」という動画を出しました。
するとコメント欄で、「戦術の時代遅れって、どういうこと?対策されてるってこと?」というご意見をいただきました。
これはとても鋭い視点だなと思ったので、今日はこの点について掘り下げてお話しします。

「時代遅れ」の4つの定義

私なりに整理すると、「戦術が時代遅れ」というのは、次の4つの状態を指します。

① 対策され尽くしている

一番わかりやすいのが「対策され尽くしている」という状態。
たとえば、かつて流行した「ドリブルドライブモーション」。
これは2006年ごろ、メンフィス大学が一世を風靡したオフェンスでしたが、今では多くのチームが対策を立てています。
つまり、「知れ渡りすぎて、もはや効かない」戦術になっているわけです。

これは、どんな戦術にも起こることで、模倣と対策が進むと「オリジナルのままでは通用しない」状態になります。

② ルールと合っていない

2つ目は「ルールと合っていない」こと。
代表的な例は「シャッフルオフェンス」や「フレックスオフェンス」。
これらは30秒ショットクロック時代には効果的でしたが、今は24秒、実質14秒が主流。
繰り返しカッティングしている時間的余裕はないのです。

つまり、ルール変更に対応しきれていない戦術は「時代遅れ」と言われても仕方ありません。

③ スキルの向上により効果が薄れた

3つ目は「選手のスキル向上によって意味が薄れた」戦術。
たとえば、昔はインサイドを守る「2-3ゾーン」が有効でした。
でも今はアウトサイドシュートが上手な選手が多く、2-3ゾーンは狙い撃ちされやすい。
こうして「昔は効いたけど、今は通用しにくい」ということが起きます。

④ トップチームがやっていない

最後は「トップチームの影響」。
SNSでNBAやBリーグのプレイが簡単に見られる時代です。
となると、子どもたちは目立つプレー、カッコいいプレーを真似したがります。
地味なポストプレーなどはハイライトになりにくく、人気が出にくい。

「トップチームがやっていない=流行らない」
この流れも、戦術が「時代遅れ」とされる理由のひとつです。

「時代遅れ」は悪ではない

ここまでの話を聞くと、「時代遅れ=やっちゃダメ」と思うかもしれませんが、私はそうは思いません。

たとえば、ドリブルが得意な選手が多ければ、ドリブルドライブモーションを応用して使うのは「アリ」です。
また、背が低くてもゴール下で点を取りたいなら、シャッフルオフェンス的なカッティングは有効です。
ポストプレーも然り。SNSで目立たなくても、チームの勝利に貢献するなら使うべきです。

つまり、「時代遅れだからダメ」ではなく、「目の前の選手に合っているか」が大事。

本質を見失わない

戦術には流行があります。
でも、本当に大切なのは「その戦術が目の前の選手を活かせるかどうか」。
これを見極められる指導者でありたいですね。

今回のまとめです。

  • 戦術が「時代遅れ」とされる4つの要因
     ① 対策され尽くしている
     ② ルールに合っていない
     ③ スキル向上で効果が薄れた
     ④ トップチームがやっていない

  • でも、「時代遅れ=悪」ではない

  • 目の前の選手に合っているなら、使うべき

指導者として一番大事なのは「信じたものを使うこと」。
情報が多い今だからこそ、「これがウチのバスケだ」と言える自分を持ちたいですね。

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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