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オフェンスは個人、ディフェンスはチーム 24-7-8 #297

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

この記事はラジオの原稿です。

この放送は、Voicyでお話ししています。ぜひお聞きください

 

オフェンスは個人、ディフェンスはチーム

こんにちは、三原です。

今日はバスケットボールの本質に迫る重要なテーマ、「オフェンスは個人、ディフェンスはチーム」について詳しく話していきたいと思います。

この考え方は、私がコーチングの中で常に意識している重要な原則の一つです。

オフェンスはI、ディフェンスはWe

まず、この考え方の基本をしっかり押さえておきましょう。

私が尊敬するボブナイトコーチ(元インディアナ大学の名将)が言っていた言葉があります。

「オフェンスはI、ディフェンスはWe」

この言葉、とてもシンプルですが、バスケットボールの本質をズバリ言い当てていると思いませんか?

「I」はアイ、つまり「私」。

「We」はウィー、つまり「私たち」。

オフェンスは個人の力が重要で、ディフェンスはチームとしての力が重要だということです。

私はこの言葉に出会ったとき、「なるほど!」と膝を打ちました。

バスケットボールのコーチングをしていると、この言葉の真理を日々感じます。

オフェンスは確かに、最終的にはボールを握っている個人の技能が非常に重要です。

どんなに素晴らしい戦術を立てても、最後は個人のスキルで決まるんです。

一方、ディフェンスは5人でどうボールを方向付けしていくか、ポジショニングをどう取るか、スクリーンにどう対応するかなど、チームのルールがすごく重要になります。

この原則を理解すると、練習の組み立て方も変わってきます。

後ほど詳しく説明しますね。

日本代表の試合から学ぶ

この話をしようと思ったきっかけは、昨日の日本代表の試合です。

男子は韓国に勝ち、女子はニュージーランドと対戦しました。

オリンピックを目前に控え、非常に興味深い試合でした。

私は男子の試合をバスケットライブで観戦しましたが、やはりオフェンスは個人だなと強く感じました。

特に印象的だったのが、ガードのプレーです。

河村選手のドリブル突破、比江島選手の鋭いパス。

これらは全て個人の技能が光るプレーでした。

ドリブルでアタックしていく、絶妙なタイミングでアシストする、プレッシャーの中で3ポイントシュートを決める。

これらは全て個人の技能なんです。

オフェンスは個人技能の積み重ね

オフェンスでは、チームの戦術も大切ですが、それ以上に個人の技能が重要です。

例えば、コーチが「ここに立ってスクリーンをかけなさい」「ここでシュートを打ちなさい」と指示しても、個人の技能がなければ得点にはつながりません。

作戦版に書いた通りに動けたとしても、最後にボールを持った選手にドリブルの技術がなかったり、シュートの技術がなければ、点数は入りません。

昨日の試合で印象的だったのは、ホーキンソン選手のプレーです。

ホーキンソン選手のフローターシュートやコンタクトフィニッシュ。

これらは彼の個人技能があるからこそできるプレーです。

フローターシュートは、ディフェンスとの接触を避けながら放つ高さのあるシュートです。

コンタクトフィニッシュは、ディフェンスと体が触れ合う中でもバランスを崩さずにシュートを決める技術です。

これらの技術は、毎日の地道な練習の積み重ねでしか身につきません。

チーム戦術だけでは絶対に習得できない個人技能なんです。

オフェンスは本当に、個人技能をいかに高めるかが大切です。

そして、その個性豊かな選手たちをどう生かすか。

これがオフェンスの醍醐味だと思います。

漫画『SLAM DUNK』を例に出すと分かりやすいかもしれません。

宮城はスピードが武器で外のシュートはそれほど得意ではない。

三井は逆に、スピードよりも外のシュートが武器。

この2人がいるからチームとして成り立つんです。

つまり、オフェンスは個性の塊。それが魅力なんです。

バスケットボールのオフェンスは、個人技能をいかに伸ばすか、そしてその個人技能をいかに生かすか。

この2点が非常に重要なんです。

ディフェンスはチームルールの徹底が鍵

一方、ディフェンスは個人のスキルも大切ですが、それ以上にチームルールの徹底が重要です。

個人のフットワークスキルや体力は確かに大切です。

でも、それ以上に5人でどうディフェンスするか、というチームルールが重要なんです。

昨日の試合でも、スクリーンディフェンスでのスイッチの判断など、チームルールが曖昧で失点してしまう場面がありました。

後半に2、3回ほど、スクリーンディフェンスに対してスイッチするのかしないのか、オンボールスクリーンに対してどうカバーするのか、といった部分が曖昧で失点する場面がありました。

そのたびに、トム・ホバスコーチが選手に指示を出していましたが、あれはまさにチームルールの徹底を求めているんです。

ディフェンスは、いい意味で全員が同じことをする必要があります。

そのルールをいかに作り、徹底するか。

これがディフェンスの要なんです。

例えば、こんなルールを決めるわけです。

  • スクリーンディフェンスはスイッチする
  • ヘルプサイドのディフェンスはどこまで下がるか
  • ボールサイドのディフェンスはどこまでプレッシャーをかけるか

これらのルールを5人全員が徹底して守る。

これがディフェンスの基本なんです。

練習方法にも違いがある

この「オフェンスは個人、ディフェンスはチーム」という考え方は、練習方法にも大きく影響します。

オフェンスの練習は、ドリブル、シュート、パスといった基本技術の反復練習が重要です。

個人のスキルを磨くためには、何度も何度も同じ動作を繰り返す必要があります。

1万回のシュート練習、何時間ものドリブル練習。

これらは全て個人技能を高めるための練習です。

一方、ディフェンスの練習は、1対1の基本技能も大切ですが、それ以上に3対3や5対5の中でチームルールを徹底していく練習が大切になります。

例えば、5対5の練習の中で、「スクリーンに対してはこう対応する」「ここまでヘルプに行く」といったルールを徹底して練習します。

これらの練習を通じて、チーム全体でのディフェンスの動きを身につけていくんです。

ですから、練習を組み立てる際は、このバランスを意識することが大切です。

オフェンスはフォーメーション練習ばかりせず個人技能を伸ばし、ディフェンスは体力作りだけでなくチームルールを徹底する。

こんなバランスで練習を組み立てると、より効果的だと思います。

まとめ:個人の力とチームの力

結局のところ、バスケットボールは個人の力とチームの力のバランスが重要なスポーツです。

オフェンスでは個人の力を最大限に引き出し、ディフェンスではチームの力を最大限に発揮する。

この2つのバランスが取れたとき、最強のチームが生まれるんです。

日本代表チームを見ていても、このバランスが取れてきていることを感じます。

個性豊かな選手たちが、チームとしてもしっかりとまとまっている。

これこそが、バスケットボールの醍醐味だと思います。

皆さんも、自分のチームを見直してみてください。

オフェンスでは個人の技能を伸ばすことに十分時間を割いていますか?

ディフェンスではチームルールの徹底に力を入れていますか?

この2つの視点で練習を見直すだけで、チームは大きく変わる可能性があります。

 

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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