こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。
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オリンピック バスケットボール日本代表vsドイツ戦から学ぶこと
こんにちは、三原です。
昨日のオリンピック、日本対ドイツのバスケットボールの試合を見ての感想をお話ししたいと思います。
素晴らしい試合でしたね。日曜日の朝、ゆったりとした気持ちでお付き合いください。
パリオリンピック、日本男子バスケットボール48年ぶりの自力出場
いよいよパリオリンピックが始まりました。
日本の男子バスケットボールは48年ぶりの自力出場です。
東京オリンピックでは開催国枠での出場でしたが、今回は沖縄で行われたワールドカップを勝ち抜き、アジア1位を取って本当に価値ある出場権を獲得しました。
川村選手、渡辺選手を始め、魅力的な選手が集まっています。
ワールドカップで戦ったチームの選手を中心に、今回はロサンゼルス・レイカーズの八村塁選手も加わり、史上最強の日本の男子チームと言えるでしょう。
オリンピックは12チームしか出場できません。
日本はFIBAランキング26位。
どの試合でもチャレンジャーとして戦うことになります。
ドイツ戦、予想以上の接戦に
今回のドイツは、ワールドカップで優勝した世界1位のチームです。
非常に苦戦が予想されましたが、思いのほか日本はよく食らいついていきました。
最終的には97対77。
結果的には点の取り合いになりましたが、77点取れたというのは素晴らしいことです。
前半は8点差。
もうちょっとで20点差になりそうな場面もありましたが、渡辺優太選手の3ポイントを始め、なんとか食らいついていきました。
リードチェンジこそできませんでしたが、ずっと追いかける展開。
最大で日本は9-0の9点連続得点まで行き、なんとか盛り上げました。
最後の第4クォーターで少し力尽きてしまい、20点差がついてしまいましたが、内容的には本当に素晴らしい試合だったと思います。
リバウンド数で日本が勝利
数字を見ていくと、メディアで取り上げられたのはリバウンドの本数で日本が勝ったということです。
リバウンドの本数は全体で日本が39本獲得、ドイツが36本。
オフェンスリバウンド、つまりオフェンスのシュートを外れてもう1回取るというのは、ドイツたった5本に対して日本は12本取っています。
これは素晴らしいことです。
日本の選手は、どのスポーツでもそうですが、体格や身長で不利な立場にあります。
高さへの挑戦は永遠の課題です。
バスケットボール競技において、リバウンドは最も辛い部分。
リバウンドが取れないと、相手の方が大きいから勝負にならない。
その不利な部分を何とか埋め合わせようというのが日本の永遠の課題でした。
それに対して世界1位のドイツにリバウンドで勝ったというのは、本当に素晴らしいことだと言えるでしょう。
シュート成功率の差
ただ、試合を見ていて、そしてその後に記事をいくつか読んで、このリバウンドが勝ったというところを取り上げられている記事に対して、少し疑問に思うところがあります。
リバウンドはあくまでシュートが外れた時に発生します。
そう考えると、ドイツがオフェンスリバウンドをたった5本しか取れなかったということは、ドイツがオフェンスリバウンドをする必要がなかった、つまりシュートが外れていなかったと考えることもできます。
数字で見てみると、ドイツのシュート成功率が非常に高いことがわかります。
ドイツの2ポイントシュートの成功率は64%。これは脅威の数字です。
バスケットボールでシュートが50%入ったら素晴らしい数字なのに、64%というのはほぼ100%入っているような感覚です。
一方で日本は37.5%。これは悪いというか、まあ普通という感じでしょう。
3ポイントシュートは日本の生命線、日本の武器ということで話題になっています。
日本の3ポイント成功率は35%。これは決して悪くありません。むしろ良い方です。
ただ、ドイツはそれを上回る37%。
2ポイントも3ポイントも、成功率が半端じゃなかったということですね。
トータルのシュート成功率は、日本が36.4%に対して、ドイツが54.5%。
リバウンドで勝ったから負けていないというのは、少し違う見方かもしれません。
フリースローとアシスト、ターンオーバーの数字
フリースローに関しては、昨日八村塁選手を始め、日本選手がペイントアタックをして、フリースローをもらう機会が非常に多かったです。
その確率が高くて、日本のフリースロー成功率は85%。これは素晴らしい数字です。
ただ、ドイツの方はそれをさらに上回る90.9%。
どのシュートも全て入るというのが、ドイツの印象でした。
シュートに行くまでのボール運びの過程も、ドイツはほぼ完璧でした。
川村選手が日本の場合は、ボールキープ力そしてアシスト力に素晴らしいものを持っています。
