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褒める?叱る?──大切なのは「行動変容」の目的に立ち返ること

褒める?叱る?──大切なのは「行動変容」の目的に立ち返ること

こんにちは、三原です。
今日も読んでくださって、ありがとうございます。

さて今回は、ある読者さんからいただいたご相談メールをきっかけに、「褒めると叱る、どっちがいいのか?」というテーマでお話ししたいと思います。これ、指導者なら誰もが一度は悩んだことがあるんじゃないでしょうか。

内容を要約すると、こんなメールでした:

「アンダー15のクラブチームで指導しています。最近入ってきた選手がプレーは上手なのですが、練習を真面目にやらなかったり、仲間に暴言を吐いたりします。他の子たちに悪影響が出てきて困っています。うちのチームでは高圧的な指導はしない方針でやってきましたが、優しく説明しても改善されません。正直、怒鳴った方が楽なんじゃないかと悩みます。」

このメールに対して、わたしなりに真剣に返信させてもらいました。そして、同じような悩みを持つ方のためにも、この場で改めてお伝えしたいと思ったんです。

叱るも褒めるも「手段」であって「目的」ではない

この問題、結論から言います。

褒めるのか、叱るのかは「目的」ではなく「手段」です。

わたしたち指導者の目的は「生徒の行動が変わること」です。プレーの質を上げることももちろんですが、もっと根っこの部分で「気づき」を与え、行動が良くなることが最終ゴールなんです。

そのために、時には叱ることもあれば、褒めることもある。状況とその子の性格、タイミングによって、最善の声かけを選んでいくのが、わたしたちの仕事です。

フィードバックが価値の源泉

これは指導の黄金律ですが、人間の学習は「インプット → アウトプット → フィードバック」の3段階でできています。

  • インプット:先生が教える

  • アウトプット:生徒がやってみる

  • フィードバック:それに対して指導者が反応する

この中で、一番価値があるのが「フィードバック」です。いまはYouTubeでも勉強できます。インプットだけなら本でも十分。でも、やってみたことに対して、どうだったかを教えてくれるのは、人間の指導者だけができる仕事です。

そしてそのフィードバックは、褒めるにしても、叱るにしても、「次にどうすればよくなるか」が含まれていないと意味がないのです。

ルールを決める → グッド/バッドを伝える → ネクストを提示する

わたしがいつも意識しているのは、この3ステップです。

  1. ルールを決める
     たとえば、「仲間に暴言を吐くのは禁止」というルールを、シーズン最初にチームで共有します。

  2. グッド/バッドを明確にする
     そのルールに反した行動に対して、「それは良くない」「ルールに反している」とはっきり伝えます。

  3. ネクスト(次にどうするか)を示す
     「次はこうしてみよう」「それができなかったら、こういう処置を取るよ」と、次のステップを明確に伝えます。

ここで大事なのは、「怒鳴る=叱る」ではないということです。ただ怒りをぶつけても、生徒の心は動きません。ちゃんと“耳が痛いけど、ためになる話”をしてあげることが、本当の意味での叱るです。

最後に:目的に立ち返ろう

叱ることも褒めることも、全部「生徒の行動が変わる」という目的に向けた手段にすぎません。

だから、声のトーンや言葉の選び方も、その場に応じて変えていいんです。大事なのは「この子がどう気づくか」。それを軸に考えれば、自然と答えは出てくるはずです。

あなたの指導に、少しでもヒントになれば嬉しいです。

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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