こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。
この記事はラジオの原稿です。
この放送は、Voicyでお話ししています。ぜひお聞きください
叱る目的
今日は「叱る目的」について、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。
最近、「叱られない風潮」というのが話題になっていますね。
イチロー選手が、高校生に向かって「今は叱られない時代になっちゃった」と語る動画が話題になりました。
https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2023/11/06/kiji/20231106s00001002555000c.html
一方で、「今の若者は本当は叱られたがっている」というデータもよく目にします。
私たち指導者は、この板挟みの中で日々奮闘しているのが現状です。
ちょっとしたことでパワハラと言われかねない。
そんな時代の中で、手探りで指導している。
そんな悩みを抱えている指導者の方も多いのではないでしょうか。
「叱る」は目的ではなく手段
結論から言うと、私は「叱る」か「叱らない」かという議論自体に、あまり意味がないと考えています。
なぜなら、「叱る」というのは目的ではなく、あくまで手段だからです。
指導者の目的は何でしょうか?
それは「選手を強くすること」「成長させること」です。
バスケットボールの指導者という立場で言えば、チームを強くし、試合に勝てるようにすることが目的です。
そして、バスケットボールに打ち込み、上達を感じ、勝つ喜びや負ける悔しさを通じて、人として成長してもらうこと。
これが私たち指導者の本当の目的なのです。
放置が最悪、関わり続けることが大切
指導者と選手の関係は、何かしら未熟な部分がある人に対して、それを導く立場にあるということです。
だからこそ、最も避けなければならないのは「放置」することです。
何か改善した方がいいことがあったとき、それを流してしまうのは最悪の選択肢です。
「まあいいか」と見逃してしまえば、その選手の成長の機会を奪ってしまうことになります。
ミスが起きたとき、同じ失敗を繰り返したとき。
そういう場面で「いいよいいよ」と流してしまうのは、指導者として責任放棄です。
必ず立ち止まって、改善のきっかけを与える。
それが指導者の義務であり、責任なのです。
叱るか褒めるかより、成長しているかに注目
「叱った方がいいのか、褒めた方がいいのか」
こんな議論をよく耳にします。
でも、これはあまり意味のない議論だと私は考えています。
大切なのは、その選手が成長しているかどうか。
バスケットボールの技術や技能が上達しているかどうか。
そこに焦点を当てるべきなのです。
叱ることが目的化してしまって、選手の成長を阻害しているとしたら、それは本末転倒です。
逆に、褒めることばかりに気を取られて、必要な改善点を指摘できていないとしたら、それも問題です。
電車で行くべきか歩いて行くべきか、なんて議論と同じです。
目的地によって使い分けるべきでしょう?
同じように、叱るか褒めるかは、その場面や選手の状況によって使い分けるべきなのです。
目的を見失わないこと
私たち指導者が気をつけなければならないのは、「叱ってはいけない」という風潮に流されすぎて、選手の成長の機会を逃してしまうことです。
逆に、「叱った方がいい」という考えに固執して、ただ叱ることだけに終始してしまうのも問題です。
大切なのは、常に目的を意識すること。
その選手を強くできているか。
成長させることができているか。
そこに焦点を当て続けることが重要なのです。
悪いことをしたら、それは「ダメだ」と伝える。
良いことをしたら、それを認める。
こういったフィードバックは当然必要です。
でも、それはあくまで手段であって、目的ではありません。
目的はあくまで「選手の成長」なのです。
まとめ
指導者の皆さん、私たちの仕事は本当に難しいですね。
でも、だからこそやりがいがあるのだと思います。
「叱る」か「叱らない」か。
そんな単純な二択で考えるのではなく、常に「選手の成長」という目的を見失わないようにしましょう。
そして、その目的のために最適な手段を選択する。
それが本当の意味での「指導」なのではないでしょうか。
私自身、日々の指導の中で試行錯誤の連続です。
でも、選手たちの成長を見られたとき、こんなに嬉しいことはありません。
これからも、共に学び、共に成長していきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
明日も、バスケットボールとコーチングについて語っていきます。
また明日、お会いしましょう!
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三原学でした。それでは、また。
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