日本のチーム全体のアシスト数は16。これは決して悪い数字ではありません。
一方でドイツの方はアシスト24。
いかにチームでバスケットをしているかがこの数字からも分かります。
ターンオーバー、つまりミスの数は、日本が13。これはもう許容範囲内でしょう。
一般的に12以下だと非常にミスが少なく、引き締まった試合と言えます。
13というのは許容範囲で、日本は決して悪くないのですが、ドイツはなんと5回しかミスをしていません。
これは本当に、ミスなく、そしてパスが回って、シュートがきっちり入るという、数字で言うとほぼ完璧な試合。
さすが世界一位のドイツという印象です。
低い姿勢が必ず勝つ
最後に、タイトルの「低い姿勢が必ず勝つ」について話をしたいと思います。
先ほど少し話をしましたが、バスケットボールはやはり高さが有利なスポーツです。
日本はその高さ、体格が永遠の課題であり、ここを何とかしなければいけないということは事実です。
一方で、この「姿勢が低い方が勝つ」ということもあるんです。
以前、ロサンゼルス・レイカーズの当時アシスタントコーチだったフィル・ハンディさんのクリニックを受けた時、繰り返しフィルさんが言っていて非常に印象に残った言葉があります。
「Low Man Wins」
低い姿勢の人が必ず勝つ、ということです。
本当に低い姿勢でしっかりとしたファンダメンタル、ボールを持った時の基本姿勢、スクリーンで相手とのズレを作る時の姿勢、リバウンドの姿勢、走る姿勢。
とにかくこのフットワークとバランスが全てなんです。
背の高さはその次。1番重要なのは低い姿勢で、基本姿勢が1試合通してできるかどうかなんだ、ということをフィルさんがすごく言っていて、私はとても心に残りました。
昨日のドイツは、まさに高さもありますが、本当に低い姿勢で基本に忠実なバスケットをしていたという印象があります。
戦術的には、日本のスクリーンに対してほとんど全てスイッチで守っていて、河村選手に2m10cmくらいの選手がついたりしていました。
普通だったらスピードのミスマッチが起きるはずですが、ここをビシッと普通にステップスライドで止めてしまうんです。
本当にこれはすごいなと思いました。
ポストアップやスクリーンといった体を張る場面でも、高さや大きさで何かをするというよりは、本当に低い姿勢で力強く、日本のディフェンスのズレを作っているという感じがしました。
ドリブルでペイントアタックする時のコンタクトも、大きいから入ったというよりは、体のぶつかり合いで本当に低い姿勢で勝っているという印象でした。
基本に忠実な姿勢の大切さ
ドリブルのドライブでも、コンタクトフィニッシュの時も、本当に背が高いからなんとかなっているというよりは、姿勢が低くて、その力強い姿勢でなんとかなっているという印象を受けました。
本当に基本に忠実な姿勢で戦っていることがすごいなと思いました。
日本のチームも八村塁選手が加わり、ワールドカップの時とは全く別のチームになったような印象を受けます。
もちろんこれは良い意味で、フィジカル的なところでも、以前よりも遜色がないくらいの強さになりました。
ただ、それをさらに上回るクオリティでドイツが基本姿勢を貫いたという意味で、非常に勉強になる試合だったんじゃないかなと思います。
まだ試合を見ていない方、また見たけどもう1回見返してみようという方は、是非ドイツの低い姿勢、バスケットボールの基本姿勢であるファンダメンタルな姿勢に注目して見ていただくと、私の言っていることに共感できるかもしれません。
こういったことは、小学生だろうが中学生だろうが真似できるすごさなんです。
この低い姿勢で基本に忠実な、ボールを持った時のトリプルスレットの姿勢、スクリーンの時の姿勢、リバウンドの時のボックスアウトの姿勢。
こういうのは初心者だろうが小学生だろうが真似できるすごさなんです。
ダンクするとかそういうのは無理かもしれないけど、真似できるすごさがあるんです。
こういう真似できるすごさのところをもう1回よく見ていただいて、また女子も含めて、今日以降も試合がたくさんありますので、そういった基本姿勢というところをキーワードに見ていただくと、本当に世界レベルのすごさが分かるかなと思います。
日本の男子は残念ながら黒星発進ということになってしまいましたが、非常に可能性のある試合だったと思いますし、本当に見応えのある試合をありがとうと言いたいですね。
女子のチームも含めて、これからも日本代表を応援したいと思います。
いかがだったでしょうか。
今日の話は「低い姿勢が必ず勝つ」ということで、オリンピック第1戦の男子日本対ドイツの試合を振り返るという内容でした。
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三原学でした。それでは、また。
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