こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。
この記事はラジオの原稿です。
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深刻と真剣の大きな違い – バスケットボール指導者のためのメンタルトレーニング
こんにちは、三原です。
いつもバスケの大学をご覧いただき、ありがとうございます。
今日は「深刻と真剣の大きな違い」について、詳しくお話ししていきたいと思います。
これは私が日頃から大切にしている考え方で、選手たちにもよく話をしているテーマです。
メンタル面での話になりますが、きっとあなたのチーム作りにも役立つはずです。
最後までお付き合いください。
緊張はほぐせない、むしろほぐすべきではない
まず最初に、緊張についてお話しします。
「緊張のほぐし方」というテーマで話をしてほしいと言われることが多いのですが、私は「緊張はほぐせない」と思っています。
それどころか、「ほぐすべきではない」とさえ考えています。
なぜでしょうか?
それは、緊張というのは戦うためのエネルギーの塊だからです。
もしこれをリラックスしようとか、力を抜いて軽く行こうとしてしまうと、かえって戦えなくなってしまうんです。
集中力が研ぎ澄まされている状態、それが緊張なんですね。
だからこそ、この緊張のエネルギーを受け入れて、うまく生かすことが大切なんです。
ほぐすのではなく、使う。
そんな考え方をしてみてはどうでしょうか。
例えば、試合直前の選手たちを見てください。
きっと、みんな緊張しているはずです。
でも、その緊張を無理にほぐそうとするのではなく、
「よし、この緊張感を使って、いつも以上のプレーをしよう」
そんな風に考えられるようになれば、緊張はむしろプラスに働くんです。
深刻と真剣の違い
さて、本題の「深刻と真剣の違い」についてです。
この2つの言葉、響きは似ていますよね。
でも、私はこの2つには大きな違いがあると考えています。
簡単に言えば、
「深刻」=うまくできないんじゃないかと不安に思っている状態 「真剣」=きっとうまくできると思っている状態
こんな感じです。
例えば、こんな違いがあります。
「深刻」:怖くて怖くてしょうがない 「真剣」:好きで好きでずっとやっちゃう
親御さんなら、子どもが夢中になってゲームをしたり、漫画を読んだりしている姿を思い浮かべてみてください。
あれが「真剣」な状態なんです。
子どもたちは、「このゲームは難しくて、自分にはクリアできないんじゃないか」なんて考えていません。
「きっとクリアできる」「もっと先に進める」と思っているからこそ、夢中になれるんです。
これが真剣さの本質なんですね。
練習は深刻?それとも真剣?
では、あなたのチームの練習はどうでしょうか?
選手たちは深刻になっていませんか?
それとも真剣に取り組んでいますか?
「こんなんじゃ試合に勝てないよ」
そんな雰囲気になっていないでしょうか?
もちろん、ミスを受け止めて改善することは大切です。
でも、その受け止め方が大事なんです。
「俺たちだったら絶対にうまくやれるから、ここ頑張ろうぜ!」
そんな雰囲気なら、それは「真剣」です。
一方で、
「またミスしてる。あいつ本当に使えねえな。こんなんじゃ絶対勝てねえよ」
これは「深刻」ですね。
深刻な状態では、選手たちは萎縮してしまいます。
「ミスしたらどうしよう」「怒られるかも」と考えてしまい、思い切ったプレーができなくなってしまうんです。
でも、真剣な状態なら違います。
「よし、次は絶対決めてやる!」「もっとうまくなれる!」
そんな前向きな気持ちで練習に取り組めるはずです。
パフォーマンスを左右するのは真剣さ
大事なのは、パフォーマンスとして考えた時、深刻な状態でいいプレーが出ることは絶対にないということです。
いいパフォーマンスが出る時は、必ず「これは勝てる」「これは行ける」と思い込んでいる真剣な状態なんです。
だからこそ、自分自身が追い込まれた時、緊張がほぐれない時こそ、
「今、自分は真剣かな?深刻かな?」
と、客観的に自分を見つめる時間を持つことが大切なんです。
もし深刻になっていたら、「あ、またやっちゃってんな」と気づいて、真剣な雰囲気に切り替える。
そんな習慣をつけていくといいですね。
これは選手だけでなく、指導者の私たちにも言えることです。
試合前、私たちも緊張しますよね。
「絶対に勝たなきゃ」「負けたらどうしよう」
そんな風に考えていると、つい深刻になってしまいます。
でも、そこで
「よし、みんなで楽しくバスケをしよう」「きっといいプレーができるはず」
そんな風に考えられれば、真剣な状態に切り替えられるんです。
真剣さの指標は「笑顔」
最後に、真剣さの簡単な指標をお伝えしましょう。
それは「笑顔」です。
努力の中に笑顔や笑いが起きていない時、あなたは深刻になっています。
逆に、笑えている時は真剣な状態です。
楽しくてしょうがない、そんなニコニコした感じ。
それが真剣さの表れなんです。
練習中、選手たちの表情を見てみてください。
みんな真剣な顔をしているけど、時折笑顔が見られる。
そんな練習が理想的なんです。
逆に、誰も笑顔が見られない、ピリピリした雰囲気。
それは要注意サインかもしれません。
いかがでしたか?
緊張は必ずしもほぐす必要はない。 むしろそのエネルギーを生かす。 そして、深刻ではなく真剣に取り組む。
この考え方を、ぜひあなたのチーム作りに活かしてみてください。
きっと、選手たちのパフォーマンスも、チームの雰囲気も良くなるはずです。
最後に、この「深刻と真剣の違い」を意識することは、バスケットボールだけでなく、人生においても大切なことだと私は考えています。
何か困難なことに直面した時、深刻になってしまうと、その問題から逃げ出したくなったり、諦めてしまいたくなったりします。
でも、真剣に向き合えば、「きっと乗り越えられる」「何か良い方法があるはず」と前向きに考えられるはずです。
バスケットボールを通じて、この「真剣さ」を身につけることができれば、それは選手たちの人生にとっても大きな財産になるはずです。
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